表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イシュト大陸物語  作者: 明星
館に蠢く
27/408

第14話

2人は立ち尽くしていた。

「どうするの?」

ディーンが先に口を開く。

「依頼書には任務の遂行はこっちの判断に任せるってあるけど」

沼地の石窟に住み着いたゴブリン退治。

依頼書に冒険者育成の為とあるように、この依頼は急ぎではない。おそらく外部からの依頼を受ける前の試験のようなものだ。

その為二人は一旦ゴブリン退治を後回しにして、ニール捜索を優先することもできる。


「いや、予定通りゴブリン退治に向かう。ニールさんのことは気にかかるが情報が何もないんだ。動きようがない。先に見張りを頼む」

少し考えたが、アッシュは結局依頼の達成を優先することにし、そのまま眠りにつくため横になった。

しかし、しばらくしてディーンに名前を呼ばれ見張りを交代するまでの間、結局アッシュは一睡もできなかった。


翌日、辺りが徐々に沼地の様相を呈してきた頃、分かれ道に1つの看板をみつけた。

看板にはユニ村への案内が書かれている。

「ここまで何もなかったな」

アッシュが来た道を振り返る。ヴェラの話を聞き今まで以上に周りに注意を払いながら進んできたが、ニールの安否に繋がる痕跡は何も見当たらなかった。

「馬や荷馬車もあるんだ。全部が消えるなんてあり得ないよ。たぶん何かあったのならこの先だと思う」

石窟へはまだしばらくまっすぐ進まなければならない。

ユニ村へと続く分かれ道、その入り口は歪んだ木に覆われており、二人にはとても不気味なものに感じられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