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あああ帝国召喚  作者: あああ
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高級車 車内

3台の高級車が道を走り、数台の装甲車が、それを挟み込むかのように走行する。

高級車は、ぴったりとカーテンを閉め、走っている。なぜかというと、どれに乗っているのかを分からなくし、暗殺を防ぐ工夫である。

やがて、目的地、アアアストク海軍工廠に到着した。


--------------------

アアアストク海軍工廠 第3番建造ドッグ


「ご覧ください殿下、あれが我が国の誇る最新鋭航空母艦、グレートアアアウス級にございます。」

「満載排水量10万トン、全長333メートルの巨艦で編成された新しい機動艦隊は、しょせん烏合の衆の異世界人はもとより仮想敵アメリカの空母打撃群にも引けを取らないでしょう!」

主任設計技師の人は、バインダー片手にハイテンションでアアアーラ一行に説明を始める。

あああ帝国海軍は、空母機動艦隊の増設を進めていた。

以前より存在した第2機動艦隊および第3機動艦隊に加え、第5機動艦隊まで編成されることとなった。

そのためグレートアアアウス級航空母艦は、完成していた2隻、公試待ちの1隻に加え、新たに4番艦、5番艦、6番艦が建造を始めていた。

しかし原子力空母の量産はコストが高いので、仕方なく航空巡洋艦という新しい艦種を作り、航空機が運用可能な巡洋艦を新たに設計していた。


トントンカンカンと、作業の音が響き、アーク溶接の光が走り、工場といった感じがする。

作業員たちは、明らかにあああ帝国人らしからぬ顔をしており、あれがうわさに聞く異世界人かと思わせる。

「異世界人たちが働いているのか?」

「はっ、その通りです。彼らは文化の差はありますが、基本的に文句を言わず、安い賃金でも十分働きます。労働力としては申し分ないかと。」

「ふうん」


そのあと、一行は、艤装中の空母、『グレートアアアウス5世』に入り、艦内を見て回る。

外装はまだ塗装されておらず、錆びた外装が出ている。

「ここが飛行甲板です」

「おーすごい」



まあそんな感じで現地視察は完了。








ヤマート共和国 多国籍軍総司令部

薄暗く、人気のない部屋が、総司令官のいる部屋だった。

コンコン

ノックの音だ、おそらく部下が報告に来たのだろう。

「司令、ヤハラートが先ほど落ちました。」

「うむ、ここまでは順調だな、『ここまでは』、な。これからどうなるかはわからん。それが戦だ。油断は禁物だよ。」

総司令官は、かつてダカダカスタン侵攻の際、士官候補生としてだが3年間の実戦経験があり、その眼光は歴戦を思わせる。

「は、はい。閣下のおっしゃる通りであります。」

「敬称はつけなくていいといったじゃないか、あんなもの出世しか興味のない軍人気取りの好むものだ。君もそうなっちゃいかんよ。」

「は、はっ!」

軍人としての訓示の後、総司令官は前を向いて問う。

「で、何か収穫はあったか?」

「はい、報告によれば、大破した空母1隻、戦艦2隻、その他小型艦艇数隻、陸上兵力としては戦車10両、貨車多数、とのことです。いずれも本国へ輸送され、調査するとのこと。」

「ふうん、そう、で、これから参謀本部はどうするんだって?」

「はい、とりあえず2日正午より北に対して進撃を開始、現地人の話によると、ヤハラート半島は南北にのびる道があるらしく、それを使い3日で半島を北上、制圧します。」

「遅い、2日で攻略しろ。」

「はっ!ただ...」

「どうした?」

「司令官が北部に逃げたようですね、そのため北部の平原には強固な陣地が控えてます。」

「どう攻略する予定だ?」

「はっ、航空機の性能差を生かし、無理やり制空権を確保、砲兵隊による苛烈な砲撃と空爆ののち、機甲師団を突入させます。これに時間がかかりそうですね。」

「なるほど、平地での戦闘は我が帝国の花形だ、敵にもヤマートにもその威厳を見せつけてやれ。」

「はっ!」








アアアシティ 官邸地区。

まだ冬の帝都の空には雲1つない快晴が広がっており、戦火とは無縁の毎日が広がっていた。


首相官邸 会議室

「今回、情報局の皆さんに集まってもらったのは他でもない。もう我が国もこの世界にきて数か月になります。そろそろこの世界のことも分かったのではないかとおよびしたわけです。」

