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詩シリーズ

振り返ったそこに私はいない

作者: まさかす

私が歩んでいるその道を

君が後ろから付いて来る

君を笑顔で見つめれば

君も負けじと笑顔で返す

握っただけで壊れてしまいそうな小さな手

その手が私の指をぎゅっと握っていた

そんな小さな手もやがては大きくなり

いつしか私の手から離れてゆくのだろう

そして後ろを歩いていたはずの君は

いつしか私を追い越しているのだろう

留まる事無く歩み続ける君

私はそれを黙って見送る

振り返る事無く自分の道を歩み続ける君を

私はただただ笑顔で見送る


君が歩んでいるその道を

子供が後ろから付いてゆく

子供を笑顔で見つめれば

子供も負けじと笑顔で返す

握っただけで潰れてしまいそうな子供の小さな手

その手が君の指をぎゅっと握っていた

そんな子供の小さな手もやがては大きくなり

いつしか君の手から離れてゆくのだろう

そして後ろを歩いていたはずの子供は

いつしか君を追い越してゆくだろう

留まる事無く歩み続ける子供

君はそれを止めてはいけない

振り返る事無く自分の道を歩み続ける子供を

君はただただ笑顔で見送ればいい


いつか君が後ろを振り返った時

そこに私は居ないかもしれない

何処にも居ないかもしれない

けれど私には見えている

例え君の目に私の姿が映らずとも

私には見えている

未来へと紡ぐ襷靡(たすきなび)かせ歩み続ける

君の背中が見えている

ずっと見守っていよう

その背中を見守っていよう

君だけでなく

遥か彼方へと繋がる全ての背中を

果てしなく続いてゆくその息吹(いぶき)

永遠に見守っていよう


先人達が(ひら)いたその道を

今私達が歩んでいる

そして拓いてゆく

そうして拓いたその道を

いずれ子供達が歩んでゆく

そして拓いてゆく

先人達は私達を

笑顔で見守っている

私達も先人達に(なら)

道を切り拓いてゆく子供達を

笑顔で見守っていこう


2023年09月01日 初版

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