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小悪魔の抱擁

翌朝、わたしは昨日してしまったとんでもないミスを取り返すために教室より先に保健室へ向かう。

保健室の前にたつと昨日のことが残り香のように思い出されるからすこし緊張する。

ドアを開けるがもちろん花梨はいない。

中にいる保健の先生に対面する。

「すみません。昨日ここに学校指定のバッグを置いて帰っちゃったみたいんなんですけど。」

そう。わたしはあまりにパニックになってバッグを置いて逃走してしまったのだ。

その後悶々と考え事をしながら自転車をこいで帰路につき、

ついに夜になるまでそれに気づかなかった。

「バッグねえ。わたしはみてないわ。もし見つけたら届けてあげる。何年生?」

「2年D組の橘です。よろしくお願いします。」

落胆しながら保健室をでた。

バッグなんて今見つからなければ絶対ないじゃんか。

私は、教室に向かう。教室に無いとなるといよいよ目星がない。

ホームルームも近づいて人が集まり、

がやがやとみんなの話声が混じり大きなノイズとなって教室に響く。

奇跡的にわたしのカバンだと知るものが机の横にかけてくれてはいないだろうかと思ったが、そんなことはもちろんなかった。

しかしふと思った。わたしのカバンだと知るもの。

花梨はわたしより後に保健室を出たんだから見ていてもおかしくない。

なにやら悠斗と話し込んでいるようなので、

花梨の腕をとって廊下まで引っ張り出した。今悠斗と顔を合わせるのはごめんだ。

「ねえ。わたしのカバン知らない?昨日保健室に忘れたみたいなんだけど」

「知ってるよ」わたしは一命をとりとめた患者くらい安堵した。

「よかった。どこにあるの?」花梨は三分咲きくらいの微かな笑みを浮かべた。

「教えないよ」

「は?どういうつもりなの?」

「ねえ。今日放課後二人で遊ぼうよ。そしたら教えてあげる」

「遊ぶわけないでしょ。いいから教えてよ。」

「じゃあいいもん。バッグは多摩川にでも投げ捨ててやるから」

と言って花梨はバレエみたいに大袈裟に180度ターンして私に背を向けた。

彼女の艶やかで黒い髪がふわりと扇みたいに広がってもとに戻った。

そのまま教室に戻ろうとするのでわたしは彼女の腕をつかんだ。

「ちょっと待ってよ。先生に言うからね」「言えば?」

わたしはがっくりと肩を落とした。ほかに方法はないか。

「いいよ。遊んであげるから。」彼女は勢いよくこっちに向き直った。

「遊んでくれるの?やった!」さきほどの悪だくみしているような笑みではなく、

パアーっと10分咲の笑顔になった。

言動とその顔は少女みたいな愛らしさがあるけれど、

やってることはあくどいし意図がよくわからない。

「それでわたしのカバンはどこなの?」

「だから、今日の放課後遊んでくれたら教えてあげる。

今教えたら絶対バックレちゃうからね」

するとわたしがとらなければいけない行動は一つだ。

一限目の国語の教科書を借りるために他クラスを駆け回ること。

もうすぐホームルームが始まる。

「昨日の恋愛ロンダリング見た?」

「見た見た」

「杉崎も杉崎だけどさ、さくらもさくらだよねー。待ってるだけじゃと勝利はないってのに!」

「勝利?」

「一回ノックアウトされたくらいで諦めかけてるし!10カウントまでめげずに立ち上げれって感じだよね」

「莉緒。本当にわたしと同じドラマ見てる?よく似た格闘技見てない?」

「わかってないなー。あれは実質バトルものなんだよ。

攻め続けないとずるずる相手のペースに嵌まって取り返しのつかないことになっちゃうんだから!」

「由香は手塚君でしょ?」

「うーん。どうだろ。運命の王子様って憧れはあるよね。

私も一度でいいからあんな風に抱きしめられたいよ。」

「運命の王子様」と言って莉緒はふき笑いした。

「ちょっと!馬鹿にしないでよ」

「尊敬してるんだよ」

「馬鹿にしてんじゃん。」

そんな中向こうでの会話が私の気を否応なく引いた。

「可愛いよ」と悠斗が言うのが耳に入る。「もう一回言って」と花梨が催促する

「可愛い。」

「私の目を見て言ってほしいな。」悠斗は狼狽している。

「あれ、ちょっとキツイね」と莉緒がこそっと言った。

「でも実際可愛いよね」とふみかが言う。

「あーいうタイプ裏表すごいよ」

悠斗は結局花梨の目を正面から見ることができなかった。昨日の私みたいに。

お願い。まだ帰らないで。と言われて握られた手の感触を私は反芻していた。

あれからどうも花梨の言動をキツイと思うことができない。いや、むしろ可愛いかも。

「あんなんで惚けた顔しちゃってさ。大崎(悠斗)もちょろいよね」と莉緒が言う。

私はハッと体に電気が走るような心地がして我に帰る。

もしかして、私ってちょろいのか?私は花梨の顔を見た。花梨の顔が微かに動く。

そして私と目が合った。私は驚いて顔を俯かせた。

その様子を見ていたふみかが声をかける。

「大丈夫?」

「あ、うん。大丈夫。」

「ね、私たちがそばにいるから元気出して。」と言ってふみかは私の頭を撫でる。

別に元気がなかったわけじゃないけどそれはそれで嬉しい。

「って、私たちじゃあ恋人の代わりはできないけど。」

「いや、元気出たよ!ありがとう」

莉緒が「由香の気晴らしも兼ねてさ、今日吉祥寺行かない?由香が好きそうな雑貨見つけたんだ」と言った。

「ごめん。今日はちょっと用事があって。」

「どうかしたの?」

「まあ…色々かな」

私は無理に筋を引っ張って笑顔をつくった。

今日は私の彼氏を盗った女と二人で遊びに行くんだ!

