襲撃その3
○ロッドの部屋の近くの曲がり角
手榴弾で
バラバラになった三つの死体を
通り過ぎながら
電話をするロッド。
ロッド
「カーネルか?
俺、今さっき
スナイパーと
ヒットマン五人に狙われたんだが…
心辺りあるか?」
カーネルの声
「スマートか?
不味いことになった
エージェントグラマラスが、
組織から俺たちの
エージェントリストを盗んだ。
おそらく
敵対組織に売ったはずだ。
気をつけろ」
ロッド
「マジかよ
俺辞めてるのに、
データから
抹消しなかったのか?」
カーネル
「お前みたいな
超一流のデータを
そうそう
消せるもんじゃ
ないだろ」
ロッド
「チッ、
使えねー組織だ
俺は
使い勝手良かったってのに」
カーネル
「まあ、
済んだことは仕方ない
第八アジトまで来れるか?」
ロッド
「そこは安全なのか?」
カーネル
「おそらくな
もしそこにいなかったら
第九アジトで会おう」
ロッド
「第九?
そんな所知らねーよ」
カーネル
「だな…
第八がダメなら
場所と共に連絡する」
カーネルの電話が切れる。
ロッドは
サングラスケースから
アニメマグカップの破片を取り出す。
ロッド・モノローグ
「チッ、アニメリアクターで
生計立てようとした矢先にこれだ
でも
中月先生から貰ったマグカップが
壊れなければ
狙われた事には気がつかなかった
先生が助けてくれたのかもしれん
いや、
助けてくれたに違いない
ありがとう
中月先生
」
ロッドは、
マグカップの破片にキスをして
十字を切り
祈る。
ロッド・モノローグ
「ラーソーメン」
ロッドは、
破片をサングラスケースに入れて
サングラスケースを閉める。
○2時…
マンション地下駐車場
駐車場の階段口から
降りて来たロッド。
ロッド
「フォン、集音機能最大」
サングラス
「イエス、マイロード」
腕時計から、
超音波を発して、
駐車場内の様子が解る。
ロッド・モノローグ
「心音なし、雑音なし
あー
車に爆弾仕掛けられてるパターンだな
ってことは
歩いてマンション出ても
入り口で待ち伏せってな感じか…」
ロッドは、
カバンから
皮手袋を出すとつけ始める。
ロッド
「フォン、ジャケットのパワーオンだ」
サングラス
「イエス、マイロード」
スーツから微かな機械音が鳴る。
ロッドはパンチで、
手前にある
自動車の窓ガラスを割る。
ロッド
「あつっ❗️」
殴った手を振り、
痛みを和らげようとするロッド。
車の中に入ったロッドは、
手袋を外し、
直結する。
ロッド・モノローグ
「全くアメリカ人ってのは
いつまで
こんなセキュリティーの低い車に
乗ってんだ?」
車は動き出す。
スマホをかけるロッド。
表示に伯爵と出る。
スマホ
「スマートじゃないか
久しぶりだな、
元気か?」
ロッド
「なんとか元気だ
すまんが伯爵…急用だ
そちらに行きたい
じゃないといつまで
元気かわからん」
スマホ
「ん?どういう意味だ
まあいいや、
あいよ
門番に伝えとくよ」