資格試験編㉔〈決定!選抜メンバー〉
各受験者が身構える。
「それでは第二の試験、開始!!」
受験者は一気に走り出す。
勢いよく飛び出すのは身体強化のできる数人の者たち。また、クラフト能力によって乗り物をクラフトする者もいる。
その中で最も速く、戦闘を走るのは、志野川だった。
「けっ、やっぱはええなあいつ」
志野川に続くのは、白金、タイガ、ケンゴ、
フウキなどの上位の者たち。
「クラフト:追い風」
フウキはクラフトによって風を起こし、さらにスピードを上げ、志野川を追いかける。
タイガやケンゴも足に電流のような光を放ち、速度を上げている。おそらく精製能力のようなものだろう。
「ふっ、能力は使いようだ」
タイガが白金にそう告げ、抜き去っていく。
「くそっあいつ!
能力は使いよう...」
志野川は戦闘を走る。その目線の先には森の出口が見えていた。
志野川は第一の試験では上位陣に少し遅れをとっている。
「私だって負けてられない...」
森を抜け平原を駆ける。平原の向こうには複数の建物が見えてくる。
「あれが、市街地エリア..
どんだけ広いのよこの演習場」
市街地エリアが近くになってくると、志野川は後方に迫る受験者に気づく、
まだ距離はあるが、それは第一支部の鳴神タイガ、第四支部の疾風のフウキであった。
志野川は一番に市街地に入るため、足にまとう精製力を更に込める。
すると後ろからドン、ドンと音が聞こえる。
「なに?..」
それは、タイガやフウキの後ろから猛スピードで追い上げる白金の姿であった。
白金は空中を跳躍しており、着地する直前、地面から勢いよく鉄の柱をクラフトし、自身の体を大きく前に押し出している。
それを繰り返し、空中を跳躍し続けている。
「レント!」
「へへっ!お前にも負けねーからな!チアヤ!」
白金が志野川に並ぶ。
「私も負けない!」
志野川と白金はほぼ同時に市街地エリアに入った。
そして志野川と白金はその勢いのまま建物内に侵入し、要救助者を探していく。
遅れてタイガやフウキ、ケンゴなども市街地エリアに入っていく。
その後も後走者も次々に市街地エリアに入り、救助を開始する。
こうして、第二の試験の制限時間が終了する。
「第二の試験終了!!!」
第二の試験では以下の結果となった。
上位12名は第一、第二、順番は違えど同じ受験者となった。
【第二の試験 結果】
第一位 志野川チアヤ10pt (第ニ支部)
第二位 白金レント 9pt (第ニ支部)
第三位 鳴神タイガ 9pt (第一支部)
第四位 岩本ヒナリ 8pt (一般受験)
第三位 霧島フウキ 6pt (第四支部)
第四位 鳴神ケンゴ 6pt (第一支部)
第四位 橘アイ 6pt (第四支部)
第四位 飯政ヨシナリ6pt (第三支部)
第五位 橘メイ 5pt (第四支部)
第六位 烈島ユウ 4pt (第ニ支部)
第六位 逸見クレド 4pt (第三支部)
第六位 野田カムラ 4pt (第五支部)
これによって、第一試験、第二試験の合計結果は次の形で幕を閉じる。
【合計】
第一位 鳴神タイガ 20pt (第一支部)
第二位 白金レント 17pt (第二支部)
第三位 鳴神ケンゴ 16pt (第一支部)
第三位 岩本ヒナリ 15pt (一般受験)
第四位 霧島フウキ 14pt (第四支部)
第四位 志野川チアヤ14pt (第二支部)
第五位 橘アイ 12pt (第四支部)
第六位 烈島ユウ 11pt (第三支部)
第七位 逸見クレド 10pt (第二支部)
第七位 飯政ヨシナリ10pt (第三支部)
第八位 橘メイ 9pt (第三支部)
第九位 野田カムラ 8pt (第五支部)
この12名が選抜者として選ばれ、2日後の代表戦に出場することとなる。
この12名と獲得ポイントは各支部などにすぐに通知された。
そして、その内容を見た各関係者はそのレベルの高さや、一位の鳴神タイガの20ptの達成、第二支部推薦者の合計獲得ptの高さなど驚きの声が上がったが、特に関係者たちを驚かせたのは〈一般受験者からの選抜出場〉である。しかも、一般受験の岩本ヒナリは第四位で代表戦一回戦のシード権を勝ち取っているのだから驚きである。
例年、一般受験にて多数の応募があり、当然合格者も出るが、選抜に残ることは稀なことだった。




