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俺とピロ  作者: ベン マウント
8/32

休暇

その後何事もなく毎日田倉の屋敷の近くで過ごした、何とか金を使おうとは思うが、何しろピロは面白がって遣っている為、金が増えすぎて悩んでいる、とても使いきれない、何しろ、最近では一回に億単位でFXを遣っているのだ、、今地球上に存在する最優秀AIの、何万倍優秀か分からない、その能力を使って絶対に損はしないから困る、ドルの一銭の動きで億の利益が上がってしまうのだ

「ピロ、もう良いから止めない」

そう言ったのだが

「楽しいから、止めない損はしないから大丈夫、全地球のFX市場を見ているから、問題にならない程度の、額で押さえるから心配しないで」

損をしたら尚怖い事になるから、適当に損をしろとは言えないし、子こんな天文学的な高額にって来ると、竹林に頼るしかない、掛林にピロの事は隠して相談した

「お前、そんな才能が有ったなんて」

何十億稼ぐ人何人かいるらしいが、俺の場合は一千億を軽く超えている、しかもまだまだ増えるのは明白だ

「お前の会社の株でもなんでも、何とかしてくれ」

ピロに頼んで半分を竹林に預けた

「また増えたら頼む」

「お前、警察官は道楽で遣っていたのか」

「馬鹿言え、本業だ、これは副業だよ」

「一千億近くの金を動かして副業とは、何をやってもお前は桁外れだな」

感心してくれた、金の苦労と言うが多すぎる苦労をするとは、考えてもみなかった

竹林の会社は俺の投資で、優良企業と評判になり躍進した、今は専務だそうだが面目躍如だったようだ

苦労するのは高額の物を、購入するとき内容はともかく、外見は地味なものを買わなくてはいけない、目だったらどんな弊害が起きりか分からないから、張り込み用に、思いっきり高額なキャンピングカーを買った、大きいと目立つので二トン車位のものだ、中で普通に生活できるほど便利だ、中の設備に金にかけ放題かけた、元の値段の三倍になったが、国はならなかった、もっと高くてもいいのに

田倉の屋鋪の近くの公園の駐車場、空き地を借りて使用、事件は起こらなかったが、明日は田倉の地元の何かの落成式で、演説をすることになっているらしい、何事もなければいいが、こんな場合映画やドラマでは狙撃事件が起きるパターンだ、現実にはまさかだよね

翌朝、田倉は車でじもとに行くらしい、屋敷から彼の車を追尾する、会場に着くとなかなかの人気者らしく、行く賑やかなお出迎えにあっている、駐車場に車を止めて会場に向かう

「あのビルの屋上に怪しいふとが居るよ」

ピロが脳内に画像を映す

「ズームするね」

拡大された映像に一人の男が移っている、日本人なのかどうかは分からない、東洋系の顔をしている

田倉は出迎えのセレモニーが終わり、壇上に上がるためだろう、会場を団に向かって歩いている、こちらを向ていた屋上の男が動いた、屋上の防壁の陰に隠れたがすぐに上半身が現れた、双眼鏡を持っている、田倉が壇上に上がると双眼鏡を防壁の上に置いた、そして持ち上げた者は、嘘だろう映画やドラマじゃないんだよ、ライフルを手に持っている、そして来フィルを構えスコープを覗いている、まだ引き金に指はかかっていない

「ピロ、どうしよう」

「指のビームを使えば」

「えっ、二百メートル以上あるだろう、届くのか」

「見える範囲は届くよ、地平線の向こうはまた別の方法でなければ無理だけど」

「地平線の向こうまでって、そんな事は起きないと思うよ、とにかくやって見よう」

男を指さすようにする、不思議と腕がブレない、何かに支えられた居るように動くが、二百メートル先だ手元が一ミリブレても、先で何十センチ、触れてしまう筈だが、揺れないのだロボットアームのように

「レザー光線が出ているから、其れで狙って、レーザーの場所に当たるから」

レーザー照射を築かれないように、少し上からレーザーを下ろしていく、眉間で止めると

「脳震盪を起こす強さで発射」

男がガクンと硬直したと思ったら、ズルズルと壁の陰に消えてしまった、鏑木に連絡だ

「ビルの屋上に狙撃犯が居ました、気絶していると思いますが手配お願いします」

勿論、公安が田倉に張り付いてきている筈だ、すぐに処理してくれるだろう、その後何事もなく式典は終了し、田倉は屋敷に戻った、誘拐にしろ、狙撃にしろ、マスコミに知れたら大騒ぎになるので、鏑木さんは隠密に処理している、会う事は今の処避けた方が良いので、電話で話したが

「私のポジションを狙って、邪魔ばかりしていた副総監が、、何故か急に転任になりまして、色々と遣りやすくなりましたよ、本条さんのサポートもし易くなりました」

そう言って居た、後々顔を合わす事もあるので、知らせておいた帆が良い泥うと思い

「田倉さんのプレゼントですよ、顔を合わせたら適当にお礼を言った方が良いでしょう」

「矢張りそうですか、其れしか考えられない、分かりました、顔を合わせた時はそれとなくしておきます」

「そうしてください、今後のお互いの為に」

そんな話の中事件の黒幕の、追及が出来なかったと、謝って来たが

「幸い何事もなかった事で良しとしましょう」

そう言う事で一応事件は幕を閉じた、法案は廃案になった様だ


今日は休日、買い物に歩いている、金を使う事がこんなに苦労な事とは知らなかった、金持ちは使い方も知っているだろうが、貧乏人は使い方を知らないのだ、今日は銀座の高級店でスーツを伸長しようと思う、店に入ること自体気が重いが、金を使わなければ、貯まる一方、買い物程度では増える速さの、何珀分の一だろうが使わないより、世の中のためにいいはずだ

