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あああ帝国召喚  作者: あああ
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さて、ヘリ部隊の攻撃と同じころ、あああ帝国陸軍第14機甲師団は、基地から東に進撃を開始した。

所属の89式戦車はとても長い横隊を組み、ただひたすら敵勢力圏内を突っ走る。




後ろには歩兵戦闘車が随伴している、これに、後続の16機甲師団が残った敵重要拠点を蹴散らすといった感じである。



当然敵もアホではないので戦車による反撃が予想される。なので、その際はとにかく前進しつつ、接近する敵を各個撃破するということになる。

これは、第二次世界大戦レベルのオブシウス帝国には、射撃手に相当の熟練が要される大変難しい射撃であるが、砲安定装置や射撃管制装置のおかげであああ帝国の89式戦車ではそれが可能になっている。



第55戦車大隊 89式戦車

ゴゴゴゴゴゴ....

部隊の後方で、1人の人物が双眼鏡片手に水平線の先を見守る。

「うむ、実に素晴らしい。なんせ結成初の本格的な戦車戦だ、腕が鳴るな。」

彼が乗っているのは大隊長用の戦車である。

ノーマルタイプとどう違うのかというと、装甲が省かれてたり、通信装置が進化してでかいアンテナやコンピュータ稼働用の発電機が後部についていたり、データーリンクとかの点が強化されている。

まあ前線指揮車両というやつである。

しかし、それを載せるスペースの確保や操作する人を割いたため、積んでいる主砲はモックアップであり、機関銃しか武装は無い。

もっとも基本的に運用は部隊の後ろの方なので、あんまり前線にはでないからあんまり問題なかったりする。


「....ガッ...ガガッヘリ部隊攻撃開始!」

「大隊長殿、味方の先制攻撃が始まったようです。」

キャノピーを閉め、車内に入って車長席で座っている大隊長の後ろで機械を操作している部下がそう告げる

「うむ、奴に我々の取り分までとるな、とでも伝えておけ。」

「了解。」

車内は操縦手、車長(大隊長)、通信手2名で計4名だが、かなりスペースが限られているので暑い。


「敵は?」

「はっ、偵察機によると敵主力が感づいたのか、動き出したようです。だいぶすごい数です。」

「フン、雑魚の異世界人でも演習の的にはちょうどいい、我が大隊が全部ひねりつぶす。」

「は、はぁ」



オブシウス帝国

敵の戦車隊のあるところ

ここは森の中なので、ここから敵を攻撃、そこから側面より急襲を掛けるのだ。


「偵察機がたくさんの戦車隊を発見、もうすぐ接敵します。」

「よし、ここを選んだ甲斐があった。ここからなら一方的に敵を撃破できる。」

「目視でも確認!すごい数だ!距離1300ガーレル」

「よおし、一斉に砲撃をするぞ、全車装填!」


ある戦車


ブロロロ....

やがて正面に来た。

スコープのずらりとならんだ三角形の、1番大きい奴の所を先頭の陣形を組んだ敵戦車が横切ろうとしたとき、

「てっ!」

無線でそう流れた。

ドン!

一斉に音が鳴り、重なる。

斉射、かなりの練度が必要である。

「どうだ!」

やがて砂ぼこりが晴れる。

しか返事は敵の一斉射。

バシュン!

ドオオオオオ

轟音ののち、隣の車両はまるでびっくり箱のごとく砲塔が吹き飛んで、ただの鋼鉄の置物と化していた。

『何があった!』

『うわあああああ』

『中隊長殿!応答してください!』

無線には次々と阿鼻叫喚が流れる。

「なっ!」

「どうした?」

「やばい、後退!」

車長が車内通話用のインターカム越しにそう言う。

言われるまでもなく、操縦手はギアを後退にいれ、アクセルを力強く踏み込む、

鋼鉄の虎は吠え、排気管には炎が灯る。

「な、なんだったんだ」

射撃手用ペリスコープからでも見える。敵の大群。

しかも非常に機動性がいい。それだけでエンジンやトランスミッション、サスペンションの性能が段違いであることが見て取れる。

「敵、多数!」

車長がハッチを開けて確認する。

『散開して接近!各個撃破せよ!』

その指示とともに、各車両はバラバラに動いて砲撃を開始する。

「わ、我々も行くぞ!」

ブォンブオオオオオオ

再びスコープに目をやる、左から3番目がちょうど狙いやすそうだ!

「装填!」

「てっ!」

三角形の所で引き金を引く。

ドゴォン!カラン....

薬莢が勢いよく閉鎖機からはなたれ、床に転がる。

「どうだ?」

弾丸は敵に当たり、履帯が外れたのか行動不能のようだ。


「よし!敵車行動不の...」

言い終わる前に敵戦車の砲塔がくるっとまわって、弾丸が放たれたのか細長い砲身の先がキラッと光る、

敵の弾丸は、砲塔の下の操縦手の横から、車両後部にかけて斜めに貫通した。

それが燃料タンクに当たり、エンジンルームから出火する。

「やばい、逃げろ!」

ハッチを開けて、一目散に皆逃げる。

砲塔から飛び込んで、地面に着地したあと、振り返ってみれば車両には火の手が上がり、間一髪だったようである。

操縦手は前面についてある機関銃をもってきたのか機関銃を携えていた。

味方が丘に登り、砲塔をゆっくりと敵のほうに回すが、その前に敵の攻撃を食らう。

前面の装甲を一瞬で貫通し、後ろから抜けていくのが肉眼でも見えた。

「ああ...」

「あんなに分厚い装甲をぶち抜くなんて.....」

この日、なんと集結していた戦車はすべてあっという間に撃破された。

つまり、それは異世界侵攻軍第17装甲擲弾兵師団第32重戦車大隊の壊滅を意味する。

それよりもオブシウス帝国陸軍にダメージを与えたのは、前世界で無敵を誇り、質、量ともにトップクラスの戦車がいとも簡単につぶされたことである。

特に、100ミル装甲を貫通することなど、できるとは思われていなかったためである。


さて、あああ帝国陸軍第14,16機甲師団は敵を追い払うことに成功したわけである。


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