第七話
俺たちは全力で走り出した。しかし、兎の方が早い
背中を向けて逃げていた俺の背中に兎は頭突きを披露する
「ぐはあ!」
ズザー!っと地面にヘッドスライディングをかます
「痛あ!俺かよー!」
直ぐに体を起こして兎と間合いをとる
「でたー!笑 ゲームで痛い!とか言う奴ー!そういう奴が1番痛い!」
タケがここぞとばかりに馬鹿にしてくる
「本当に痛かったんだって!笑 でもあいつ頭突きのやり過ぎで、頭の岩がツルツルになってたから助かった」
岩の角がとれてなかったら笑ってられなかったかもしれない
「はいはい笑 だがぼっちいにのヘッドスライディングのおかげでわかった事もある。こいつは好戦的だが、弱いとみた!」
確かにタケの言う通り、おそらくこの兎は頭突きメインの魔物だから、その頭突きをくらってこの感じなら大丈夫だ
「ヘッドスライディングで分かった事ではないけどな!どうする?!」
「蹴る!小動物に人間が負けるはずないんや!」
そう言って俺の方を見ている兎に向かって走り出したタケはキックをお見舞いした
兎は小さい鳴き声を出して俺の方へ吹っ飛んできた
「ぼっちいにシュートぉ!」
タケが俺に叫ぶ
「これはヘッドスライディングの分だあ!」
そう叫んで俺は兎にシュートを見舞う
吹っ飛んだ兎は動かなくなった
「ヘッドスライディングは関係ないやろ。そこは背中の心配してやろうや」
「いや、タケが言い出した事じゃん」
こうして、俺たちの初戦闘は終えた