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ペット6、怒られた


 ワイとスチールがついつい話し込んでいると………


「そういやボン。地下の連中に散歩の自由を与えて良いか?」

「ん?」

「ボンが来たときは散歩に行かせる約束だ」

 とスチールが言い出した。


「そうやな。ええで」

「地下? 散歩?」


 今日初めてここに来るアネウットは不思議そうにしていた。


「地下にはボンのペットが大量に飼われてる。俺一人じゃ散歩させられなくてな」

「そうなのですか?」


「あいつ等はボンの言う事はよく聞くくせに、俺の言う事は中々きかね〜からな」

「スチールはペットのあつかいが、なってないんやで」


「ま、ちと地下の連中を開放してくるわ」


 そう言ってスチールは、地面に隠してある隠し扉を開けた。

 そのまま地下へと続く階段をおりていった。


「こんな食堂に地下室があったのですね」

「うん。母上に、この施設の事がバレても、地下に隠してればペットを飼ってるのはバレんかと思ったでな」


 下手な考えかもしれんが、安全第一やで。

 ペットを隠れて飼うのは大変やからな。


「当主様に隠し事をするのは無理ですよ」


 確かに、母上は有能やからなぁ。


「でも、ここはまだバレとらんで」

「既に気がついて、見逃されているのかも知れませんよ」


「そうかもなぁ………母上は有能やし」

「きっとそうですよ」


 ワイとアネウットがそんな話をしていると、地下からガヤガヤと大勢の話し声と気配が近づいてくる。


「ふぅ〜。久し振りの制限無しの地上。気分が良いなぁ。あ! 雷神様………と良い女」

「やぁ。オマエラ。ワイ君が来とるから、好きに散歩して来ていいで」

『ヒャッホウ。久々の自由だ』


 地下からゾロゾロと人相の悪い男達が上がってきた。

 1階の大食堂へと地下から上がってきた男達が集まってくる。


 彼等は勝手知ったるなんとやら。

 自分達で大食堂で料理を始めたり、飲み物をつぐ。


「………え〜と、若様。イロイロと聞きたい事があるのですが?」

「何や?」


 不思議そうにしてるアネウット。

 アネウットの質問になら何でも答えるで。


「彼等は何者で、若様はなぜ雷神様と呼ばれているのですか?」

「あいつ等はワイ君のペットや」


「え? ペット? 彼等はどう見ても人間ですが?」

「人間でもペットや」

「若様!」

「そして何故か雷神様とワイの事を呼んでくるんや。意味はわからんで」


 そういえば、なぜやったかな?

 理由を聞いたような聞かなかったような。


「彼らは人間ですよね。しかも人相の悪い」


 アネウットの問に、人相の悪い男は


「おいおい、初対面の美人に人相がわるいとか言われてるぞ。お前ら確かに人相悪すぎだ」

「かしら、それはね〜ぜ。かしらだって人相が悪いじゃね〜か」

「そうだそうだ」


 かしらと呼ばれる人相の悪い男。

 それが別の人相の悪い男達にいじられてる。


「チェ、ところで雷神様」

「何や?」


「その美人さんは何者で? もしかしなくても我々への差入ですか? そうですよね?」

「ん? アネウットの事か?」

「アネウットと言うお名前で? いや、本当に美人だ」


 確かにアネウットは美人やが………


「アネウットはワイの護衛で教育係で側室や。ご愁傷様になりたいんか? オマエラ」


 わいがペット達へアネウットを紹介すると


「申し訳ありませんでした。ご無礼をお許しください雷神様」

「謝る相手が違うで。アネウットが許さんかったら、オマエ達は丸焼きや。火葬か雷葬やで」

『ヒィ』


 ワイの言葉を聞いて、人相の悪い男達はアネウットの方へ直立不動で向き直り。


『申し訳ありませんでした姐さん。知らぬ事とはいえご無礼を………』


 その場にいたペット全員が、アネウットへ直角に頭を下げた。


「姐さん! え〜と、若様。コレは?」

「ワイ君のペット達や」

「ペット達? ソレはさっきも聞きましたが………この人達、人間ですよね?」 

「そうや」

「この人達がペットですか?」

「そうや。さっきの発言が許せんかったら………」


『も、申し訳ありませんでした!』


 その場にいたペットと呼ばれた凶悪そうな面構えの男達が、またしても一斉に頭を下げる。


 その様子を見ながらアネウットは………


「先程の前言を撤回します」

「ん? 何の話や?」

「当主様に、この施設がバレてるかどうかの話です。この施設は当主様にはバレていません」


 アネウットは断言した。


「そうなんか?」

「当主様が知っていれば、ここを許すはずがありません」

「そんなもんかなぁ?」


「若様………はっきりといいます」

「何や?」


「人間をペットにしてはいけません!」

「………そうなんか?」

「絶対に当主様は許してくれませんよ」


「そうは言っても、母上の母上から………自分に襲いかかってくるものは、殺す気で半殺しにしろ。もしも生きてたらペットにして良いと許可されとるしなぁ」


「………若様のお祖母様も、人間をペットにする事は、想定して無かったのではありませんが?」

「ファッ? そんなの言ってくれなきゃ、むずかしくて、わからんで?」


「常識の範囲かと」

「常識ってなんや? 美味いんか?」


 オロオロ言い訳するワイ。


「お祖母様………若様になんて教育を………」

「母上の母上を悪く言ったらいかんで」

「しかし」


「母上の母上のおかげで、ワイは母上のスパルタ教育から逃れる事ができたで。今も平和に暮らせとるんやから」


「若様、それでも人間をペットにしてはいけません!」


 アネウットに本気で怒られた。



◆◆

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