資格試験編㊻〈セミファイナルに向けて〉
こうして2日目の試合を終了した。
明日はセミファイナルで、
鳴上タイガvs岩本ヒナリ
白金レントvs鳴上ケンゴ
の試合である。
白金は会場を後にし、宿泊先のホテルに向かう。烈島と志野川は白金の試合が終わった直後、体中の痛みを訴え、先に部屋に運ばれたそうだ。
「あいつらやっぱ馬鹿だな。」
そんなことを考えながら歩いていると後ろからドタドタと騒がしい足音が近づいてくる。
「やーっ!レントくんー!」
それは岩本ヒナリだった。
白金は少し困った顔で岩本を見る。
「おお..どした。」
「レントくんすごかったね!へへへ」
「お前も勝っただろ?」
「うん!チアヤちゃん大丈夫かなー?」
「俺の試合見てたみたいだし大丈夫だろ」
「次はタイガくんか〜絶対勝つぞーおー!」
「・・・テンション高ぇな。」
ニコニコしながら付いてくる岩本を見て、白金はふと疑問を問いかける。
「お前一般受験って聞いたけど、なんで精製術始めたんだ?」
「え〜?ヒナリはクラフト以外何でもできないから!」
「きっぱりと..そうか」
「ばあちゃんがね!」
「はぁ?」
「うちのばあちゃんがそうやって言ったんだや!」
「ああ、そう。」
「ヒナリもね!」
「は?」
「ばあちゃんはひとりぼっちのヒナリ育ててくれたから、ヒナリも頑張ってばあちゃん助けたい!」
「で、お前にできることはクラフトしかないから精製術師になりたいってこと?」
「そやそや!」
「ふっそうか」
白金は少し笑みをこぼす。
「だからヒナリは頑張ってタイガくんにもレントくんにも勝つよ!!」
白金はその言葉に応えず前を見て歩いている。
「レントくん?」
少し歩いた先で白金は足を止め振り返る。
「岩本、おまえは変なやつだが、お前みたいな奴は嫌いじゃねぇ!」
タイガの野郎とも戦ってみたかったが、しかたねぇ、決勝戦で待っててやるから負けんなよ」
そう伝える白金の言葉にキョトンとする岩本
「レントくん?」
「なに?」
「待ってるって言ってもヒナリの方が試合先だよ?」
「あーまぁ、心持ちの問題で」
「レントくんって変な人だね。」
「あ?」
「変な人..」
「お前が引いてんじゃねーーよ!!」




