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ショートショートアンソロジー(アオハル編)

きょり

「パーソナルエリアってどんな場所なん?距離ってどのくらいが普通なん?」


いつもバカばっかしてる腐れ縁のダチが 訳のわからない 言葉を吐いた


「・・・わからん、知らん」


つきあいは長い


変なことを言い出すのは いつものことだ だけど・・・


「人との距離のことなんだってさ・・・」


「俺と・・・離れたいと?」


「違う、違う。こころの距離っていうの?不快に感じる距離のこと、らしいぜ」


「へー」


何を言いたいのかわからない 一応続けることにした


「で?」


「俺らってどのくらいの距離??だとおもう?」


「知らん。俺ら不快な距離とかねーし。そんなの、実はないんじゃね?」


素っ頓狂な目をして 一度 車窓に首を傾け 真顔が返ってきた


「そか、その発想はなかったわ!・・・ってそうなの!?」


「多分、俺らにはないんだよ。そんなの」


「そか、ないのか・・・」


俯いて 思い詰めたように 真顔でいう


「・・・それじゃ、パーソナルエリアってどうやったらわかるんだ?」


しるかよ 俺がしりたいよ


「なんで、そんなにこだわんの?」


いつもノーテンキで天然が取り柄な こいつにしては 珍しい


「・・・パーソナルエリアに土足で入んないでよって言われた」


少し視線が浮いたまま 寂しそうに 呟いた


そうか そういうことか


「・・・俺らみたいに仲良くなれれば、言われなくなるかもな」


「そうだったらいいな・・・」


「きっとなれるよ。きっと・・・俺、お前の裏表ないとことか好きだし」


お前の そんな顔 みたくないから


「・・・がんばってみるな!」


「おう!!その意気だ!嫌われるようなことしなきゃ大丈夫だろ!」


パーソナルエリア・・・ そいや 授業で言ってたの忘れてた


もし スマホだったら どれくらいの距離が 土足なんだろう


・・・・・


わかんなくなったから かんがえるのをやめた


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