第49話『アマテラス』
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しかしながら長らくお待たせてしまった事、深くお詫び申し上げます
次回で、この作品を打ち切る運びとなりましたので、次回を楽しみにお待ちください
一週間の猶予を終え、カムイ一行はアマテラスの名を冠する者の住居へと呼び出される。
以前と同じく、間仕切りの布が吊るされた状態での謁見となった。
「一週間でアマテラス様の護衛を十二分に全うする事が出来るまで成長なされたのか」
「十二分に全う出来るとワシは思っておる。五人の弟子たちも、ワシと遜色ない実力を得たからのう」
「なるほど。確かに、自信ありげな表情をしているように見えるが……」
アマテラスの側近である『じい』は、アマテラスの方に顔を向けると、布越しにアマテラスが頷き、じいは話を続けた。
「紫電のカムイ殿が指摘なさった『星なる者たち』とやらが、『自然教』一筋のヒガシで信者を集め、力をつけているとおっしゃっていた。我々としてもアマテラス様に仇なす火の粉は振り払わないといけない」
「ワシらを護衛として雇う、との解釈でよろしいかのう」
「背に腹はかえられぬ……と言うのは野暮であったな。アマテラス様の護衛を十二分に全うして欲しい」
カムイ一行は頭を下げ、短い謁見ではあったが、一週間の鍛錬は無駄ではなかったと心で喜ぶ。
アマテラス・イツカの護衛につく、となるとヒガシ人から掛けられる重圧で潰れそうになるだろうとカムイは思っていたが、船が出航するとアレクたちは生き生きとしていた。
「前回は海獣イッカクの子供が積まれていた。しかし、今回は荷物を検閲し、必要最低限の荷物しか載っておらん。航行の操舵手はドンじゃし、座礁などと言った事故は起こさないと長年で培った信頼がある」
「乗組員に『星なる者たち』がいないのは確認しましたからね」
「いついかなる時も警戒は怠ってはいかん。奴らは狡猾じゃからのう」
海原は穏やかな波で、良い航海日和であるとアレクたちは感じていた。
だがアレクは気掛かりな事があった。
前回は海獣イッカクの長であるトリトン十三世が荷物として意図的に積まれていた。
乗組員が積んだのは確実であるが、そう仕向けたのは誰なのか。
そして、海獣イッカクの幼獣ではなく、なぜトリトン十三世だけを捕獲出来たのか。
挙げれば挙げるだけ頭を悩ませるだけなのはアレク自身思っていたが、今は星導剣の反応に集中し、思考を切り替える事にした。
「師匠、セラフィムが関わっている、と言う可能性はないんでしょうか」
「そうじゃなー、奴が関わっているのであればワシらを排除しにかかるじゃろうし。一週間の猶予の間も警戒はしていたが、襲われる事がなかった。ならばセラフィムは今回の件には関わっておらんな」
「信者の中の地位の高い存在がアマテラスさんを排除したがっているのが発端だと?」
「可能性はある。ヒノカミ一族は家系の中から選出された子供たちから、アマテラスの名を冠する者を選ぶのじゃよ。今アマテラスの名を冠しておるのはイツカじゃが、その当時は住民やヒノカミ一族も極端にイツカを選出したことを反対する者たちが多かったらしい」
「今の状況と食い違いませんか? 前回ヒガシに着いた時にはあんなにも慕う人たちがいましたし」
港に敷き詰めるようにいたヒガシ人。
老若男女問わず、アマテラスの名を呼んで沸いていた景色を思い出す。
「可能性としてじゃが、ワシらは直接アマテラスの額を見てはおらん」
「アマテラスさんが僕たちを騙している、と?」
「あくまでも可能性じゃ。身内にアマテラスを恨む者がいて、そやつが元凶であればワシらとしてもやりやすい」
「アマテラスさんか、元凶となる誰か、ですね」
「既にワシはフィソフィニアから聞いておる」
「えっ」
