表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イシュト大陸物語  作者: 明星
力の証明
46/408

第2話

「あいつはこんなものを母親に飲ませたっていうのかい」

ヴェラは気味悪そうに黒い液体を覗きこんでいる。

「ふむ、まぁ普通の人は魔物の死骸なぞ目にする機会はないだろうからね。しかし、そうなるとますますこれの正体が分からなくなった」

カヴァルが水の中から石を拾い上げ、黒い水は組合員へ捨てるよう命じた。

「ただの石ならばアレティアで何か分かるかと思ったのだが…」

「アレティアというのは、北の町ですね」


大陸の北に位置する町、アレティア。その北部に広がる山脈から採れる鉱石を中心に栄えた町。


「しかしこれが石でないのは明白。となるとだ、一度王都へ赴き中央の冒険者組合へ協力を依頼するべきか」

とカヴァルは顎に手を当て独りごちた。

「あそこには大陸各地からの情報が集まってきている。それに中央の冒険者組合の下、正式な依頼となれば各機関も調査協力を無下にはできない。となれば、だ」

カヴァルは組合員に呼び掛け、手の空いている冒険者達を選び出すように指示を飛ばした。

「ちょっと待っておくれよ」

しかしヴェラがそれを止める。

「それは、その石はあたしにとって仲間の仇なんだ。あたしに任せてはもらえないかい?」

ヴェラが石を受け取ろうと手を突き出す。

だがカヴァルの返事はヴェラの期待したものとは違っていた。

「すまないが君に任せることはできない。これは冒険者組合の長としての判断だよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