資格試験55〈変色する刃〉
煙が晴れると、白金は刀で防御し、ケンゴの技を押さえ込んでいる。
「なぜ、感電しない..」
白金の刀は変色し黒い刀へと変貌している。
「知っているか?
鉄は高温の熱によって空気中の酸素と結合すると別の物質に変化する。〈酸化鉄〉だ。
酸化鉄は鉄より強度があり、そして電気を通さない。」
そういうと、白金はケンゴを刀の上から吹き飛ばす。
「お前の〈熱〉の技で思いついた。
酸化鉄の理解も深い俺なら、鉄だけじゃなく、酸化鉄も精製できるじゃないかってなぁ
これで戦える。」
「ふん。そんなもので勝ったつもりか?
ハンディキャップは無くなったが、鳴神家の技は変わらず最強だ」
両者は踏み込み刀を振るう。
試合場の中央部で赤く光るケンゴの刀と黒い白金の刀が交わる。
少しの間押し合っていたが、威力負けし後ろに吹き飛ばされたのはケンゴの方だった。
「くそっ、なぜ!鳴神家の技は精製界で最強だ!」
「・・なるほど。お前が兄貴にこだわる理由が少しわかったぜ。」
白金はケンゴに向かって走りながらそう話す。
白金がケンゴに向かって手を向けると、ケンゴの足元に鉄の拘束具が精製され足を拘束する。
だが、ケンゴもすぐに反応し〈電弧の剣〉にて拘束具を切断する。
その一瞬の隙をついて白金はケンゴの背後に回っており、ケンゴに向かって刀を振るう。
ケンゴは隙をつかれ体制を崩しながらも白金の方に向き直しなんとか白金の刀を防御する。
しかし、白金は片手で刀を振っており、もう片方の手はケンゴに向けて開いていた。
その瞬間、白金の手から鉄骨が飛び出し、ケンゴの腹を直撃する。
ケンゴは大きく吹き飛ばされ壁に激突する。
「おまえ、多分あいつには勝てねーよ?」
ケンゴは大きなダメージを受けている様子だが、その言葉を聞いて、ゆっくりと体を起こす。