カムイは東の果て島に視線を移し、アレクが聞き出そうと試みるが、カムイは押し黙り続け、アレクの頭の中に気掛かりな事が増えてしまうのであった。
襲撃を受ける事なくアマテラスを乗せた船は、東の果て島へと到着する。
メラクとの戦いで破壊魔法が炸裂したために、東の果て島には平らな道が無くなり、カムイが魔法で道を整備し始める作業から始まった。
「師匠はフィソフィニアさんから聞いてるらしいんだけど、どうしたら聞き出せると思う?」
作業が終わるまでの間、船で待機しているアレクたちは、警戒を怠らないよう一定間隔で交替し、待機中に会話をしていた。
「あの馬鹿から聞き出すより、フィソフィニアさんに聞いた方が早いんでしょうけど、フィソフィニアさんはどこかへ行ってるし……」
「師匠の期待に応える働きが出来る人だから、師匠だけに情報を教えたんだろうけど、僕らにも伝えて欲しかったなって」
「まぁ何にせよ、ヒノカミ一族の中に『星なる者たち』がいる可能性は大いに高くなったわね」
アレクとアリシアの肩が軽く叩かれ、交替の時間だと言わんばかりにトトが替わるよう催促してきた。
「お師匠さんの話かにゃ? 考えても無駄にゃ、あの人の頭の中は探れにゃいんにゃから」
「じゃあトト、休憩の合間に師匠に聞きに行ってみてよ」
「貴重な休み時間をお師匠さんとの会話で奪われたくにゃいにゃ」
「そっか、じゃあフリジールがヒガシ菓子を貰わないように見張っててくれるかい」
「にゃは〜、究極の二択にゃ」
のらりくらりとかわすのかと思いきや、トトは船から降り、道づくり中のカムイの元へ向かうのを見て、アレクとアリシアは目を丸くした。
「トトさんも何を考えているか分かりませんね。アレクさんアリシアさん、交替です」
ハーフェッドが告げると、アレクとアリシアは所定位置に向かい、警戒を始める。
船から降り、現在進行形で地面を修復しているカムイにトトは近寄る。
当然、音もなく背後から近づいたので、カムイが低い声でトトを叱った。
「にゃは〜、お師匠さん凄いにゃ」
「茶化しに来ただけなら船に帰れ」
「んにゃ?」
いつものような雰囲気ではないとトトは感覚で感じ取り、トトはアレクたちが聞いて来て欲しい質問が藪蛇になるだろうと思ったが、気負いせずに話題に出す。
するとカムイが空を見上げて作業を中断し、トトは同じように空を眺める。
「ワシは五体満足で産まれた身じゃ。決してそれを誇りに思わず、当たり前のように扱っていた」
「お空眺めて話す内容じゃにゃいにゃ。カミサマなんて不都合な存在も、自然教のリロールも空の向こうにいやしないのにゃから」
「弟子たちにフィソフィニアが同じ情報を伝えていれば、ワシのように気を落とすに違いないと思ってな」
「不自然な体に産まれたからカミサマに縋ったのかにゃ。アマテラス・イツカは」
カムイが徐に振り返ると、トトは真剣な眼差しでカムイを見つめ返していた。
「聞いとったのか」
「耳が良いのも悪い事かにゃ? 産まれて間も無く肢体が欠損していたからカミサマに縋る、そうじゃにゃいにゃ。お師匠さんがカミサマを許せないのは、力の誇示のために信者を増やし、世界を作り替えようとしていることにゃ」
「そうじゃ。ワシは奴を許せん。アマテラス・イツカを誑かした事もな」
「お師匠さんがそう思える間は、アタイらも安心して戦えるにゃ。……この事はアレクたちには伝えにゃいから安心して欲しいにゃ」
カムイに背を向け、再び船へと向かうトトをカムイは引き止める様子はなく、カムイは道の修復に意識を戻すのであった。
トトが船へ帰り、到着した時分には既に、アレクとアリシアは警戒を解いており、トトを見つけると小さく手を振る。
「お師匠さん、もう少しで道が補修出来るから待ってて欲しいって言ってたにゃ」
「そうなんだ。今ハーフェッドとフリジールが警戒にあたってるよ」
「にゃは〜、敵さんは来ない感じかにゃ?」
