資格試験編62〈力の代償〉
動きがなく、勝敗は決したに思われたその時、
タイガのいる周辺の壁が爆発したかのように飛び散り、中から電磁浮遊したタイガが現れる。
「おまえ..」
体中から血を流し、相当のダメージがあるようだが、それよりも変化したタイガの姿に白金は驚いた。
さらに大きな電流がタイガの体にほとばしり、その瞳は瞳孔が開き、目から血を流している。
「電脳フェーズⅡ...」
タイガがそう呟くと、その場からふっと、一瞬で姿を消す。
「なっ」
白金が戸惑っていると、背後に現れたタイガの存在に気付く。
しかし気づいた時には遅く、掌底というには荒々しい横殴りの攻撃を白金に浴びせる。
白金はその威力に大きく飛ばされ、地面を転がる。
白金は体制を立て直し、黒刀を握り、タイガに向かって飛び出す。
「うおぉぉ」
タイガにむって刀を振るが、タイガにはそれがスローモーションに見えるほどに研ぎ澄まされていた。タイガは白金の刃が届くよりも早く白金の顔面に向けて、電撃を帯びた掌底を白金の顔面に浴びせる。
「がはっ」
白金は大きく顔を跳ね上げられ、そのまま後ろ向きで倒れる。
タイガは白金にとどめを刺すため、ゆっくりと白金に向かって歩き出す。
「レント!」
しかし、
その途中でタイガは歩みを止める。
「がっ」
血を吹き、その場に膝をつくタイガ。
「へへっ、お前のその技、随分無理してるみたいだな。」
白金は体を起こす。
どうやらタイガの身体強化の技は体への負担が大きいようで、タイガは動きを止めてしまったのだ。




