EP44 2022新春特別番外編 幻滅のC級スポット *
わいわい ざわざわ ガヤガヤ
トコトコトコ
2022年新春、俺はレイとラン、メーダを連れ、正装して異世界ジャーブラ島神社へと初詣に出かけたのだが......。
「見てユウガ、凄い人出よ。それに私達、もの凄くジロジロと注目されてるけど」
そ、だね。
「あたし達の正装ってば、スペシャル・バニースーツしか無いからとってもエロいのよ」
そ、そだね。
ぷ~ん
「あ、リーダー、屋台のタコ焼きと焼きそばぁ」
『ポン娘、お前は子供だな』
気温6度。バニースーツはこんなに露出しているのに、寒く無いのはスーツのフォース・フィールドのお陰なのだ。
「元旦から、コスプレで初詣に来ていると思われているから大丈夫だよ。ほらあそこ、伊之助が居るよ」
「うわ~、上半身裸だわさ」
ぶるぶる
「メーダは冬の寒さを知らないだろ?」
うん
「向こうには堕姫、琵琶を持った鳴女も」
「それなら、残念様はどこに居るのよさ?」
「あ、見て見て、こんなところに貧弱で地味なダンボールの看板が!」
「ここを左に曲がると、C級スポットって書いてあるわさ」
見上げると、これまた貧弱で地味に電飾が光るダンボールが目に入った。
「ユウガ、あの妙な門とか、アレは何?」
『いやいやレイには、あそこがアレとは言えんしな』
「気にしないで無視」
「ユウガ......今妙な事、考えなかった??」
ドキぃぃ
レイは<魔女の加護>で、俺の心が読めるのだ。時と場合によっては、とっても厄介な加護である。
「レイ、なんでも無いから、ささ初詣、初詣をしてと。お賽銭ある?」
「ユウガ つーん!」
ランとメーダはと言うと、知らぬ間にド派手な兄ちゃんの前に吸い寄せられるように立って居た。
「「キャゥゥン イケメン」」
「ふっ、これがC級スポット吉之原 遊郭。 男と女の見栄と欲 愛憎渦巻く夜の街......それにしてもここは地味だな! おい!」
「......なんだぁ? このボロボロの門は」
「はっ、天元様 !」
「むっ新春早々、そんな所でお前は何をしている雛鶴! 解毒は出来たのか?」
「いえその......」
「媚薬入りのクナイで、天元様と新春初XXを」
......。
「アホか任務中だ」
「ねぇリーダーさ、この薄着のエロいネェちゃんは、何を言っているのよさ?」
「子供にはまだ早い話さ」
「折角来たんだ、ちょっと通りだけでも見ていくか」
「ボロい通りだわさ」
「あっ、あそこに張り紙が」
「メーダ、あれは書初めと言って、日本の風習で新春に今年の抱負を書くんだよ」
「"金が欲しいのよ!"って書いてあるし」
「いったい誰が書いたのかしら?」
あぁっはっはっは。
「美しい鬼なら、何を書いてもいいのよ。それはこの私、堕姫ちゃんが書いたのよ!」
ベベン
「変な琵琶の音までしてる」
誰? 誰なのこの人達?
「堕姫、鳴女、まずはマスクをせよ」
ははぁ、残念様ぁ~
ベベン
「出たなぁミミズ女! 子分共、俺の刀を!」
ムッキィィ~
「......間違えたよ。ここはお化け屋敷だった。もういいだろ、みんな帰ろうぜ」
「そうそう、帰ってお雑煮、お雑煮」
「アホが......こんな所に上弦がいる訳はない。俺様もド派手に帰るとするか」
「あぁん 天元様ぁぁ 雛鶴も一緒に」
END




