~彼side~恋に自覚したあいつ
彼sideです。
またもや字数少なめなので軽く読めると思います。
来てくださった方ありがとうございます^^
俺は恋バナが好きだ。男子で恋バナが好きだというと驚かれることが多い。俺からしたら男子も女子も同じくらい恋バナをしている気がするんだけど…。
(まぁ男子の方がはぐらかす奴が多いかもな。)
ただ、あいつが恋バナを振ってきたのには驚いてしまった。
あいつはそういうのに興味がないと思っていたから。
まだ大丈夫だとか勝手にたかをくくっていたんだ……。あいつはまだ恋なんてしない。
俺はそう信じ切っていた。
「それが好きってことなんだよ。恋だよ、恋。」
あいつの頬が少し染まったような気がした。
(何言ってんだよ俺…。自覚させてどうすんだよ。)
自分の言葉に後悔しながら、不自然にならないようにふるまう。
(できるだけいつも通りにしないと。)
俺はいつものように話を聞き出そうとした。いつもは楽しいから聞いているだけだが今日は違う。ただあいつの好きな人が誰なのか、どんな奴なのか気になったからだ。
あいつは少し呆れた顔でこちらを見ていたが、すぐに目線は窓の外に行った。
(……運動部の奴をみているのか?その中に好きなやつがいるのか?
‥‥誰を見てるんだよ!今はなしてるのは俺なのに!)
少しイラっとしつつ俺は話を続けた。でもあいつはもうすでに上の空だった。
「なぁ聞いてる?」
前のめりになった姿勢をより前に傾けてあいつに詰め寄った。
あいつは驚いたのか目を見開いて後ろに下がった。
その顔が赤くなっているのが俺の目でも分かった。
(やばい、可愛い。)
素直にそう思った。俺は前からあいつのことが好きだ。だから今、俺があいつを赤くさせたという事実が何よりも嬉しく感じた。
さっきまでのイライラした気持ちが一瞬で消える。
(こいつのことでイラついてたのに…それを消すのもこいつなんだな。)
俺たちはいつもみたいな掛け合いを続けた。
あいつはあまり表情を顔に出さない。
でもたまに出す表情がどうしようもないくらい可愛い。
今はお前が誰を好きでも構わない。そのうち俺のことしか考えられなくしてやるから。
この二人の話を、彼side含めあと2回投稿したいと思っています。
明日、明後日に投稿するつもりです。
よろしければ引き続きお読みいただけると嬉しいです。