「狙うなら今だとは思うんだけどね。ハーフェッドの召喚獣で海を索敵しても見当たらないし。フリジールはかなり目が良いらしくて、目視で海を索敵してても魚が泳いでるぐらいしか報告はないし……」
アレクがトトからアリシアに視線を移す。
「魔力探知でここら一帯を調べてるけど、何も引っかからないわ」
「だから不思議なんだよね。孤立した獲物を狙う絶好のチャンスなのに」
アレクとアリシアは経験則から出した返答をすると、トトは頭の後ろで手を組み、大きなあくびをした。
「見たところ、トトも警戒を解いてるね。僕らとしてはもうちょっと気を張って欲しいけれど」
「アタイなりにも気を張ってるにゃ。分かってて言ってるにゃね〜」
トトがアレクの脇腹を指先で突き、アリシアがトトに送る視線が痛いことに気づきながらも、トトは突くのを止めようとはしなかった。
結局、カムイが地面を直し終えて、船へ帰ってくるまで、アレクに対するちょっかいは終わらなかったのであった。
「ワシは警戒をせよと言っていたはずじゃが」
カムイの低く唸るような声に、ハーフェッドとフリジールは萎縮するが、アレクとアリシアはカムイが何故怒りに満ちているのかと思案し、トトは飄々としていた。
「師匠、何かありましたか?」
怖気付く事なくアレクがカムイに問うが、カムイは何も言わず、アマテラスの警護に注力せよと短く告げ、顔を前へ向けると重たい空気がアレクたちにのしかかる。
「トト、何かやったのかい?」
「アタイは何もしてないにゃ」
こんな空気の中でもトトは口笛を吹いてみせ、我関せずの態度をとる。
誤魔化すトトを見て、アレクとアリシアはトトがカムイに何かをしたのだとすぐに察した。
しかし、今は原因を追求している暇は無かった。
何故ならば、アマテラスを乗せた駕籠が船から駕籠者の力を借りてヒガシの果て島に上陸し、警戒を緩められなくなったからである。
「アマテラス様の警護、決して緩めるなよ」
駕籠者に忠告され、アレクたちは普段以上に警戒を強めると、駕籠を囲むようにして配置に付き、アマテラスの警護を固める。
カムイは先頭を歩いており、正面から襲う輩には対応出来るとアレクたちは考え、横側と後側を注視する。
奇妙なぐらいに静まり返ったヒガシの果て島。
島の中央辺りにアマテラスが乗った駕籠が着き、駕籠者の手で地面に下ろされると、アレクたちを離すように黒い衣装に身を包んだ者たちが介入する。
微かにだがアレクたちはその者たちに剣を向けそうになったが、カムイの一声で殺気を沈めた。
「あれは黒子じゃ、立ち位置としては裏方のような存在じゃな」
「あの中に敵がいるのでは」
「大丈夫じゃ。あの黒子たちはアマテラスの幼少期から仕えておるからのう」
やはりと言ってか、アマテラスとアレクたちの間には目隠しのように布が広げられ、アマテラスの姿を影でしか確認出来ない。
黒子たちの手捌きであっという間に準備が整い、役目を終えたのか蜘蛛の子散らすように離れる。
今、舞台の上に立っているのはアマテラスただ一人であった。
驚いたことに、間仕切りの布が黒子たちの手によって取り払われ、アレクたちの目にアマテラスの姿が映る。
「あれが……! アマテラス・イツカさん……!」
趣向が凝らされたヒガシ服に身を包んだアマテラスは輝いて見え。
絶句したアレクをよそに、ハーフェッドとトトは静観し、アリシアとフリジールは違和感を覚えていた。
アマテラスはアレクたちの方を向いており、額には『星なる者たち』の刻印は無かった。
その場にヒガシ楽器の音色が鳴り響くと、アマテラスは手慣れた様子で舞を披露する。
足運びや、動と静の動きは、舞を知らないアレクたちにとっても目を見張る物であった。
ヒガシ楽器の別世界に引き摺り込むような音色がアマテラスの舞を支え、アレクたちは束の間、警戒の気を緩めてしまうが、カムイはそれを咎めようとはしない。
