ペット8
だいぶアネウットとスチール、
二人の喧嘩が盛り上がってる。
決着はつきそうに無い。
すでに論点はズレてグダグダになってる。
それを尻目に………ペット達
『あの〜雷神様。とりあえず我々は外出してきてもよろしいでしょうか?』
『外出。外出』
ペット達が口々に聞いてきた。
ワイがここにいる時。
ペット達に外出を許す約束や。
もちろんペット達には犯罪と逃亡は徹底して禁止しとる。
逃げてもワイならすぐに捕まえれる。
それに、既に恐怖を植え付けてるし。
だからペット達は、ワイには絶対に逆らうことが無い。
少なくとも今まで裏切られた事はない。
なので………
「外出してきてええで」
と許可を出す。
「あ、若様とペットの皆さんちょっと待ってください」
アネウットの静止。
「なんや?」
『なんだ? 姐さん』
ペット達はアネウットの事を姐さんと呼ぶ事にしたらしいんや。
「姐さん? じゃ無くて。若様。皆さんの外出を許されてるのですか?」
「ワイがいる時だけな」
『俺等。雷神様には逆らわないんで』
『そうそう』
ペット達が口々に言うと。
「俺にも従えよ」
『スチールに従うわけね〜だろ。オマエは俺等の同類だし』
「オマエラ!」
スチールとペット等が軽口を叩いとる。
するとアネウットが………
「今現在。若様は当主様から逃走中です」
『雷神様。またなにかしたのですか?』
『流石の雷神様も、母上は怖いのか?』
勝手な事を言うペット達や。
「あなた達が見つかると、芋づる式に若様の居場所がバレるかもしれません」
「あ………」
『そんな事は………まぁありえるか?』
「ワイはほとぼり覚めるまで、ここに隠れるやで。見つかるのは困るで」
『………では雷神様も長くここにいるので? じゃあ我々は久しぶりの長期間の自由だ』
『ヒャッホウ』
大食堂で喜び騒ぐペット達。
ワイがいる時はペットに自由を許しとる。
ワイが長期間ここにいるという事は、ペットに長期間の自由を与えると言う事や。
「だ〜か〜ら〜。駄目です」
『え?』
「若様を探す当主様の手の者に見つからない様に、外出は控えてください」
『え〜〜〜。ソレはね〜よ』
『町には行かね〜よ。肉食いて〜し。山で狩りをする』
肉?
新鮮な肉は食べたいなぁ。
この辺りは美味い野生動物が沢山おる。
『それなら良いだろ』
『雷神様を探す怪しい奴等がいたら知らせに来るし』
「ワイも新鮮な肉が食べたいで」
「………まぁ若様………それなら」
口々に言われてアネウットがおれた。
『よっしゃ。決まりだ。行くぞオマエラ。狩りだ。イノシシ肉だ』
『オウヨ』
『焼き肉だ』
『猪鍋だ!』
ぞろぞろと100人程のペット達は、
外へと喜んで出て行った。
「ワイのペット達は元気やなぁ」
「あんなに沢山元犯罪者がいたのですか?」
「数もそうだが。アイツら………何時もここに閉じ込められてるから元気が有り余ってる」
とスチール。
「ワイのペット達は可愛そうやなぁ」
「本来死刑でもおかしくない連中だ。ボンが気に止む事じゃね〜ぞ」
「そうかなぁ?」
ワイはペット達が散歩兼狩から戻ってくるのを待つ。
その間スチールとアネウットと話し込む。
そのうち………
なんかウトウトしてきたで。
「若様。眠いなら部屋でお休みください」
「そうするで。ワイ君おネムや。また明日や」
「はい。おやすみなさい」
ワイは自分の部屋へと向かう。
後から………
「一緒にねなくていいのか? オマエラできてんだろ?」
「馬鹿スチール。若様は疲れてるでしょ」
「ソレでも一緒に添い寝するくらいは………」
とスチールが言うと………
「いつも別々のへやで眠る。それも別れる元です」
「ん?」
「ですが常に一緒に寝る。それも別れる原因になるのですよ」
「そ、そうなの?」
スチールはアネウットにタジタジしとる。
「そうです。アイアン様が言っておられました。いつも一緒は飽きてウザくなると」
「それってアイアンの奴。別の女の所へ行く為。浮気しやすい環境作る口実じゃね〜の?」
「そ、そんな事は………」
そんな二人の会話が聞こえた。
二人が仲直りできて何よりや。
それにしても………
ワイの父上
外道やなぁ。
一眠りしようと
自分の部屋へと向かいながら
アクビをこらえてそう考えた。




