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イシュト大陸物語  作者: 明星
力の証明
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第27話

討伐依頼書


依頼者 第二中継基地


場所 詳細は第二中継基地の冒険者組合にて


討伐対象 リザードマン


補足1報酬は歩合制とする

補足2 拠点により規模が違うため詳細は現地にて確認すること

翌朝、アッシュとディーンが宿屋から出ると珍しく先にヴェラが待ち構えていた。

「あたしが用意してたのはこれだよ」

そう言って二人に見せたのは一頭の馬とそれに連なる荷車。

荷台の周りを板で囲い前面には人の座れる場所を確保しており、荷物を運ぶことよりも人を乗せることに重点をおいた形となっていた。

「これは?」

ディーンが馬を撫でながらヴェラに尋ねる。

「猪に壊された荷車があったろ?あれさ」

ヴェラは自信満々に答えた。

積み荷が回収されていないことを疑問に思ったヴェラは、その荷車の持ち主が誰なのかを組合に確認したという。

しかしその持ち主は猪の襲撃に恐怖し、既に第二中継基地から引き上げており、それならばとヴェラは交渉を始めた。

ここから第三中継基まで、それと第三中継基地からアーマードに戻るまでの物資輸送を条件に馬の手配と荷車の修理を依頼していたのだ。

「その商人、少し可哀想じゃないか?」

アッシュの脳裏に商人である父の顔が浮かぶ。

「あの巨体に突然襲われたわけだから多少の同情はするけどさ、大事な積み荷を捨てて逃げ出すような商人だ、この先どこに行ったって爪弾きにされて二度と商売なんてできやしない」

あたし達の世界と一緒だよ、そう言いながらヴェラはさっさと荷台に乗り込んだ。

残された二人は顔を見合わせたが「じゃあ、最初は僕が」とディーンが御者台へ座り、アッシュは荷台へと登った。


ディーンの操縦で軽快な足音をたてながら、荷馬車は基地を出発した。


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