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謎の剣

その頃、セリスと白式白将は、ずっと構えていた。


白式白将は思っていた。


「この堂々とした構え、隙1つないこのまま、突っ込んでいったら、確実にやられると。」


白式白将にプレッシャーがのしかかる。

セリスは思っていた。


「全然動かないですわ。

もしかして私にビビッて、動けない感じですかね?

それならいいのですが、戦ったことがないので、怖いです。

痛いのは、嫌ですよー

だって女の子ですもの。」


セリスは、同じ姿勢のまま立つことに、なれていないから、少し足が震えていた。

そして、この状況、早く終わってと願っていた。

だんだんセリスの震えが、強くなっていく。

次第に、体まで震えていた。

セリスが、震えてることに気づいた白式白将が動いた。


「初めは、隙のねえ構えで完璧と思ったのに、震えてるせいで、隙がいっぱいできてるんだよおおおおお」


白式白将が、目に見えない速さで、技を繰り出した


白煙将翔(はくえんしょうしょう)


白式白将の刀が、霧に覆われ、いつの間にか、セリスの後ろにいた。


「ピンポイント、きっもちー」


白式白将は、今までにない完璧な手ごたえを、覚えていた。

そして、せリスが倒れるのを待った。

けれど、全然倒れない。

それ以上にセリスの、気配を感じない。


「これは、いったいどう言う事だ。

完璧に決まったはず。」


白式白将は、そっと振り返りセリスを見た。

そこに立っていたのはセリスではなかった。

そこに立っていたのは、セリスの形をした、スポンジケーキだった。

それを、ざっくりと捕らえていただけだった。


「これは一体、どうなってんだー

俺の技が、かわされたとでもいうのか?

じゃあ、あの女はどこに行った?」


その時セリスは、雲の上にいた。

セリスは、戦いの雰囲気が、嫌で頭の中で、こんなことするより、雲の上で寝ときたいですわと考えていた。

そして、白式白将が技を出したと同時に、たまたまお菓子の世界が、セリスの願いを聞き入れ、雲のスポンジケーキとセリスの体が入れ替わったのだ。

そしてまだたまたまが続いていた。

雲と入れ替わりそのまま落ちるはずが、下にまた雲があったから、地面ではなく、雲に落ちることができたのだ。


「びっくりしましたわ

いきなり雲の上に、落ちるんですもの。

それにしても、あんな技をまともにくらっていたら、死んでましたよ。」


白式白将は、きょろきょろしながら、セリスを探していた。


「おい、出てこいよ

どこに行ったんだ?

お前から、勝負ふかっけてきたくせに」


セリスは、そんな姿を、雲から見ていた。


「どうしたものでしょうか?

どうやって、あの方を止めましょうか?」


セリスは考えた。


「あ、そうですわ

お菓子の世界に頼んで、武器を出してもらおうかしら。」


そして、セリスは頼んだ。

するといきなり、セリスの胸が光りだした。

どんどん光が強くなっていく。

白式白将も、光に気づいた。


「なんだこの光?

上からか?」


白式白将は、上を向いた。


「うっわーまっぶしー

なんだよこの光」


セリスの胸から、水色のまっすぐな剣が、出てきた。

そして、その剣がすべて出ると、セリスの前に剣が浮かんでいる。

光が消え、セリスの耳がざわざわっとなる。

そして女の人の声が聞こえた。


「早く、私を手に取りなさい」


「誰ですか?」


「私の名前は、アクアクイーン

今あなたの目の前に見える剣だ」


「剣・・・ですか?」


「そうだ、私を手に取り、戦うんだ。」


「わかりました。」


そしてセリスは、その剣をそっと手に取ると、また青い光が強くなり、その光がセリスを包んだ。


「すごい、力がみなぎってくる。

これなら勝てるかも」


続く






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