なんて説明できるわけがない。

また私は彼女の言葉と身を寄せてきた時の体の温もりを反芻していた。

「もっともっと由香ちゃんをめちゃくちゃにしてあげるの。

何が嫌だったか、何が正しいのか、わかんなくなっちゃうくらいにね」

今日も何かを仕掛けてくるのだろうか。

わかるのはただわたしと遊びたいというわけではないということだけだ。

友達と遊びに行くという手順は何一つ踏んでいない。


 放課後、私は教科書がないので身軽に自転車を漕いで吉祥寺に向かった。

花梨は電車でくるので改めて北口付近で待ち合わせる。

花梨は私に気づくと今朝見せた10分咲きの笑顔を見せてこっちにきた。

「由香ちゃん!嬉しい!またこうして遊べるなんて」

久しぶりにご主人にあった子犬みたいに喜んでいる。

私たちは特に行くべき場所も買うべきものもないけど、

なんとなく本屋に行ったり、コスメを見たりしていた。

そして今は雑貨を見て時間を潰している。

「見て?このペン可愛い。由香ちゃん好きそう。」

中が半透明になっていてハーバリウムのように花や蔓の模様が埋め込まれている。

「めっちゃいいね。けどペンはいっぱいあるんだよなあ」

「それじゃあキーホルダーとか見に行く?前に探してたよね。もう見つけちゃった?」

花梨は私を窺っている。さっきからずっとこんな感じだ。

「よくそんなこと覚えてるね」

「忘れるはずないよ」

私たちはまた店内を歩く。私は目を引くものを見つけて立ち止まる。

「これすごい可愛いなあ」それはサンゴ礁のスノードームだった。

「でも金欠なんだよなあ。お母さんに来月のお小遣い前借しようかな。いや、先月前借したんだった!どうしよう。」

花梨はふっ、と小川がせせらぐように微かに笑った。

「どうしたの?」

「楽しいの。」

「何が?」

「由香ちゃんとデートできて。」

だったら人の彼氏盗ったりしないでよ。わたしは当てつけのため息を吐いた。

「わたしは苦痛だよ。あんたと時間つぶさなくちゃいけないのは。時給が出ないのが納得いかないよ。」

「お金払ったらわたしとデートしてくれるの?」

「しないよ。」

その時店の角から見覚えのある顔が出てきた。

ふみかと莉緒だ。

わたしの心臓は和太鼓のように大きな音で脈打って体中に警報を鳴らした。

急いで花梨の手を取ってふみかたちに見つからないように店を回って出ることにした。

ふみかと莉緒の誘いを断って花梨と吉祥寺に来ているなんて、

もし見つかったらこの状況を説明しなければならない。

しかし花梨は動こうとしないので私は花梨の手を引いた。

「どうかしたの?」

「ふみかと莉緒がいた。見つかると大変だからいたら隠れるよ」

「隠れるの?」

「二人の誘い断って今ここにいるんだから。」

「わかった。でも私お手洗い行くから先外でてて。」

私は階段を使って急いで外に出た。花梨も後から来た。

「これからどうする?」と花梨が言う。

「井の頭公園でも行こうよ。」

「うん。行こっか。」

莉緒は空調がないところに行きたがらないので出会わないためにはここがよい。

そして道中歩いているとクレープ屋を見つけた。

私は歩きながらそれを目で追っていた。

でもなあ、花梨はこう見えて生クリームが嫌いだから今日はなしだな。

「食べたい?」私の熱視線は感づかれていたらしい。

「今日はいいかな。」

「食べようよ。由香ちゃんクレープ大好きだもんね。」

私に有無を言わせず花梨は列に並んだ。

彼女は本当に私のことをよく覚えている。

そして今日、彼女は私の好きなものや場所ばかりを巡っている。

付き合わされているのはこちらだしこれでもいいのだろうか。

わたしはチョコとバナナのクレープを買った。

