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ひとりでのんびりしてゆく  作者: 遠藤 敦子
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「次の恋……って言いたいとこだけど、いまそんな気分じゃないでしょ?」

瑠花に問われ、私は頷いた。浮気されて別れたのもあり、今すぐ次に行く気分にはなれないからだ。

「私もう恋愛とかそういうのはいいや」

私が言うと、瑠花は

「じゃあやりたいことリスト作ってみたら? 恋じゃなくてもいいし、結が本当にやってみたかったこととか」

と提案する。やりたいことリストか。恋じゃなくても良いのか。そうと来れば、私は退勤してからやりたいことリストを作ることにした。



 退勤後、私はやりたいことリストをノートに書く。お金がかからない簡単なことから、高いお金がかかるものまで内容は多岐にわたった。まずは10個書き、それ以降は追い追い足していくことにする。


1、断捨離

2、副業

3、花のある暮らしをする

4、美容Dayを作る

5、服を新調する

6、友達にプレゼントする

7、転職に向けて動く

8、iPhoneを新しくする

9、帰省

10、海外旅行


と、10個書いてみた。最初はお金がかからないものから始めようと思う。


1、断捨離

 まずは身の回りの断捨離から始めた。浩一にもらったプレゼントや浩一といた時に着ていた服などは、捨てるかフリマアプリに出品するかリサイクルショップに持っていく。微々たる金額しか手に入らなかったけれど、浩一を連想させるものがどんどんなくなっていくのに達成感があった。


2、副業

 副業可能な会社に勤めていることもあり、浩一と過ごしていた土日を副業にあてる。平日は本業で電話でのクレーム対応をしている分、土日は接客業以外の副業をした。単発アルバイトだけれど、飲食店での皿洗いや運送会社での商品の梱包やクリーニング工場でのシーツを機械に通す作業などいろいろなことをしてきた。その分たくさんの報酬も手に入った。


3、花のある暮らしをする

 私は家に花を飾ろうと、仕事終わりにフラワーショップに立ち寄る。ピンクを基調とした花束--白いかすみ草も混じっている--を買い、家のデスクに飾った。花があると家にいる時も癒される気がする。


4、美容Dayを作る

 日曜日、私は美容のために1日をあてた。副業もお休みする。まつ毛パーマを当ててもらい、その後は美容院でヘアカラーもしてもらう。最後にネイルサロンに寄り、ネイルも変えた。別に誰かに見せたいわけではないけれど、外見や雰囲気が変わって満足した。

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