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禁断の魔法師  作者: かちょ
魔法への目覚め
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【番外編】episode アマミヤ ― 小さな冒険

朝の柔らかな日差しが庭を包み込み、小鳥たちがさえずる中、サクラとコトネの姉妹はいつものように庭で遊んでいた。サクラはお姉ちゃんらしく、妹のコトネを見守りながら、二人の時間を楽しんでいた。


「お姉ちゃん!見て見て!」


コトネは元気いっぱいの声でサクラに呼びかける。手に摘んだ小さな花を自慢げにサクラに見せ、笑顔を浮かべる。サクラは少し腰をかがめて、コトネの手の中にある花をじっくりと眺めた。


「本当に可愛いわね、コトネ。どこで見つけたの?」


「そこの木の下!お姉ちゃんも一緒に探そうよ!」


コトネは嬉しそうに手を振って、サクラの手を引きながら庭の端に向かう。サクラはコトネの後を追い、少し笑いながら「コトネはいつも元気ね」と、優しく声をかけた。


庭の中で、二人はまるで小さな探検家のように新しい発見を楽しんでいた。草の間に隠れた小さな虫や、風に揺れる葉っぱに目を輝かせるコトネは、どんなものでも新鮮な驚きと興奮を感じているようだった。


「お姉ちゃん、あそこに大きな石があるよ!あれ、宝物かもしれない!」


コトネはそう言って、一生懸命に石を持ち上げようとするが、小さな体ではどうしても動かせない。サクラは少し微笑みながら、妹の努力を見守る。


「コトネ、そんなに頑張らなくても大丈夫よ。お姉ちゃんが手伝ってあげる。」


サクラが手を貸すと、二人の力で石を動かし、その下から小さなキラキラ光る石が顔を覗かせた。


「わぁ!やっぱり宝物だ!お姉ちゃん、見て!」


コトネは歓声を上げ、石を大事そうに手に取ってサクラに見せる。その無邪気な笑顔を見て、サクラは「そうね、コトネが見つけた大切な宝物ね」と優しく答える。コトネの小さな冒険が成功したことに、二人の間にはほっとした静かな空気が流れた。


「お姉ちゃん、今日は楽しいね。ずっとこうして遊んでいられたらいいのに。」


コトネは空を見上げながらつぶやく。その言葉にサクラは静かにうなずき、コトネの頭を優しく撫でた。


「そうね。こうやって一緒に過ごす時間は、私も大切にしたいわ。いつまでも、コトネと一緒にいられたらいいな。」


サクラの優しい言葉に、コトネは満足そうに微笑んだ。そして二人はまた、庭の中で次の「冒険」を探しに行く。

2人の幸せの日々が続きますように。

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