花梨はシーチキンが入ったクレープを買った。

子供のころからシーチキンのクレープなんて誰が買うんだろうと思っていたら、

高校一年の夏に花梨がそれを買っていて、

それ、買う人いたんだ、と驚いた記憶が蘇る。

それをからかっていると花梨が一口食べてみなよと言われたので一口食べたらやっぱ主食とデザートをいっぺんに口に放り込むような違和感がした。

「こっちが普通のクレープだから」って言って花梨にわたしのを一口上げたけど、

花梨は変な顔をしてしばらく硬直して、

なかなか飲み込まなかったけれど、

たくさん水を飲んで無理やり胃袋に入れていた。

その様子を見てわたしは笑っていた。

そんな回想をしていると現実の花梨に声をかけられてふと現実に戻った。

「公園で食べようよ」

「うん。そうだね。」

私たちは池の前のベンチに腰を下ろした。

風通りがよくてすこし涼しい。

しかしわたしは百日か、二百日に一度の食欲がない日だったのでクレープは半分残した。

すると花梨が「もう食べないの?」と言ってきた。

「なんか今日は食欲がなくて」

「ふーん。そう」

「じゃあわたしが食べるよ」と言って彼女はわたしからクレープを取り上げた。

「生クリーム嫌いでしょ」

「嫌いじゃないよちょっと苦手なだけ。それに、由香ちゃんのなら食べれるよ。」

といって一口二口食べたけどやっぱり変な顔して硬直している。

昔を思い出してわたしは少し笑った。

「いいよ食べれないってわけじゃないしさ」

と言って彼女からクレープを取り上げて食べ始めた。

今日はボートの数が少ない。

遠くのボートがゆっくりとわたしたちを横切るように進む。

すこし日が傾き始めてきて心地よく風も吹き始めた。

しばし無言の時間が流れる。

「あの、ちょっとこれ、なんだけど。」

と言って花梨は紙で包装された箱を渡してきた。

「なにこれ。」

「さっきのスノードーム。由香ちゃんすごくほしそうだったから。今日は私に無理やり付き合わせちゃったしさ。あげる。」

私は嬉しくて心にほのかな光が灯ったような心持がした。

しかしそれともう一つ別の感情も持ち合わせていた。

私がしばらく黙っていたからか彼女は不安そうに恐る恐る私を窺う。

「いらなかったかな。」

私は首を振った。「すごく嬉しいよ。」

でもなんで。

「ねえ。今日は私のしたいことばっかだよね。花梨がしたいことはないの?」

「由香ちゃんといるのが私のしたいことだから。」

「消極的だね。もっと遠慮しないで何か言ってみてよ。」

「じゃあちょっとだけ私のしたい事していい?。」

そう言って、彼女は私を温かい布でくるむようにふんわりと抱きしめた。

柔らかく温い彼女の体温がじんわりと私の体の中に染み渡ってくるような心地がした。

また昨日と同じ桃のような香りが昨日よりはっきりと私の鼻孔を通り抜ける。

今朝、莉緒たちと話した「私も一度でいいからあんな風に抱きしめられたいよ」という会話を思い出していた。

ねえ。なんで?ずるいよ。なんで花梨なの?

彼女は私を離した。「ありがとう」また沈黙が流れる。

彼女の温もりを反芻しながらも私は次の話題を考えていた。

話題はあるにはあるが、少し勇気がいる。

何が飛び出すかわからないから。

でも今聞けないと一生聞けないだろうなと思い私は切り出した。

「ねえ。昨日なんであんなことしたの?」

私は池のほうを向いたままそう言った。今は花梨の顔が見られない。

「私にはこうすることしかできないから。」

「なんのために?」

「私の気持ちに気づいてほしいからかな」

と草花が風にそよぐようにかすかに言った。

これはもしかして告白だったりするのか?

