襲撃その2
○午前1時50分…
ロッドの部屋・玄関扉ドアの前
ロッドは
腕時計をドアに近づける。
ロッド
「フォン、集音機能立体図」
サングラス
「イエス、マイロード」
腕時計に内臓された
集音装置から
AIが人の位置を特定する。
ロッドのサングラスに
AIの位地情報から割り出した
立体表示がされる。
サングラスに
二人の人影が
投影される。
ロッド・モノローグ
「やれやれ┐(-。-;)┌
だぜ」
ロッドは
玄関にあるマフラーを丸める。
ベレッタの銃口を
マフラーにくっつける。
ロッド・モノローグ
「ヒカサチャッカーマン
私には
こんなマフラーの使い方しかできない
磯山先生
こんな僕ですが…
明日…
もし今日無事に生きてたら…
明日…
刺激の巨人のライブリアクションを
するのをお許し下さい」
ベレッタから、
二発弾が打たれる。
サングラスに
写っていた人影が倒れる。
スマホを操作するロッド。
ロッド
「フォン、
マンション全体の電源を落とせ」
サングラス
「イエス、
マイロード」
マンションの全体の電源が
落ちる。
マンションの廊下も暗くなる。
集音機能のある腕時計から
サングラスのつるに伝わり、
サングラスのつるから
「カサカサ」と音がなる。
ロッド・モノローグ
「まだお客さんはいるのか
もう閉店したいんだが」
ロッド
「フーッ
フォン、
ゆっくりドアのロックを開けろ
音を立てないように」
サングラス
「イエス、マイロード」
ドアのロックをゆっくり開く。
ロッドは、
軽くドアを蹴り開ける。
銃声と共に、
銃弾がドアに被弾する。
ロッド
「あれ?
あのお客さん達、
暗視ゴーグルお持ちなのかな?」
ロッドは、
空いているドアの隙間に
ブーツを挟む。
ロッドは、
ジャケットにあるペンの先を
ドアの入り口から
廊下に向かってちょこっと出す。
ロッドの
サングラスには、
ペン先から写し出されるカメラから
暗視モードの映像が
見える。
ロッドは、
廊下の角に
スニーカーを投げる。
廊下の曲がり角の奥から、
スニーカーに向かって
銃弾が発射される。
その様を
ペン先の暗視カメラを通して
サングラスから見る。
ロッド・モノローグ
「はー
夜中に
かくれんぼは近所迷惑だぜ」
ロッド
「フォン、
集音機能30メートル」
サングラス
「イエス、マイロード」
サングラスのつるから、
数人の息づかいが聞こえる。
ロッド・モノローグ
「三人か…
バスケチーム組むには
後二人足りないぜ
あっ…さっき倒したやつらを入れれば
五人か
さては
バスケットやりにここまで来たな
ボールはないから、
お店探さないとな」
ロッド
「フォン、
スプリンクラーを作動しろ」
フォン
「イエス、マイロード」
マンション内で、
スプリンクラーが作動する。
スプリンクラーで、
廊下に水溜まりができる。
ロッド
「フォン、
マンションの電気を着けろ
明るさ最大で」
マンションの明かりが突然着く。
曲がり角からの声
「うお」
曲がり角の向こうから、
悲鳴が聞こえる。
ロッドは、
カバンから手榴弾を取り出し、
ピンを抜くと
靴の中に入れて、
廊下の曲がりかどに投げる。
水の音に反応して、
廊下の曲がり角の殺し屋たちは、
発砲する。
靴が爆発する。
水溜まりが、
赤くなっていく。
ロッドは、
サングラスのつるから音を聴く。
ロッド
「フォン、スプリンクラーを切れ」
スプリンクラーが切れる。
音
「…」
ロッド・モノローグ
「人の息づかいが聞こえない?
やったか?」
ロッド
「フォン、最大集音」
サングラス
「イエス、マイロード」
サングラスのつるから、
音を聴く。
音
「…」
ロッド・モノローグ
「心音も聞こえない…」
ロッドは
廊下の曲がり角までいく。
ペンカメラで、
廊下の角の向こう側を確認する。
ロッド・モノローグ
「ケチャップの原材料は、
トマトだけじゃないようだな」
ロッドは、
スマホを取り出す。
電話をかける。
スマホには、
カーネルと表示される。