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イシュト大陸物語  作者: 明星
力の証明
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第43話

討伐依頼書


依頼者 第三中継基地


場所 第三中継基地から東。活動範囲不明。


討伐対象 オーガ 一匹


補足一 第三中継基地の場所を選定する際に発見。現在こちらには気付いておらず、被害はなし。今後の基地の安全のため討伐を依頼。

捕足二 討伐が失敗した際には、被害拡大を防ぐため直接第三中継基地へは戻らぬこと。

沼地を飛ぶ虫はふてぶてしい顔をした蛙に食べられた。

その蛙は巨大な蛇に丸飲みにされる。

沼地を滑り動く巨大な蛇は突然体が掴まれ宙に浮いた。

掴んだ腕へ体を巻き付けて締め上げるが無駄だった。噛みつかれ、太い体の半分ほどが喰いちぎられる。

尚ももがく巨大な蛇に二度、三度と噛みつき、喰い千切っている。


沼地の森の中からそれを見ている三人と一匹。

「あいつか」

巨大な猿とヴェラから聞いていたが、今沼地で蛇を捕らえ食べているその生き物はどちらかというと人に近い顔をしていた。

胸部と腹部には薄く、四肢には濃く茶色の体毛が生えている。

身長はアッシュよりも半分ほど大きく、ヴェラの戦ったオーガと比べると小柄だった。

しかし、その腕は足と同じほど太く、地面につきそうなほど長い。


「あたし達は位置につくよ。あとはあんたの好きな時に始めな」

そう言うと、ヴェラとディーンは森の中へと消えていった。


足の早いオーガ相手ではファングが捕まってしまうかもしれず、そうなるとなす術がない。

攻撃を防ぐことができ、万が一捕まっても抵抗する手段を持つことから今回はアッシュが囮役を買ってでた。

ファングには追いかけてくるオーガの後ろへついてもらい、アッシュが危険な状態になった場合の手助けを頼んだ。


ファングに指示をして藪の中へ隠れてもらう。

アッシュはリザードマンから奪った槍を片手に、ゆっくりと沼地へ歩みでた。

少し先で、蛇を食べきったオーガが次の獲物を探して沼地を見回している。

そっと後ろから近づき、槍の届く範囲まで進む。森から十歩、オーガまでも同じくらいの距離。


アッシュは逆手に槍を持ち変え、大きく振りかぶると全力でオーガへ向かって投げつけた。

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