都市伝説〜スクエアとおつかれさま〜
「今回のゲストは……」
「たまきさんでした。このドラマ版レギュラーに……」
「それでは本編へ……どうぞ!」
友達に呼び出されて友達の家に向かった。都市伝説好きの友達に教えて貰って、その友達と私……そして、前回に加えて、契禊姫とたまきさんを連れて向かう事に
「シロ、たまきさん、契禊姫。来てくれたね」
あの都市伝説……『一人隠れんぼ』と『きさらぎ駅』で懲りたんだと思ったのに……
あの時は怖かったよ?。普通に……
「とか言いつつも来てくれるシロは優しいね?」
怖い思いしたのに……結局は来てしまう。何だかんだ友達の都市伝説に巻き込まれる形で来てしまう……
何か……嫌では無いけど……うん。嫌じゃないし……
「なんか期待しちゃう……」
あの事もあったから……また何が起きるじゃないかなと……期待しちゃう……
何でかは分からない。分からないから期待が高まってしまう
「ありがとう。じゃ、早速やる内容は……『スクエア』!!!」
そう言ってスケッチブックにデカデカと書いていた。何と言うか……友達らしい……
それに。納得しちゃったよ……
「さーて、ザックリと説明すると、部屋の隅に4人が立つか座って待つ。部屋は暗くして、一人が右回りに向かった方向にいる人に肩をタッチ。それを繰り返すだけの簡単なお仕事!」
スケッチブックには簡単に絵で書かれていて分かりやすかった……
それに絵が上手いなぁ……
「えっ、それだと……」
何かを言いかけた時に友達が微笑みつつも睨んで人差し指で口元を当てていた
『成立しない』を言いたかったのに……何故かそれに対しての口止めをしてきた
たまきさんは何かを察したらしく、契禊姫も頷いていた
多分……私だけ分からないのかな?。教えて欲しいけど……何か……違う気がするから聞かないでおこ……
「じゃ、今回は分かりやすく……手を叩こう!」
うん……まぁ……良いか。取り敢えずは私含む2人は部屋の所定の位置に。友達は真ん中で紐を引っ張る感じで持っていて
「じゃ、始めよう!」
そう言って電気を消した。真っ暗で何も見えない……まぁ、電気を消したらそんなもんか……
パン!
うん。始まったみたい
パン!
また……
パン!
肩に手が触れられて
「怖いね……」
私は頷いた。その時に……
パン!
その手を叩く音が聞こえてきて私は動く。何か違和感を感じたけど……怖いから直ぐに忘れる事にして行動に移した
やがて人影が見えて肩が見えてきてそのまま触れる
「はう!?」
ほんの僅かだけど小さい声が漏れた。
うん。だよね?。怖いよね?
パン!
「一周したね。じゃ、あと四回するよ!」
友達の声が聞こえてきた。はぁ……やるのか……
何処までするんだろ……
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
パン!
と、音が鳴って
「はい。しゅーりょう!」
その声と共に電気が着いた。部屋の隅には私を含む3人と真ん中に友達が
「特に無かったね」
私達は頷いて帰る準備を。気になったけど友達とたまきさんと契禊姫が話していた。だけど、表情が暗かった
「後ででいっか……」
暫くすると2人は帰っていき見送る事に。こんな無駄な時間に付き合わせた2人には何しないと……
気になったし2人が帰ったから話せるかな……?
「気づいてる?。今日おかしかったよね」
友達が私に聞いてくる
「この人数で本来なら……4回も手を叩く音は鳴らないし……何よりも、それは貴女がしてるでしょ?」
私は聞くと彼女は首を横に振っていた。淡い期待だった。友達がやってるなら……安心出来た
だけど、その期待は友達の行動で無くなった。ハッキリと友達が自分の意思で否定したから
「私は何もしてないよ。実際はしようとしたけど……嫌な感じがしてね。だから……試したの。もし違うなら幾らでも言い訳が出来るけどね。だけど違った」
そう言って振り返ると
「見てるんでしょ?。スクエア……ううん……何か分からない存在」
突然風が吹いて手で髪を押えた。そこには黒い靄が見えていたが、瞬きするともう居なくなっていた
「『お憑かれさま……』」
私の頭の中で響くようにしてそれが聞こえてきた。目の前には何もないが……友達を見ると
「クス……まぁ、偶然かなぁ。いや……まぁ、楽しみが増えたし良いかな」
そう言って家の中に入っていくのを慌てて私は後を追う。あんな性格じゃなければ……良いのに。はぁ……だからこそ……私は……
「まだ続けるの?」
気にったから聞くと
「どうだろうね?。少なくとも私はシロと居る方が楽しいからね。それに……シロと居ると何かしら起きるからね」
それって……馬鹿にしてる?
「してないよ。むしろ……感謝してるよ。こんなにも馬鹿らしい程の現象を起こすシロと居ると退屈しないからね」
……
「馬鹿にしてるよね?」
友達は笑いながら
「してないよ。褒めてるからね?。さて……次は何しよっか」
そう言って扉を開けて家の中に。本当に……今日も……退屈しないなぁ……
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『もう少し……』
「前回同様……答えはご想像に……」
「それでは……またね?」