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クラフト&バトルの物語[CRAFTERS]  作者: 道ノ進
精製術 資格試験編
53/89

資格試験編㉙〈意外な結末〉

「ぐっ」

その場に膝をつく逸見。

「今すぐ治療すれば、致命傷には至りません。降参してください。」

「ふざけんなよ..。まだ、何もできてねぇんだよ。

・・・俺は負けねぇ!」

逸見は腹を抑えながら立ち上がる。

「クラフト:重装機械兵-ロボフォーム!」

逸見の姿が機械に覆われた大きなロボの様な姿に変化する。


「重装機械兵だと..?」「そんなものをクラフトできるのか?」

会場の関係者たちがざわつく。


「どうしたんだ?あいつら」

白金は井上に聞く。

「驚くのも当然です。重装機械兵は軍が最近導入した最新の兵器ですよ?

兵士が着用することにより、強固な装甲に加え、機動力と圧倒的な火力を持つことのできる兵器です。

一般の方にはロボ兵とも呼ばれていますね。

軍でもまだ数台しかないとされてますから、それがクラフトできるとなると..」


軍でもまだ量産できていない兵器をクラフトできるということは、個人で兵器の量産が可能ということになり、一個人で強大な軍事力を保持することができるのである。


各支部長や関係者たちは、その場に居合わせている第三支部支部長に詰め寄る。

第三支部の支部長は小太りの中年の男であり、横田ツギハルといった。他関係者から重装機械兵のクラフトについて尋ねられると、おっとりと答える。

「まぁまぁ落ち着いてくださいみなさん。

彼はフォームクラフターですから、自分の身に纏う物しかクラフトできないのです。

ですから量産も軍事利用も不可能です。」



逸見はロボフォームの姿で拳を振り上げ、メイを狙う。

するとメイはその場で手を挙げる。

「参りました。降参です。」


「は!?」

逸見はあっさりと降参したメイに驚き、拳を止める。

「試合終了!勝者 逸見クレドさん」


メイはくるっと後ろを向くと出口の方に歩いていく。

「おい待てよ!これからだろうが!」


「なんと、あっさりと..」

観客席で見ていた山神もそう呟く。

「あの子は身体強化をまだ上手くコントロールできないんです。現時点であの子には強化された矢は一発しか撃てなかった。

だから全てはそれを当てるための作戦だったはずです。」

「なんと..あえてダメージを与えられない矢を死角から打ち込んだのも、居場所が相手にバレたこともそのためか..?」

「ええ、全ては油断した相手に強力な一発を命中させるため。

だがあれで倒れないのであればあの子は勝てない。最終的には逸見君の意思が上回ったということですね。」

「いやいや、本当に良い勝負でありましたな。」


橘メイと逸見クレドの試合は、逸見クレドの勝利で終わった。

だが、負けたメイにも多くの称賛の声の上がっていた。

また、重装機械兵をクラフトした逸見にも注目が集まる試合となった。

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