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あああ帝国召喚  作者: あああ
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王都メガラオテニア  某所


オブシウス帝国軍第三方面軍は、近衛騎士団の包囲を難なく突破した後は、なんのためらいもなく城内に侵入し、最終目標の王宮の制圧に向けて動き出す。

朝の訪れとともに王都を巡った戦いが始まる。


オブシウス帝国軍の車両はドレライト型5両づつ、、後ろは重装備仕様のドレライト型が守る。



「来たっ!バケモノめっ!」

「手筈通りにしっかりやれよ!いいな?」



各通りにつき1~3分隊が待機、各分隊は、分隊ゴーレム召喚役の大魔導士1名、魔導士2~3名が自らの元素で攻撃をし、下級魔導士および平民7名ほどが鉄砲などで攻撃をするという作戦である。



建物の三階から、呪文を3秒、唱えて杖を振りかざすと、すさまじい炎が出現し、オブシウス帝国の車列を焼く。


いきなりの奇襲に狼狽したのか、兵士たちがどっとドレライト型装甲兵員輸送車から降りてくる。そこにすかさず1階に隠れていた守備隊隊員たちの攻撃が入る。


魔法や物理的な手段問わず、ありとあらゆる攻撃がなされる。



別の輸送車から降りてきたオブシウス帝国兵士も加勢し、乱戦になる。


しかし自動小銃と分隊支援火器、車載の機関銃によって、奇襲により有利が反転、攻撃する守備隊側は一転して劣勢になる。


「ひけーっひけーっ」

誰かが『閃光』の魔法を使い、また別の誰かは『フライ』と唱えて、宙を舞い別の建物へ避難。



「まずいな....」

オブシウス帝国兵は閃光が引いた後、建物をしらみつぶしに回っている。

「どうしたものか」


その時、ずしんずしんと重いものを引きずるような音がする。近づいている。

「おおっ!」

「あれはポンサール殿の!」

通りの方から手には大きな棒を携えてゴーレムがやってくる。高さ7ガーレル。錬鉄の甲冑をまとい、軽やかに動く、魔法の人形。


帝国兵はどうやら化け物の登場に慌てているようで、バケモノからどんどん兵士が出てくるのが見える。


ひとたび鉄の棒を振りかざせば、ダヤライト型はひしゃげて使い物にならなくなる。


帝国兵たちは物陰から機関銃や小銃で応戦するが、まったく当たらないのか、効いていないのか、効果はない。

「見ろよ!ゴーレムが敵を追っ払ってるぞ!」

「やったあ!敵も大したことねえな」


すると、ある敵兵が背負った大きな機械で何かをやっているのが見えた。

『......!......!!』

『.....?.....!!』


そんなことは知らず、暴れている鉄ゴーレムを守備隊員たちは窓から応援する。

「いけ!やっちまえ!」

「うおー...ん?あれはなんだ?」


突如、空から4機の飛行機械、ロドクロサイト型戦闘機が飛来、懸架した誘導ロケット弾で攻撃を行う。

大きな的である鉄ゴーレムに当たり、紫色の大爆発を起こし、内部の魔導エーテルに引火、そのままあたりに炎と破片をまき散らす。

当然の如くこの地区の守備隊全滅。



このような戦いが王都のあちこちで行われ、守備隊は全滅やそれに近い被害をこおむった分隊もあったが、同様にオブシウス側にも無視できない損害が発生し、双方の予想よりかは進撃できなかった。




で、午後。14機の双発複座レシプロ爆撃機であるスミソナイト型が北部に建設された飛行場より襲来した。


守備隊側は10騎のワイバーン隊で迎撃を試みる。


広場に展開した隠してあるはずの大砲を認めるやいなや、接近して爆弾を投下する。


投下された爆弾は破片をまき散らして周辺の人員を殺傷してゆく。


いっぽう、ワイバーン隊はスピードでは追いつけずに、そのまま惨劇を見守ることしかできなかった。


どんどんオブシウス帝国側が優勢になってゆく戦況と、砲兵支援が望めなくなった王都守備隊員の間には、士気の低下と不安が広がっていった。

やがて接敵しても逃げるばかりで呪文すら唱えない分隊もではじめた。


『勇敢な守備隊の皆さん、我々オブシウス帝国はあなた方を保護します。この戦いが終わればあなた方は解放され家族の元に帰ることができます。これ以上戦っても無駄です。降参して出てきなさい。繰り返します.....』


