資格試験編56〈それぞれの最強を目指して〉
「何を言っている。鳴神の力を舐めるなよ?」
「だからわかってねーんだ。その精製界最強の技は俺みたいな我流の技に劣るのか?」
「劣るわけないだろ!!紫電の晄!」
ケンゴが刀を振り上げると、大きく放電された電気が巨大な刀を形造り、それを白金に向かって振り下ろす
「クラフト:東屋」
鉄の東屋が白金の頭上を守る。
だが、放電の大剣は徐々に東屋を切断していく。
しかし東屋を切断する頃には、白金はケンゴの懐に潜り込んでいた。
そしてケンゴの腹に向かって刀を横一線に振り抜く。
「がっ」
身体強化がされている為、致命傷になるほどではないが、ケンゴは腹を切り裂かれ膝をつく。
「お前の技にはお前を感じねぇ..」
膝をつくケンゴをみながら白金はいう。
「何を言ってる..?」
「お前の家..鳴神家の先代はその技のおかげで最強と呼ばれるようになったのか?
・・・先代がその技を使いこなし、最強と呼ばれるまでに仕上げたんじゃないのか?」
「・・・」
「技を使えるだけで最強になれるならそんなに楽なことはない。
この精製転換期に、鳴神の技が依然として最強だというのであれば、それを証明するのはお前じゃないのか?」
ケンゴは幼少の頃より技の継承のため厳しい修行に日々耐え続けてきた。
そして兄のタイガは技の継承を拒み家を出たのに関わらず自分より常に一歩先を歩いている。
それがケンゴにはゆるせなかった。
ケンゴは鳴神の技を継承したが、それでも周りはタイガを逸材と言った。
それを否定する為に、技の継承は間違っていなかったと証明する為にタイガを倒すと決め、ここまで戦ってきた。
だが、白金の言葉でケンゴは気づく、
いつからだろうか、鳴神の技を受け継けば〈最強〉になれると錯覚していたのは。
タイガはきっと技に拘らず、ただひたすらに高みを目指し続けたのだ。
だが今の自分にはそれがない。技の継承こそ自分にとっての最上だったからだ。
「なるほど、勝てないわけだ。
きっと君もタイガと同じなんだろうな。」
「おなじ?」
「白金レント、君には感謝している。
次戦う時には鳴神の力じゃなく、僕の力で君に勝ってみせる。」
ケンゴはニコッと笑顔を見せるとそのまま前に倒れ込む。
「試合終了!!勝者;白金レント!」
鳴神の敗北と、その試合ぶりに観客席の関係者は自然と拍手を送った。
「勝った!」「レントさんすげぇ」
志野川と烈島も白金の勝利を喜んだ。
いつも読んでいただきありがとうございます。
次回より最終戦始まります。
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