全く心の準備も返答の準備もしていない。

まさに青天の霹靂だったのでわたしはあたふたしていた。

その間に風がやんで公園は静かになった。

わたしは一息ついて恐る恐る聞いてみた。

「それはわたしが好きってことだったりする?」

隣でずっ、と布が擦れる音がしたので花梨がこっちに向き直ったんだと思った。

わたしもちらりとそちらを向くと、

花梨は大きく体を前後させてドッと笑い出した。

そんなわけなかった。

わたしも花梨も女だし、よく考えてみればこいつは彼氏がいるんだ。

花梨は笑い終わると一息ついて

なぜかわたしの頬に手をやって自分のほうに向かせてきた。

花梨の手は滑らかでハンドクリームを塗ったばかりのように潤いがある。

恥ずかしくて花梨を直視できないので制服のリボンに目を落とした。

「由香ちゃんは本当に可愛い。キスしてもいいかな」

わたしは再び動揺の渦に巻き込まれた。

わたしは返答ではなく、逃げの手を打つことにした。

「またそうやって冗談言って。」

「冗談でもいいからキスさせてよ。」

逃げ道がふさがれた。

わたしは悠斗とキスした時のことを思い出していた。

わたしが思ったよりキスはそんなにいいものではなくて、

悠斗の唇は硬くてなんだか冷えた脂身にキスしている感じだった。

それに髭もちょびちょび生えててなんか想像していたものとは違った。

花梨の唇はぷっくりと柔らかそうだ。

ピンク色のつつじの花のようにみずみずしさと生命力のある唇だ。

なぜか悠斗とキスした時にはなかった胸の高鳴りを覚えて

わたしは少し困惑していた。

10秒ほど逡巡しただろうか。

しかしわたしは踏みとどまった。

「キスは恋人としな」と言って花梨の手をどけた。

「惜しいなあ。流れでいけるかと思ったんだけど。」

「キスは色んな意味でまずいよ」

悠斗にとって元カノと今カノが女同士でキスしているなんて

どう受け止められるのだろう。

浮気した相手にまた浮気されるなんてどう捉えられる?

「じゃあ代わりに何する?」

何もしないけど。と言おうと思ったが、

池や木々に夕日が水彩絵の具のように注がれていてあんまりにも綺麗だったので、

「じゃあ一緒に写真撮ろうよ。」と言った。

「写真は嫌。」花梨のほうから拒否してくるとは思っていなかったので少し驚いた。

「なんで嫌なの」

「写真は感傷的になるかもだからいや」

「そっかー。感傷的っていいことだとおもうけどなあ」

花梨の言っていることはいまいちわからないけれど

たまにわけのわからないことを言うのが花梨なのだ。

少し懐かしい気分になった。

真意を探ってみようとしたこともあるけれど、

結局よくわからないまま絶交になったんだ。

黙ってぼんやりと夕日を眺めている花梨は幻想的な綺麗さがあって、

一般的な自然公園が架空の美しい森にいるかのように錯覚した。

それが一時で終るのはなんだかもったいないような気がしたので

やはり1枚花梨だけをおさめた写真を無断で撮った。

シャッターに気づいた花梨は

「写真は嫌って言ったよね」とぼやいた。

「花梨には送らないからいいでしょ」

「もう。」といって少し不貞腐れたがダメとは言われなかったからこれは保存することにした。

「そろそろ帰ろうか」と花梨のほうから切り出した。

私たちはたちあがって駅前に向かう。

立ちあがるとわたしたちの影が長く伸びていた。

そして駐輪場へ向かうわたしと別れるところまでやってきた。

花梨は満足そうに見える。

「今日は久々にたのしかったなあ。じゃあね」

「いや、じゃあねじゃなくってさ、わたしのカバン。」

「あ、そうだったね。体育準備室の左奥の跳び箱の中に入ってるよ。うーん、でもまた遊んでもらうためにまた大事なもの盗らなきゃかー。」

「そんなことしないで普通に遊ぼうって言えばいいじゃん」

「それじゃあつまんないでしょ。次のいたずらも楽しみにしててね」

と言って私達は別れた。

そういえばなんで今日こんなに強引な手段をとってまで

わたしと遊ぼうと思ったのか聞きそびれた。

後、さっきのキスしようってのはからかっただけなのか本気だったのかも聞きそびれた。

いや、それは怖くて聞けないな。

そして抱きしめられた時の感触を思い出す。

とても柔らかく温もりがあって確かな生命の存在感が私を包んでいた。

これが花梨のしたいことか。一体どういうつもりなんだろうか。

その時またハッと我に帰った。

私ってやっぱりちょろいのか?

抱きしめられただけでこんなに彼女が頭から離れないなんて。

今日も花梨のことを考えたりやめようとしたりを繰り返しながら帰路につくのだった。


 午後9時16分花梨宅。

彼女は机で読書をしていたけれど着信のバイブに気付いてスマホを見る。

彼女は舌打ちしてから電話に出た。

「ねえ。お前から電話をかけてくるなって言ったよね」

向こうで誰かが何かを言っている。

「まあいいや。じゃあ明日朝一に学校行って左奥の跳び箱開けといて。」

「はあ?餌は3日前もやったでしょ。いい加減にして。」

そう言って彼女は通話を切ってスマホをベッドに投げ捨てた。

また本を開いて長い夜を過ごす。

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