「なあ、敵もああいってるし、俺たちも降参しようぜ」

「ばか!何言ってるんだ!ああやっておびき出して、ひどい扱いをするにきまってる、ワナだ」

「いや聞いた話だが、そうゆうことは野蛮だと言って禁じているそうだぜ。それに俺たち平民から聞ける話なんてないだろうから、大丈夫だろう」


というわけで降参しようとするが、分隊長の貴族が止めに入る

「まて貴様ら!お前たち、大王様の御恩を忘れたというのか?そんなことをして、我が国の恥さらしが....」


平民の兵士が貴族を殴りつける。

とっさの出来事に分隊長は驚いて言葉を失う。

「.......」



「うるせえ!そんなにあの鉄のバケモノに殺されてえなら、好きにしな!俺たちは自由に生きるぜ」

「いこうぜ」


結局1人残してみんな降伏した。


トラックに乗せられていたら、空を舞う飛行機械に目が行く。

警戒飛行なのだろうか、沈む夕日を背景に翼を張り、堂々と空を舞う銀色の飛行機械。機械文明の象徴。レシプロエンジンの音。


彼らは次のシドレア大陸の支配者の到来を実感するのだった。

「見ろよあれ」

「ああ、俺たちのワイバーンなんか、あれから見たらトカゲみたいなもんなんだろうな」

「はぁ」


その直後、飛行機械が爆発に変わっていった。

1度だけでなく、2度も3度も、

たちまち視界から飛行機械はなくなる。


「?」

「うわっ」

落ちてくる残骸をよけようとしたのか、トラックが急停車する。


オブシウス帝国兵は空に向かって突き出している大きな銃、敵を追い払おうとしたのだろうか、それを操作して、空に向かって発砲する。


主翼の国籍マーク、垂直尾翼の青に赤い縞模様、あああ帝国空軍第383戦闘飛行隊のSu-27編隊が彼らの目に映ったのもつかの間、トラックは爆弾の餌食になって爆発した。


付近のオブシウス帝国飛行場


オブシウス帝国は王都攻略に当たって、支援用の簡易的な滑走路を備えた西部と南部に飛行場を2つ、ジェット機並びに爆撃機運用可能な舗装された北部に基地1つを建設していた。


これらは、ともに基地設営隊によって一週間程度で建設された。


『あああ帝国空軍機12機、友軍と交戦中!繰り返す....』

パイロットたちは整然と並べられた愛機、カルサイト型戦闘機に乗り込む。

主翼から2つのジェットエンジンを懸架して、時速900キレーで飛行する。

今回はオブシウス帝国が開発した新兵器、空対空誘導ロケットも持って行く。


誘導で次々と離陸して、空中で編隊を組むと、王都へ向かう。




で、あああ帝国側はしばらくは威嚇飛行するかのように王都上空を旋回していた。


「敵機の追撃は無いんですかね?」

「わからん、警戒しろよ。」

「了解」


彼は高度をとるため、操縦桿を引いた。


その途端にSu-27機内にはミサイル警報音が鳴り響く。

「(誤射?まさか!)」


判断は速い。すぐにチャフを放出して、事なきを得る。


「後方に敵編隊!多数!」


無線が流れたが、またもや警報音。

「このっ!」

操縦桿を操作して、機体を思いっきり90度曲げる回避機動をとる。


身体には重く加速度がかかり、気を失いそうになる。


敵のミサイルは対象を見失い、あらぬ方向へ飛んで行ってそのまま自爆する。



「はぁ、はぁ、はっ!て、敵!」


敵機は後ろにべっとりくっついてくる。


「(敵はペラ付きじゃないのか、それなら!)」


スロットルを倒してアフターバーナー全開、操縦桿を引いて機首を上げ高度をとったかと思えば、そのままくるりと回って態勢を変え、敵の後ろにつく。


Su-27の機動力とジェットエンジン出力の差、彼の技量の3つが加わってできた荒業だった。

敵は当然追いつけず、後ろにつかれてしまう、

「もらった!」



HMDのぽっかり浮かんだ丸い照準器の中に敵を捕らえ、機関砲の引き金を引くと、敵機体はバラバラに解体されていった。


当然これだけで終わりではない。また別の敵機3機が7時の方向から近づいてくるのがわかる、

「(3機まとめて相手してやる!)」


しばらく巡行して食いついたところでスロットルを絞りつつ敵が追いつける程度の速さで加速。操縦桿を引いて空高く上り敵を吊り上げてゆく。


ここだというところでスロットル最大。真下へ方向転換。敵も向きを変えてSu-27に追従する。


元の高度付近でSu-27はスロットルをゼロにして、エアブレーキを使って減速して水平に復帰する。


いっぽう重力加速度によって加速した敵機は音速近いスピードを出している。


早すぎて舵が効かず、機体を起こすこともできずに敵機は地面と勢いよく衝突し、地面に次々と爆発を3つ作る。


「はぁ」


「こちらε隊、3機撃墜」

「θ隊も4機撃墜した。」

無線では友軍の戦果が聞こえてくる。

どうやら退治には成功したようだ。


「しかし敵はミサイルまで持っているのか....」


「みたいですね、ますますこの世界がよくわからなくなってきましたよ。」


「うん、まった...嫌な...なった......だよ....」


「(ん?無線の感度が)」


調節するも、聞こえるのはザーザーというノイズのみ、


次の瞬間、機内のありとあらゆるアナログメーターがめちゃくちゃに回転を始め、レーダーは画面が消えてしまう。


「まずい!」


マニュアル通り、コンピュータの再起動を試みる。


なんとか元には戻り、機能を取り戻したものの、衝撃の事実を目の当たりにすることになるのだった。

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