資格試験編⑳〈烈島VS橘アイ〉
烈島はフラッグの周りに爆弾を設置し、近くに潜み隠れる。
「時間は残り10分、あと1人くらい来ないかなー?」
すると奥にある森から一本の矢が烈島目掛けて飛んでくる。
「あぶね!!」
烈島はなんとか避けたが、肩に掠り、流血する。
「どこからだ?」
烈島が森の方を見るが、見える範囲で敵の姿はない。
「かすったか。」
さらに森の奥、そこには第四支部のメイの姉、橘アイの姿があった。
アイはボーガンの様な、横向きの構えの弓矢を使用している。その武器にはスコープの様なものが取り付けられており、それを使い、列島からは見えないほどの長距離から狙撃したのである。
烈島は見えない敵からの狙撃に焦り、すぐに移動をする。見渡しの良い平原を防衛地に選んだことが災いし、烈島をねらって2投目、3投目が飛んでくる。
「危ねぇ!」
烈島はその攻撃をなんとか避け、少し離れた位置にある岩の影に隠れる。
幸いにもフラッグの森側には電磁バリケードを張っており、フラッグにめがけて飛んできた矢が弾かれている。
烈島は見えない相手にどうすることもできないが、近づいてこない限りフラッグを取られることがない為、岩の裏で待機することにした。
するとフラッグの近くで大きな爆発が起こる。
ドンッ!
「まさか!」
アイはフラッグではなく、周辺に設置された爆弾に向かって矢を放ち始めたのである。
「ふふ、爆弾が設置されていることはお見通しよ。」
設置された爆弾が一つ一つ正確に撃ち抜かれていく。
「くそ!配置も全部バレてやがる!」
爆弾が一つ一つ撃ち抜かれる度、大きな爆発が起きる。しかし烈島にはどうすることもできない。
だが、設置された爆弾がなくなったとしても、最終的にはフラッグを取りに近づいてくるしかない。烈島はその瞬間を岩陰で待つ。
すると、矢の狙撃が終わり爆発が収まった。
(くるか..?)
すると、森の奥からアイが歩いてくる。
「おまえが..」
「やっと岩に隠れた腰抜けの顔が拝めたわ。」
「なんだと?」
「私は第4支部の橘姉妹の次女、橘アイよ。あんたは第2支部のひとりね?」
「随分詳しいんだな。」
「情報も立派な武器よ。あなたの能力の場合、フラッグの周りに爆弾を設置するのもわかっていた。
それにしても馬鹿ね。見晴らしの良い平原の中でもこんな草も生えていない砂地を選ぶなんて..絶好の狙撃ポイントだったわ。」
「でもここからはお前の長期離武器は役に立たないぞ?」
「まあ、相手してあげてもいいんだけど、その必要はないのよ」
「は?...うっ」
何故かその場に倒れる烈島。
「麻痺毒よ。この試験中は動けないわ。」
「なん..だと」
烈島は1投目にかすった矢によるものだと気づく。
(あの時の矢か..)
「ふふっ悪いわね。」
倒れた烈島を横目に、アイはフラッグに向かって歩き出す。
「おまえ..」
烈島はフラッグに向かって歩いていくアイの後ろ姿を見ながら話しはじめる。
「お前こそ..馬鹿だな..
こんな平原の中でも砂地をわざわざ選んだことを[罠]とも思わないなんてな!」
すると、アイの周りの地面が大爆発を起こし、
大きな爆撃音と辺りが見えなくなるほどの砂埃が舞う。
「きゃあ!」
地面の下から土砂が噴き出し、フラッグの周りに大きな穴が開く。
アイは爆発に巻き込まれ、大きく吹き飛ばされ倒れ込む。
「なんで..壁の中や、地面の中は精製力が通らないから精製できないはず..」
「へへ、一回爆発で地面を掘り返してから埋めたのさ。だから戻しても分かりづらい砂地を選んだ。」
「見えてるものに惑わされたわね。」
【烈島ユウ合計7ポイント】




