第四話
タケが言ったとおり、確かに周りを見ても草原しかない。人が踏んで作られた道がずっと続くだけだ。
「タケ、もしかしてこのゲーム、チュートリアルないんじゃね?」
「そのパターンか。 このジャンルのゲームでそんな事あるんだな。せめてオープニングくらい用意してほしかったな」
「とりあえずこの道を歩きながら色々試すか」
「せやな」
この土の道だけが頼りだし、どっちに行けばいいかわからないけど…何かしらの建物が見えるだろう
「ってか、説明が何もないから基本的な操作もわからないんだけど…」
ただニート2人が草原に捨てられただけになっているのだ。これが現実なら痛々しい場面だが、幸いな事にアバターが若い男女だからそれだけが救い
サバイバル気分になってきたな…
それに最近のゲームってこんなに進化してたんだな。自分の体みたいに動くし、肌触りとかも分かる
「ぼっちいに、自分のHPとかMPがどれだけあるか知りたくない?」
「確かに、どうやって見るんだ?ステータス見たいな」
「大体のゲームはオープンって言えばでてくる。こんな感じでステータスオープン!
「「……」」
何この痛々しい現場は…
「バグか?ゴミゲー引いてしまったな笑このゲームやめるか?ぼっちいに」
「そうだな、やめ方教えてくれ」
「ログアウトって言えば後はでてくる画面に従えば終われる。ログアウト…ログアウト!」
「「……」」