資格試験編51〈決着、岩と雷〉
そんな中、フィールド上では口から血を流した岩本がゆっくりと起きあがろうとしている。
「ヒナリはまだ負けないよ。おばあちゃんとの約束あるからね。」
立ち上がった岩本に対し、タイガは掌底を打ち込み、吹き飛ばされ倒れ込む岩本。
それでもまたゆっくりと立ちあがろうとしている。
「まだまだ、だもんね...。」
「他人の感情に流されるお前じゃ俺には勝てないぞ。他者を切り捨てなければ人は弱くなる。」
「・・・ヒナリはそう思わないよ?」
「だからお前は弱いんだ」
そういってタイガは岩本に手を向ける。
「!?」
しかし、タイガは頭上から迫る巨大な岩石に気づく。
「何度も、芸のない..。俺にはそんな攻撃は効かない。」
そう言って迫る岩に向かって手を向ける。
「ヒナリはタイガくんとかレントくんみたいなすごいことはできないから、3つのことだけできるようにしたの。
ヒナリにできることは〈落とす〉〈転がす〉
そして...〈生やす〉!!」
すると、岩本の周りから広がるようにフィールド全体に尖った岩が地面から突き出て行く。
「!?」
タイガの足元の地面からも尖った岩が勢いよく飛び出て、タイガは空中へ放り出される。
「ちぃっ」
タイガは電磁浮遊で体勢を立て直す。
しかし、頭上からの岩が既にタイガのすぐ近くまで迫っていた。
「くそ..」
そのまま大きな地響きと共に大岩は地面に直撃する。
「あいつ、やったのか?」
観客席もざわつきだす。
審判がタイガの様子を見に岩に近づく、
すると、岩に亀裂が入っていく
そして爆発するように大岩が弾け飛び、中からタイガが浮遊しながら現れる。
「クソが。小癪な真似しやがって。」
タイガはまた、瞳孔が黄色く変化し帯電した状態になっている。
頭から血を流しているが、大きな負傷はない様子だ。
「電脳解放は身体の強度・耐久率も底上げするんだ。」
そしてタイガは瞬時に距離を詰め、岩本に蹴りを入れる。岩本は後ろに吹き飛び、突き出た岩に直撃する。そしてさらに距離を詰め左手で岩本の首元を掴み上げ右拳を握る。
岩本はぐったりとし、既に気を失っている様子である。
「試合終了!ストップだ鳴神!」
審判員が鳴神を止めようとするが、そのまま拳を振ろうとするタイガ
すると横から鉄塊が飛んできて、殴ろうとしたタイガの拳を弾く。
タイガがその方向を見ると、次の試合を控えていた白金がこちらに手を向けている。
「終了だ。聞こえねぇのか?」
沈黙しお互いに睨み合う。
「偽善者が、血は争えねぇな」
「なんだと..」
タイガは手を離し、退場口に歩いて行く、




