表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

庭園

作者: 尚文産商堂

そこは幻の庭園。

庭園の主でなければ、中に入ることが許されないところだ。

私は、その庭園の主。


庭園というには、小さなものだ。

箱庭といっても差支えがないほどの大きさである。

ここが特別なのは、その箱庭に咲いているただ一つの花のためだ。

この花は、学名も和名も、それどころかどの世界の言語であっても名前が付けられていない。

だから私も『花』としか呼ばない。

花は、春夏秋冬絶えず咲き、また散っていく。

この花弁を一つ飲めば、万病が癒える。

この樹液を一滴飲めば、全ての生命が滅びる。

だから、庭園は厳重に守られており、結界の中にいる。

秘密を守れると主が認めた時だけ、この花弁をともに飲み、樹液を主が飲む。

そして、その認めた者が、新たな主となってこの庭園を守っていくのだ。

永遠に咲いて散っていくこの花を見ながら、私はいずれ訪れる私が信頼する人を、ずっと待っている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 心地よい時をありがとうございました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