資格試験編㉕〈不穏な男、野田カムラ〉
「岩本ヒナリ..どんなやつだった?」
白金達3人は第二試験が終わり、第一支部のロビーに座っていた。
この後、今井が任務で第一支部に来るとのことで待っているところだ。
「私は見てないわね。」
「俺、見ましたよ。
赤の腕章をつけてたんで、戦うことはなかったですが、1人で笑いながら猛スピードで横切って行きました。
なんか、変な女でしたね..。」
「ふ〜ん、どんな能力を使うんだろうな。」
すると今井と上位隊員の瀬川がロビーにやってくる。
「あなたたち!」
「おーっ」「ナツミさん!」
「3人とも選抜出場なんてすごいわ!おめでとう」
「余裕だよ」「大したことなかったっすね。」
「ここまでは想定通りです!」
「・・あんた達可愛くないわね。」
「いやぁたいしたもんだよ!」
後ろから瀬川も声掛けをする。
「今期は本当にレベルが高いようだね。例年であれば10点を超えればシード権は得られたのに。」
「ああ、ども」「そうなんですね。」
「2人は任務ですか?」
「そう、明後日の代表戦は各支部長や、軍の指揮官級もくるからね。
それに特殊精製術師の試験は、以前から反精連が猛反対してるから、
毎年中位隊員〜上位隊員まで厳重な警備にあたるのよ。」
「そういえば、これ」
今井は白金に紙を渡す。
「支部長が、近くのホテルを取っといてくれてるから今日と明日はそこに泊まりなさいって」
「ああ、サンキュー」
「じゃあ私たちは打ち合わせがあるからこれで、あっそういえば、チアヤちゃん、ユウ、
明日の朝、大作先生がここに来るから、また明日ここに来なさい。」
「おっ!」「わかりました!」
「大作?誰だっけ」
白金は不思議そうに2人に問いかける。
「へへ、レントさんにはまだ内緒っす。」
「なんだよー気になるなー」
そうして今井と瀬川は去っていった。
「この後どうします?」
「せっかくあんな広い演習場があるんだ、少し練習していこうぜ!」
「そうですね!」
「チアヤもくるだろ?」
「私は荷物が多いし、先にホテル入っとく。
18:30から夕食って書いてあるからそれまでに戻ってね。」
「了解」
白金と烈島は演習場に到着する。
練習を始めようとするが、奥の森の中に人影があることに気づく?
「ん?だれだ」
森に近づき様子を伺う。そこにはフウキと第五支部の野田カムラの姿があった。
「フウキ、橘レイはその後元気か?可哀想になぁ、全身の粉砕骨折の後遺症でまともに動けないなんて」
「てめぇ、なぜそれを知ってやがる。」
「ふっ去年の受験者の今村セイジは俺の兄貴分だ。」
「なんだと!?」
「今年お前に兄貴の借りを返せるとはな。
それに..橘レイの妹達も今年参加してるんだな..ヒヒッ」
「!?」
フウキはそれを聞いて怒りに満ちた表情を浮かべる。
「これ以上僕の周りの人を侮辱してみろ。
その口、二度と喋れなくしてやるぞ」
フウキがそういうと、フウキの周りの風が荒々しく吹き荒れる。
「何を怒ってやがる。ヒヒ、今年は不運な事故が起きなければいいなと言ってるだけさ。」
「テメェ!」
フウキが野田に向かって手を向ける。