「いらっしゃいませ」

俺のひがみかもしれないが、貧乏人が来る店じゃないぞ、と言われた気がした、それでも誓いきれない金があると言う事は、以前の自分よりおおらかだ

「スーツを作って貰いたいんですが」

「かしこまりました、では、生地からお選びください」

貧乏だった俺にもわかる位、高級感のある生地のある場所に案内された、気に入った生地を指す

「四十五万円になります」

どうだ高いぞ払えるか、そんな風に聞こえた

「意外と安いんだ、仕立てていくらなの」

驚いている、やはりそう思って居たな

「六十万円になります」

「そう、じゃ前払いで」

呆気に取られている店員に

「コートもお願いするかな、其れとベルトも、最高級ので良いよ」

採寸し金を払うと

「いろいろ有り難う、だけどこの店はこれっきりにするよ、最初この店に入ったとき、貧乏人が何に来た、そう顔に書いてあったよ、君の顔に」

「私はそんな事は」

「俺が安いねって言ったら驚いていたじゃないか」

「・・・・」

「だからしょうがない、人は見かけによらない事を教えてやったんだ、金で人の価値を計るのは、高級店だからしょうがないと言えばそれまでだけど、店は高級でも従業員は人として最低だね」

言いたい事を全部言ってやった、貧乏が金持ちになった奢りかもしれないが、聞いていた店長らしき人が

「申し訳ありません、大変失礼な態度でお相手したようで、誠に申し訳ありません」

店員が土下座している

「店長さんですか」

「はい、私が至らないばかりに、誠に申し訳ございません」

「そうですね、店長も見ていて普通の顔をしていましたから、普段からこの店はそう言う雰囲気の店なのでしょう」

「いえ、私は決して、そのような」

「まあ、仕上がったら、此処に送ってください、もう二度とくる子はありませんから、どうでも良い事を言って、すみませんでした」

そう言って店を出た、店長が追いかけて来た

「お待ちください、このまま帰られては、私の立場がありません」

「御免、言い過ぎた、大丈夫他言はしないよ、だけど、貧乏人は入るな、っていう雰囲気を醸し出しているよ、貧乏人が金持ちになる事もあるんだ、ちょっと考えた方が良いよ、もう気にしないで、大丈夫だから」

「誠に申し訳ありませんでした」

「だから、俺はクレーマーじゃないから、気にしないで帰って」

「分かりました、ありがとうございました」

結局クレーマーって事だよな悪い事をしたかも、其れから百万を超える靴を知ったり、何千万の時計を見たり、地味で高級な物を買い漁った、最低でも千万は使いたかったが使えなかったが疲れた、やはりレベルに会った生活が良いとつくづく思った、駐車場に止めてあった車に戻る、座席に座りシートベルトを締めたところで、スマホが鳴り始めた、田倉からだ

「ちょっと、家に来られないかなあ」

「良いですよ、伺います」

田倉の屋敷に行くと応接で待っていた

「暫くです」

「ああ、そうだね、しばらくあわなかったね」

「ところで、どうしたんですか」

「娘の事なんだが、あの晩何かあったのかな」

「誘拐されたあの時ですか」

「そうだ」

「別に、俺が行ったときは縛られて、床に転がされていて、隙を見て助けて此処に送って来た、其れだけですが、お嬢さんが何か言いました」

「いや、何も言わん、言わないから変なんだ、妙に大人しくなって、我儘は全く言わなくなったし、何処か具合が悪そうでもないし、との確変なんだ、あの日から」

「どうしてですか、良かったじゃないですか、じゃじゃ馬が大人しくなって、いいこになったってことでしょう、悩む事じゃないでしょう、喜ぶべきことですよ、娘さんもあの事を機に大人になったんですよ」

「そうなのか、そう思えば良かったのか、男たちに何もされていないよな」

「そんな事は絶対ないですよ、心配ない」

「そうか、良かった、すまん、くだらない事で呼び出して」

「いや、良いですよ、悩みがとけて良かったですね」

そのとき

「本条さん、来てたんだ、いつぞやは有り難うございました」

「いやいや、元気だったかな、いや、元気そうで何よりだ」

「良い子にしているから、大人しく花嫁修業してるからね」

「うん、其れで良い、いい婿さんが見つかると良いな、ねっ田倉さん」

「いや、まだ嫁には出さん」

「丁度いいわ、お父さん、私、本条さんと結婚するから」

「まだそんな事を言ってる、田倉さん、俺にその気はないから心配しないで」

驚いて考え込んでいた田倉が

「私の娘じゃ気に入らないのか」

「はっ、田倉さん迄何言ってるんですか」

「気に入らないかと聞いている」

「何をむきになっているんですか、今日であったのは二度目ですよ、訳が分からない」

「あんたなら娘を遣ってもいい」

「だから、まだ二度しか会ってない、まだ名前も知らないんですよ、無茶言わないでください、それに田倉さんの娘なら、もっといいとこの御子息にしないと」

「いや、あんた独身だったとは、だから娘はやる、娘も気に入っているようだし」

「冗談を、帰ります、お邪魔しました」

後で、

「決めたからね」

「決めたからな」

言葉が追って来た、何だあの親子は怖いわ



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