第十七話
腹ごしらえをすました俺たちは、再び運動場に移動した
「さあ、最初は何をするんだ?」
「慌てるなぼっちいによ。図書室の本によると、ジョブは2つに大きく分かれている。拳か魔法や」
「剣か魔法じゃなくて?」
「固定概念をすてるんや!前衛か後衛や」
「拳と魔法どこいったんだ?」
「魔法はやりたい事をイメージするのが良いらしいで。そんでイメージしてみて、できたやつが適性があるって事らしい。要するに、それっぽいのが出来なきゃ前衛、できたら後衛って事やな」
「なるほどな。火とか水とかをイメージして、それっぽいのがでたらその属性の適性があるって事だな」
しかし、1時間くらいお互いに試してみたが、ファンタジーを感じる事が出来なかった
「タケ、このままだとこの世界でもニートになるぞ」
俺たちはギルドの扉を開けて外に出た
「ぼっちいによ、このままだとニートにもなれへん!浮浪者や!」
「金があればなあ…」
お金を払えばギルド職員からご教授をしてもらえるらしいが、今日の分の宿代で全部溶けた
俺たちが宿に向かおうと歩みを進めはじめた時、見覚えのある人物がこちらに歩いてギルドに向かっていた
「タケ、あれこの前学ランに吹っ飛ばされた奴じゃん」
「表情を見るに、学ランにまた絡みに行ったんやろな」
「今度こそ学ランもボコられるかもな」
「まあ職員さんが助けるやろ。宿に帰って作戦会議しようや」
「そうだな」
俺たちが宿に歩き始めた時、扉がバギィ!っと音がして同時に成人男性が吹っ飛んできた
扉の奥には学ランの青年が立っていた
「うわ!?」
「あらよ!」
びっくりしたが、俺たちは左右に避けて当たらずにすんだ
すると、学ランが一言「何度来ても無駄だ…」と言って、奥へと消えてった。今回は箒を右手に持っていた
「タケ、やっぱりあいつはまだ絡まない方が良さそうだな……タケ?」
「ぼっちいによ、ファンタジーは俺たちに働けと言っている!」
タケは倒れているチンピラの財布からお金を盗んでいた。手にはジャラジャラとコインが動いている
「…善は急げだな!」
俺たちは走ってギルドに入った
祝1万字
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