長机をはさんで、我らがアアアスキー首相と、情報局の幹部2名が、挟んで座っている。

アアアスキー首相は、久々の登場でうれしいのか、ハイテンションである。

「はい、えっとですね、今のところ、この世界についてはほぼ把握しました。結論から申し上げますと、我が国は1番進んでいます。次はオブシウス帝国でしょうか、夜間も全土で明かりが絶えませんし、自動車に関しては我が国よりも普及している模様です。ロマリア皇国やペンドリシスがあるのは、第三世界というところで、下に見られているようです。ヤマート共和国あたりは第一世界なのですが、この辺は差別こそは無いものの、まだ下に見ている感情があるようです。どうやら実質的なこの世界の長は中央聖魔導帝国という国と、ヤマートのようですね。」

係官は続ける。

「えー2か月ほど前、我が国に国籍不明機が3機来襲。迎撃しました。その時の捕虜より情報を聞き出しました。幸いなことに、彼は人間でした。彼はなかなか口を割らず、苦労しましたが、嗜好品

を与え、根気よく待ったところ、オブシウス帝国の兵士だと判明しました。」

「いろいろ聞き出したところ、すごいことが判明したのです。いやあ、転移したのが70年前の我が国なら、あっけなくやられていたでしょう。」

「ほう、どんな国なのですか?」

「はい、まず航空写真を2枚みせ、1つは、政府の建物のようなもの、6角形の建造物でしたが、これは貴国の役所かと問うと、驚いて、このような鮮明なカラー写真を偵察機でとったのか、聞きました。それは違う、詳しくは言えない。というと、次に、あのプロペラのない航空機は魔法で飛ぶのかというと、あれはジェット機だ。わが国では魔法を使わないというと、どうやら納得したようで、彼の国にもジェット機はあるようです。」

「次に歓楽街の航空写真をみせると、いろいろ語りだし、摩天楼やネオンで彩られた店、商店にはものが溢れ、自動車がたくさん走っているという情報を得ました。」

「それは素晴らしいですね、行ってみたいものだ」


「軍事に関する情報を得ることができました。どうやら1940年代後半のアメリカレベルはありそうですね。異世界人だとなめてかかるとおそらく思わぬ出血を食らうかもしれません。」



すると、アアアスキーの耳元にある人物がやってきて、耳打ちをする。

「...うむ、そうか、わかった。現地の部隊にはよくやったと伝えてくれ、決して補給が途切れることがないように。」


するとその人物は一礼して出ていく。

そのあと、いろいろ話をして、会合が終了した。




アアアスキーは自動車の後部座席に乗り、情報局の2名はそれを見送るため、

「今日はありがとうございました。また情報が入り次第伝えてくさだい。」

「勿論です。では。」


ブロロロロロロ

黒い高級車は、議会議事堂に向かって走り去っていった。

それを自動車にのったSPたちが、追従する。


対向車線から、3台の幌付きトラックが走ってくる。


運転手は、何も考えず、普通に自動車を走らせる。



やがて議事堂通用口の車寄せに自動車を止めた。


首相は、車を開けられ、そのまま降りていく。



しかし、


『天誅!!』






いきなり陰から外套を着こみ、帽子をかぶった男が飛び出してきたと思えば、手にした拳銃の引き金をちゅうちょなく引き、アアアスキーの腹に2発の弾丸を食らわせる。


「ぐはっ!」

アアアスキーはそのまま血を吐いて倒れてしまった。


『皇帝陛下万歳!皇帝陛下万歳!』

男はアアアスキー首相のふもとに立ち、仁王立ちで万歳をし、万歳を叫び続ける。


すぐにSPたちが駆けつけ、アアアスキー首相を自動車に引きずり込み、応急処置を始める。

しかし、さっきの幌付きトラックが出口を封鎖するように停車したと思えば、いきなり中から覆面をかぶった男たちが一斉に飛び出てきて、SPたちにAK-74の銃撃を浴びせる。



ズガガガガガ ババババババ

「くあっ」

「おい、しっかりしろ!」


銃撃戦が始まった。


SPたちも果敢に応戦するが、こちらは拳銃、武器の差は明白で、続々と負傷者が発生する。


やがて、騒ぎを聞きつけた衛兵たちがやってきて、戦い。やがて男たちは劣勢と判断したのか、トラックに飛び乗り、すぐにトラックに乗り込み逃げていった。


「はやく、救急車をよべ!総理を病院へ搬送しろ!」


その後、駆け付けた救急車によって、アアアスキー首相は、帝立恩賜病院へ搬送された。

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