資格試験編⑤〈大槌のクラフター〉
今井は男に向かって構える。
男は左手の大槌を地面に置くように付けると、
空いた右手にもう一本大きな槌をクラフトする。
「クラフト:大槌」
すると右手の槌を今井に向かって勢いよく投げつける。
男の手は青い光を纏っている。
不意をつかれた今井は体制を崩しながら槌を避けようとする。
しかし避けきれず少しあたってしまい、本棚に叩きつけられる。
大槌はそのまま図書室の壁突き破り、隣の教室へ行く。
「かすっただけでこの威力は反則ね。」
「ははーっこの土門様にかかれば当然さぁ」
「土門?」
(確か、水神会には幹部の他に土門という、水時のボディーガードがいたはず。
しのぎの才能や、協調性がなく幹部にはなっていないけど幹部以上の強さを持っているっていう)
土門は大槌を構え、どすどすと足音を鳴らしながら今井に近づく、
「ばぁーっ!」
射程距離に入ると、大槌をブンブンと振り回し始める。雑な攻撃にも見えるが、その威力は絶大で周辺の棚や床など触れた部分が抉り取られていく。
今井は精製力にて足の強化を行い、素早く大槌をかわしていく。
「随分脳筋ね。私には当たらないわ。」
「なんだとぉー?」
今井は土門の後ろに回ると手をかざす。
「クラフト:鉄枷 四肢留め」
両手及び両足をそれぞれ拘束する、鉄の手枷、足枷をクラフトする。枷には鎖がつながっており、その先を今井が握る。
(これで動きを封じた。)
両手両足を拘束され、槌を手から離す土門
しかしそのまま手に力を入れる。
「うおお..」
バチンッ!と音を立てて鉄の手枷が弾け飛ぶ。
その後、足枷も引きちぎる土門
「がはは、こんなもんじゃ俺は止めれねぇ」
そして土門は今井の持つ鎖を突如拾い上げると、グッと力を入れ今井を引き寄せる。
今井はすぐに手を離したが土門の咄嗟の行動に対応できず体制を崩す。
そこに土門の大槌が振り抜かれる。
鈍い音と共に今井が壁に叩きつけられる。ぶつかった棚は崩れ落ち、本が山の様に落ちている。壁に打ち付けられた今井はずるずると落ち、壁にもたれながら座り込んでいた。




