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あああ帝国召喚  作者: あああ
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5月1日 16時くらい

「おーいここだぁ!」

かれは手を振る。

彼は隊長だ。

前回彼は脱出し、海面を漂流していたので、救助に飛行艇が来てくれたのである。

これはX-4型。ヤマート初の4発飛行艇だ。

これは、あああ帝国で出版されている書物『世界の航空機』とかいうタイトルの本に乗っていたマーチン M130とかいうやつを見た目だけ参考にしたやつである。

「ふう、さすがに数時間漂流は堪える。」

「お疲れ様です。さああったかいものでも飲んで、」

「これはこれはかたじけない。」

かれは救助に来た人が手渡すお湯を一瞬で飲み干す。

「おお隊長!」

奥には椅子に座っている部下の姿が。さきに救助されたタナカである。

「タナカじゃないか!お前も漂流してたのかー奇遇だなあ」

「隊長こそよくぞご無事で!」


やがて飛行艇は水面を走り、ふわっと宙に舞う。

「.....」

彼は光り輝く海を見つめながら考える。

自分の隊を、そして精鋭ヤマート第一総統警護竜騎士団をボコボコにしたその手法を。

普通、大砲を空間を三次元的に移動する数メアトル程度の物体に当てるといったようなことは神業である。

どんな射撃手でも奇跡が起きないと不可能だ。

もしかしたら、すごい勢いで敵の針路を予測して、見越し射撃をすれば?

まさか計算用魔道具『魔王の算盤』でも?いや、それでもそんな一瞬の計算不可能。

オブシウスにはレーダーという、魔導波に似たやつをつかって平面上に位置を映し出す装置があるそうだ。あああ帝国の本で読んだ。

「!」

ここで彼は気づく。敵を認識して近くで炸裂するような砲弾があれば、それほど精度の高くない射撃でも十分敵機を撃墜できるのでは?

そんな砲弾、あり得るわけがない。


でも、エルフたちが彼らの艦載砲用の弾丸に用いている魔導弾。確かあれは近づくだけで内蔵されたいくつもの鉄球が炸裂して、ワイバーンの翼を傷つけるそうだ。

あれならあり得るかもしれない。


でもあのプライド高いエルフたちが対等に対話してくれるわけがない。


まして魔力のほぼない、新参のオブシウス帝国なんぞに武器を供与するはずがない。

でも事実だとしたら?

まさかエルフたちは完全に我々人類を滅ぼそうとしているのでは....

彼は深刻そうな顔つきになる。


「どうしたんですか?深刻そうな顔して?」

部下が聞いてくる。

「いや実はな...」


----------------------

「.....かもしれないというわけだ。」

「なるほど、一理ある。」

「だろう、そうすれば、かなり厄介な戦になるぞ。」

「一様基地司令とかに相談してみては?」

「うむ、そうだな。」


んで基地。の司令おる部屋

ガチャ

「おや、隊長ですね。」

「はい、実はお話ししたいことがありまして.」

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「なるほど.....それは確かに確証は持てませんが、その可能性も捨てきれませんね....」

「えーっと彼らと国交のある国は....」]

司令は地図を取り出す。

そこには真ん中にヤマートのある島と、ルミニア大陸が、とても高精度に描かれている。

その真横、ロマリア共和国やあああ帝国の植民地がある大陸の北部。

そこは数万キロの砂漠であり、そこには高温に耐えるエルフたちの国がある。

と、ここまでが一般的なこの世界の知識。知らないのはあああ帝国やオブシウス帝国、およびあああ帝国の本土の南部の名もなきド田舎モブ島国などの世間知らず共程度であり、ルミニアの民は、たいていエルフと聞くだけで恐ろしさを感じるのである。

そこには、美味な食物が溢れているだとか、宮殿が金やダイヤモンドで飾られているだとか、地上の楽園だとか古代からいろいろ言われている。


彼らは人間たちを蛮族と呼び、生物と認識しているかすら怪しいため、国交のある国は『何故か』いま現在進行形で侵略中の中央聖魔導帝国のみである。




---------------------

あああ帝国 国防省


「うん?なんだこれ?」

ルミニア大陸北部の衛星写真に、黒い点のようなものがたくさん映っている。

「拡大してみよう。」

なんと十数隻の揚陸のための輸送艦や護衛空母がたくさん映っているではないか!

「うわあああああすぐに報告!」


------------------------

ヤマート共和国 首都トンキン 総統府

「何!それは本当か!」

総統は、血相を変える。

「はい、あああ帝国の情報なので間違いはないかと。」

「総統、どうされますか?」

「..いま、ボトフを失うとどうなる?」

「...はっ、自動車や戦車、艦船の燃料は、今の備蓄では人民に倹約令を出しても、持って1か月....」

総統は悩む。

「仕方がない、1か月でケリをつけるぞ!ボトフは放棄する!ボトフの市民に避難指示を!」


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ボトフ

部下が血相を変えて入ってくる。

「ほ、本国より通信!」

「読み上げよ」

司令や飛行隊の隊長は急な知らせに驚く。

「はい、えーボトフ地方は敵攻撃の主目標になりうるから至急避難されたしとのこと」

「敵は転進したはずでは?」

「うーん、そもそもどうやって2万人も逃がすんだろう...」

「それに関しては先ほど本国より護衛の艦がつきました。士官級の人間は飛行機械を用いよとのこと。」

「よし分かった。逃げるぞ、避難民の誘導は?」

「市民にはすでに伝達済み、輸送船への搭乗が始まっております。」

「うむ、行こうか。」

4発飛行艇X-4型は、合計で3機あるので、十分士官クラスの人間は乗れるのである。


「なんだこれは!」

司令は港で驚いた。

なんと護衛の艦というのは、たった3隻の防護巡洋艦だったのだ。

しかも対飛行機械用の対空砲ではなくワイバーン用の対竜砲。これでは心細すぎる。

「まあ、ないよりましか。」


やがて隊長たちを載せた飛行艇は離水し、護衛のX-3型を伴って空路ヤマート共和国首都トンキンへ向かう。


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「ボトフ市民基地人員すべて避難完了。」

「ふう、よくやってくれた。」

「念のためあああ帝国にも護衛要請をしてある。大丈夫だろう」

総統は、一息つく。

「あ、そうそう、なんか興味深い話が来てますね。」

「ん?なんだ?」

部下は、総統にエルフ陰謀説を語った。

「......というらしいです。」

「な...確かにそれなら彼らの圧倒的強さにも合点がいく。魔法もなしに科学技術のみであんな芸当できないだろうからな。」

「事実なら大変な問題だ。」

「中央聖魔導帝国の大使館に取り合ってみますが....あそこは既に前線です。少なくとも数か月後になるかと....」

「そんな!それなら我々ヤマートのみではなく、人類そのものが滅亡してしまう!」

総統は絶望する。


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