君とはずっと友達で居ると想っていたけど? こんな事もあるんだね!
“君とはずっと友達で居ると想っていたけど? こんな事もあるんだね!”
僕は、女性を好きになるって不思議な事だなとつくづく思う!
何十年もずっと仲が良い女友達が、いつしか僕の中で“恋心が芽生え”恋愛対象
として好きに変わっていった。
・・・しかも?
“前触れもなく、僕の意志とも関係なく、無神経に僕の心を締め付ける!”
なんかそれまで感じた事のない感情がモクモクと彼女に湧いてきたんだ。
この気持ちは一体? なんなのだろうとずっと考えていると?
彼女を好きと言う男友達が現れて、“それが恋だと僕は知る!”
『“俺さ、前からずっと美琴の事が好きだったんだよな。”』
『えぇ!?』
『だって、“性格もいいし、可愛いし、誰にでも優しいし。”』
『・・・で、でもなんで、美琴の事が好きになるんだよ! 友達だろう。』
『“友達から始まる恋愛も俺は悪くないと思うけどな。”』
『・・・・・・』
『なんだよ、ヤマトも美琴の事が好きとか?』
『“・・・んな訳ねーだろう!”』
『何? そんなにムキになってんだよ!』
『うっせーよ!』
『まあいいよ、俺は俺でちゃんと美琴に自分の気持ちを伝えて来るから!』
『マジで?』
『ああ、マジだ!』
この時の僕の、“不安な気持ちはハンパなかった!”
僕の人生で、こんなにも不安になる事があるのかと想うぐらい不安だった事。
もし? 魁人と美琴が上手くいって、付き合い出したら、、、?
僕は心が壊れてしまうだろう。
もう二人を僕はどんな顔で見ればいいのか分からないよ。
こんな願いは本当は良くないと分かりながらも......。
どうしても頭から離れない。
“どうか、ふたりが上手くいきませんように、、、。”
ごめんな魁人、こんな友達で本当に申し訳ない!
でも本当に、“付き合ってほしくないんだ!” これが本当の僕の気持ちだから。
*
・・・でも次の日。
魁人が僕に会って、こう言ってきたんだ!
『“ああ~ダメだった!”』
『えぇ!?』
『“美琴は、俺とはずっと友達で居たいんだってさ!”』
『・・・そ、そっか、』
『“何? ホッとしてんだよ! それとも俺が美琴と上手くいかなくて良かった
とか思ってないだろうな!”』
『えぇ!? そ、そんな風に思う訳ないだろう!』
『そうだよな、今日は俺に付き合えよ!』
『あぁ!』
『“ヤケ酒だー! それできっぱり俺は美琴の事を諦めるよ!”』
『魁人って、カッケーな!』
『なんだよ、俺に惚れてんのか?』
『バーカ! ちげーよ!』
『でもな、なんかちゃんと自分の気持ちを相手に伝えたら?
スッキリしたんだよな。』
『・・・ううん、』
『“だから次は、ヤマトの番だ!”』
『えぇ!?』
『“自分の気持ち美琴に伝えて来いよ!”』
『・・・で、でもさ、』
『大丈夫! フラれたら、俺がヤケ酒付き合ってやっから!』
『・・・ううん。』
『頑張って来い!』
『ううん。』
・・・なんか分かんないうちに、そうなったけど?
この勢いで、僕も彼女に自分の気持ちを伝えようと想えた!
これもそれも、魁人のおかげだ!
でも? “ずっと友達で居ると想っていた女友達に告白するなんて!”
僕は想ってもみなかったよ。
それでも、勇気を出して! いざ、出陣!!!
『・・・ごめんな、急に呼び出したりなんかして。』
『“別に、ヤマトから私に直接連絡して来る事って、あんまりなかったから
嬉しかったよ。”』
『そう?』
『うん。』
『“話っていうのはさ。”』
『・・・うん。』
『“びっくりしないでほしいんだけど、どうも僕は美琴の事を好きに
なったみたいなんだ!”』
『“遅いわよ! もうとっくに私はヤマトの事が好きなのに、、、!”』
『えぇ!?』
『もっと早く私の事! 好きになってよ!』
『・・・ご、ごめん、』
『別にいいけど、ちゃんと私の事を好きになってくれたから、許すわ!』
『・・・でも、いつから? 僕の事、』
『“出会った時から、ずっとよ!”』
『えぇ!? そんなに前から?』
『“ヤマトって、鈍感じゃん! 全然、私の気持ちとか気づいてないし!”』
『・・・・・・』
『“もう一生! 友達の関係で終わると想ってた。”』
『気づいてあげられなくて、ごめん!』
『“もう何回も謝らないでよ、今はヤマトに告白されて幸せなんだから!”』
『・・・うん!』
僕は、美琴の事を好きになり始めた頃を思い出していた。
“君とはずっと友達で居ると想っていたけど? こんな事もあるんだね!”
今の僕が昔の僕に、そう言ってあげたい!
友達だと思っていた女友達が、“今では僕の彼女になっちゃった!”
そんな恋愛もいいよねって今はふと想うんだ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。