表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/43

変身……だと?

短め

医務室内での出来事パート2

 医務室での休養中のベッドと名のつくワラの箱は寝心地が良かった。

 あれ、俺の入れられてるところに欲しいな。買えないか?

 痛みが引くまで居られたおかげか、体調も、怪我も良くなったと思う。

 あ、連行係に賭けの金額回収も忘れずした、金貨15枚。

 まあ、あんな倍率にはもうならないだろうな。

 とりあえず、医務室内は暇だから、ステータス確認でもしておくか。


名前:ラル 種族:ライカンスロープ(人狼)


基本ステータス(拳闘奴隷Lv.10)


STR  585  (+50) [+30]

VIT  631  (+50) [+30]

AGI  609  (+50) [+30]

INT  353  (+50) [ー4]

LUC  330  (+50) [ー4]


【スキル】

言語理解 格闘Lv.10 剣Lv.3 魔法(火)Lv.3[163/300] 魔法(風)Lv.1[0/50]

魔法(回復)Lv.1[0/50] 視覚強化Lv.10 聴覚強化Lv.7 嗅覚強化Lv.6

腕力強化Lv.10 脚力強化 Lv.10 家事Lv.3 鑑定Lv.10 鷹の目 暗視 

剛腕Lv.2 剛脚Lv.2 投擲Lv.10 暗殺術Lv.10 強肩 レーザービーム 

毒の知識・使用 不意打ち 急所看破 気配遮断 急所一撃破壊 変身

【称号】

巨人を素手で倒した


【ポイント:824499P】


 うん、意味が分からない。何でレベルが7も跳ね上がってるんですか。

 クロとそんなにレベル差有ったの?

 RPGでいきなり7もレベル上がったらバランス崩れるよ。

 あ、種族の成長補正がちょっと変わってる。

 INTとLUC以外のインフレがすごい。

 称号……そんなの有るんだ。鑑定できるのか?


 ※巨人を素手で倒した;すごい! やったね!


 やったね! って、なんだよそれ、子供の感想文じゃないんだから。

 普通こういうのって特典有るんじゃないのか?

 ポイント加算とか……無いのかな? 無いな。


 ふう、そんなことより、スキルに新しい物が加わっておりますよ。

 変身、ロマンを感じる響きでは有る。何に変身出来るんだろう。 

 そんな時はいろいろと万能な鑑定さんに聞いてみるのがいいはずだ。鑑定。


 ※変身;変身することができる


 うえ、説明これだけ? 何に、っていうのを書かないあたりが怖い。

 悩んでても仕方ないし、とりあえず変身してみようか。

 よし、やろう。怖いけど。

 立ち上がり、部屋の中心あたりに立つ。

「変身! とうっ!」

 無駄に気合を入れて声に出してみる。

 ついでにポーズも取ってみて、無駄にジャンプ。バク宙をして着地、四足で。

 ん? 四足? いやいや、何を言ってるんだ。着地失敗して四つん這いになっただけだよ。

 その証拠に、ほら、こんな簡単に立ち上がれ……ない?

 立ち上がれなくはないが、すごくバランスが悪く感じる。何故?

 自分を確認してみるか、どうやって確認してみよう?

 いろいろ考えてたら、先生が来ましたよ。やあ、先生、俺はどうなってる?

「何で犬がいるんだ? おい、ワン公! ココにいた狼の兄ちゃんどこ行った?」

 犬かよ……いやいや、俺はここにいるよ。

 返事したつもりが犬の鳴き声みたいなのが聞こえてきた。

 あれ? 喋れないの?

「脱走か? どこに行ったんだ?」

 気付かれないもんですな。ヒトっぽい形態から動物チェンジはあまりないのかね。

 まあ、大事になる前に戻りますか。

「ガガゥ! (変身!)」

 あ、言葉でないんだった。まあ、気分が大事。

 無駄にジャンプ、今度は前宙してみるか。クルッとな。

 着地! 今度は両足で。

「うお! アンタどこから出てきたんだよ? ここにいた犬はどこいった?」

「いや、全部俺だから。姿が犬になるとは思ってなかった……」

「何だよ、姿変えられるんだなアンタ……」

 あ、結構素直に受け入れられるんだ。

「獣人って姿形が変わるやつ多いのか?」

「獣人にはあんまりいないぞ。ただ、ドラゴンとか知能、魔力の強い奴はヒトに変わるって聞いたことはある」

 参考にならんよ……ドラゴンなんて伝説上の生き物。

「なんだ、疑うのか?」

「いや、ドラゴンなんて伝説上の生き物だろ?」

「何言ってんだ? 普通にいるだろ? たまに討伐されてるぞ」

 え? いるの?

「まあ、あまりヒトの居着くようなところにはいないけどな。

 大抵が火山とか、密林の奥とか、高レベルダンジョンの最深部とかだな」


 ああ、いるんだ。ファンタジー世界って感じするなぁ。

 え? ゴブリンとかトロール見ただろうって?

 小人症や巨人症の人間かもしれないからあれはノーカンだ。


「どうした? 遠い目をして?」

「いや、何でも無い。遠くに来ちまったって感じがしただけだ」

「もう一回、犬になってみてくれねぇか?」

「嫌だね、喋れないし。四足つく感覚が慣れないし」

「じゃあ、ちょっと解剖させろ」

「もっと嫌だよ! 解剖されるくらいなら変身するよ!」

 反射的に言葉に出してしまった。あ、このワード言うだけで反応するんだ。

 瞬間的に犬の姿になってしまった。うかつに変身って言えないよ。

「おお、ほんとに犬になったな……」

 しかも見た目が犬としか認識されない。狼なのに。

「ガガゥ! (変身!)」

 言ってるつもりで吠えてみる。お、これでも戻るんだ。

 人狼姿に戻る。はぁ、見た目ヒトになれるかもと言う儚い希望も無くなったか。

「何だ、戻っちまうのか」

「せめて、狼と言ってくれ。人狼ってことになってるんだから」

「いや、どう見てもい「狼」」

「い「オ・オ・カ・ミ」」

「仕方ない、狼にしとく。(やっぱり解剖して中身を見てみたいな)」

 なんか不穏な事考えてないか? 目が怖い。

 先生かと思ってたけど、マッドな先生だったかな。





読んでいただきありがとうございます。

ブックマーク、PV数、ともに作品制作のモチベーションとなっております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