資格試験編⑭〈受験者たち〉
特殊精製術師[軍事] 資格試験当日
白金達3人は試験会場となる第一支部へ到着した。
「ここが第一支部...」
「でかっ、というより広っ!」
集合場所は第一支部敷地内の軍事訓練場である。第一支部はフォースの合同訓練などが行われる場所であるため、巨大なグラウンドの他、森林や水場、街中を想定した演習場などが多くある。
3人は広い敷地に周りを見渡していると、奥から背の低い同年代の男がこっちに走ってくる。
「わぁぁぁぁ!」
「なんだあいつ」
男は3人の前に止まると3人のことを目を輝かせながら見る。
「あなた方は..バカラ山の3人組ですよね?」
「俺らのこと知ってんのか?」
「一度お会いしたかったんです!」
「だれだ、おまえ..」
「私も畑良町から来まして..」
「お、そうなの?」
「はい!」
「お前も受験者?」
「そうです!」
「お前みたい奴が畑良町から出るって爺さんから聞いてないけどな。」
「当然です!僕は推薦じゃなく一般受験者ですから。」
「ふーん。」
「でも夢の様です。皆さんとお話しできるなんて..」
「おおげさね。。」
「そんなことないです。僕皆さんにお会いしたくて畑良高校で出待ちしたことありますから!」
「こいつ..大丈夫か?」
「お前名前は?」
「井上タスケです。宜しくお願いします!」
「そうか、俺は白金」
「もちろん知ってます!あと烈島さんと志野川さんですよね!
特殊精製術師試験のことわからないことあったら聞いてください!僕結構リサーチしてきたので」
「お、おう..」
(おしゃべりな奴..)(よく喋る子..)
「白金さんあそこに座ってる方しってます?」
「いや、知らんだれだ?」
井上が指差す先には鋭い眼光をぎらつかせながら座るグレー色の髪の男がいた。
「あれが第一支部推薦の鳴神タイガです。資格取得前ですが、既に精製術師の逸材と言われていますね。今期は彼に敵うものはいないだろうと。」
「なんだと?」
「安易な評価っすね」
「その通りです。今期は逸材揃いですから!
特に我らが畑良町の皆さんなら勝てます!」
「お前わかってんな」
「・・・単純ね。」
「後はあそこにいるのが、第4支部の疾風のフウキですね。」
「疾風のフウキ?」
「去年の受験で有名になった方です。」
「去年落ちてんじゃん。」
「不合格というか途中退場ですね。」
「退場?なんで?」
「彼と同じ第4支部の推薦者だった仲間が、試験中の事故で意識不明の重体になり、それを引き起こした別の受験者を試験時間外に襲ったそうです。」
「あらま。」
「ちなみにその時のお仲間は、意識は戻ったようですが、体の後遺症が残り、もう受験できないとの噂ですね。」
「それは気の毒だな。」
そんな話をしていると、試験官と思われる人たちが受験者達の前に並ぶ。




