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赤紫の魔剣使い〜少女は異世界を渡り歩く〜  作者: 藪地朝陽
協奏 異世界の豪邸にて(2020年正月記念)
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ハシラという男との出会い(後編)

「娘がご迷惑をお掛けしました」

あの後、ルーカスは男性に彼の自宅の来客室まで案内されて謝罪を受けた。彼の暮らす家は街の外れにある豪邸だった。なんでも6年くらい前は森の方(森の中で見つけた洞窟が以前の自宅だったらしい)で暮らしていたのだが、最近になってここに引っ越して来たらしい。この家で娘達と使用人達と一緒に暮らしているらしい。後、使用人というのは全員ゴーレムでそれを見た時は驚いた。普段街に出る時は護衛兼荷物持ち用にフードを被ってもらって一緒に出掛けるのだが、今日は偶然娘と逸れてしまったらしく、家具を売った後に探し回っていた時に騒ぎに気付いて見つけ出したようだ。


彼の娘のアカとアオは頭にタンコブを作ってルーカスに謝罪した。アカはゴーレムを嗾けたこと、アオは自分の護衛であるゴーレムと逸れて迷子になったことを怒られたのだ。2人ともシュンとしている。2人を部屋から出るように言って出させると男性は自己紹介を始めた。



「そういえば、自己紹介がまだでしたね。私は土代柱(つちしろはしら)と言います。一応この娘達の父親です」

「俺はルーカス。旅の剣士だ。早速ですまないんだが、俺はある生き物を探しているんだ。知らないか?」

ルーカスはポイニクスが描かれた紙を柱に見せた。柱はそれを見るが、うーん……と唸って首を横に振る。


「申し訳ないが、見たことはないですね。一体なぜこれを探しに?」

「そりゃあ、狩るためですよ。そのために俺は別の世界からやって来たんでね」

ルーカスが飄々とした調子でそう言うと、柱は一瞬目を見開いた。その様子にルーカスはどこか違和感を覚えた。大抵の者はそんな話を冗談と受け取ってくれる。だが、この男は違った。


「ん? あんたは何か知っているのか?」

「え? いや………あなたも違う世界から来たのかと少し驚きまして……………」

「あなたも?」

「…………はい。実は私も6年前に別の世界からこの世界に召喚されたんですよ。でも、私の能力は役に立たないものでしてそれが理由で追放されましてね。以来、私はこの世界で生活しているんです。まぁ、これは娘達にも言っていないことなんですけどね」

「………あんたはこの世界から出て行きたいって思わないのか? 元の世界に帰りたいってことは?」

「最初はなかったわけではないですが、今はもうここの生活に満足していますよ。可愛い娘達もいるし」

「まぁ、それは分かった。だが、アンタはどうやって召喚されたんだ? 次元の裂け目を人為的に作り出せるなんて聞いたことがないが………」

「? 次元の裂け目というのが何か分かりませんが、どうだったかな………? 太った王様の他に双子の神官みたいなのがいたのは覚えているんですが。もっとも、その召喚した国ももう5年前に戦争で滅ぼされましたし調べようがないんですよね」

「…………そうか。残念だ」

「一緒に召喚された者達も皆亡くなったらしいし、結果的に見れば追放されて良かったと思いますよ。本当に」

「そう言われれば確かにそうだろうな。おっと、そろそろ時間も時間なので俺は失礼するよ。色々と面白い情報が聞けた。ありがとう」

「いえいえ。あなたがその追っているものについて何か分かれば教えますよ。それでは御元気で」


ルーカスは柱に挨拶をしてゴーレムに案内されて屋敷から出た。





それから柱を召喚した国の跡地にポイニクスが現れたという情報を柱から得たのは5日後のことだった。

本来コラボというなら共闘とかするべきなんだろうけど、短編のその後……みたいなのを書きたかったのでこんな形にしました。次回は柱目線の話になりそうです。

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