アマテラスの舞が終わると同時にヒガシ楽器の音色も消え、東の果て島に再び静寂が訪れた。
心地よい風が島を通り抜ける。
「……アマテラス・イツカさん、どうして僕たちに姿を見せたのですか」
アマテラスは舞を終えたばかりだったが、息を整え、アレクに視線を送った。
「私は、こう見えて努力家だ。一週間の間にあなた達が私を守るために研鑽を積んだことに感化され、舞の練習に一層身が入った」
アマテラスがアレク達に深く頭を下げ、アレク達に衝撃が走る。
「国の頂点にいる貴女に頭を下げられる程の事はしていません……!」
慌てるアレクたちを他所に、アマテラスは頭を上げ、小さく微笑む。
「そういう実直な所が私を奮い立たせたんです」
アマテラスがそう言った途端、疲れが溜まっていたのか、その場に座り込んでしまった。
黒子の一人がアマテラスに駆け寄り、疲労困憊のアマテラスを抱き寄せる。
「弟子たちよ。ワシは最も残酷な事実を口にする」
「一体どうしたんですか、師匠」
最初に駆け寄った黒子以外にアマテラスに近寄る者はおらず、カムイが一歩前に進んで立つ。
「舞を披露したアマテラスの名を冠した者は、潜在能力を高く評価され、アマテラスとなった。しかし、謁見の際に現れていたのはイツカでは無く、別の人物じゃよ」
アレクはその事実に驚いていたが、アリシアは苦虫を噛み潰したように歯を噛み締め、カムイの話した内容に続きがある事に勘付いていた。
「アマテラス・イツカは『自然教』が強く根付いたこのヒガシ国で、一番不自然で不完全な身体をしておったのじゃ」
カムイがまた一歩前に進むと、アマテラスに寄り添う黒子が狼狽し、カムイをアマテラスに近寄らせないように声高に警告する。
「アマテラスは二人おった。姉妹で双子で産まれ、片方は四肢を欠損し、もう片方は五体満足に産まれた。不憫で仕方なかったじゃろうな、姉として扱われたマタネ。貴様が『星なる者たち』の信者を増やしていた張本人じゃろう!」
マタネと呼ばれた黒子から、か細い声が口から漏れ出し、顔を隠していた被り物を乱雑に外す。
マタネはイツカのような顔をしていたが、額には『星なる者たち』の信者である事を示すタトゥーが刻まれており、アレクたちは腰を据える。
「そうだ! 私がアマテラスの名を借り、このヒガシ国を統治していた! 妹が自然な形で産まれなかったことを指摘され続け、母上は精神を病んでしまった……!」
「悲しい過去を話せば、『星なる者たち』の信者を増やした事が無罪放免になるとでも言いたいのかのう」
「いけしゃあしゃあと……! 私たちの事情を知らないくせに!」
怒りを露わにするマタネ。
しかし、カムイは飄々とした態度で、イツカとマタネに近づこうとする。
「近寄るな! 舞台に上がればヒガシ国の虎の子を出すぞ!」
「イツカがアマテラスの名を冠した要因になった能力か。しかし、貴様は妹の事をちゃんと見ておらんようじゃのう」
「何が言いたい……!」
マタネの頬にイツカの手が添えられると、マタネはハッとした顔をしてイツカの方を見る。
「姉上……、私が長時間手足を維持する事が出来ないのを知っていたはずでしょう。姉上が手引きし、ヒガシ国民を少しずつ『星なる者たち』に入信させているのは当の前に知っていました。……私がその魔の手に巻き込まれている事を知らずに」
「……なにを言ってるんだイツカ、奴らがアマテラスの名を冠する者に手出しは出来ないはずだろう……?」
イツカが小さく首を振り、涙を流すと、マタネは動揺し、動揺のあまり、肩で息をし始める。
そんなマタネに追い打ちを掛けたのはカムイであった。
「マタネ、貴様はカミサマにどう絆されたかは知らんが、奴が言う新世界には貴様も家族も信者でさえも、新世界では奴を崇拝するだけの奴隷にしかならん。奴が統治する世界には夢も希望もありゃせんよ」
「紫電のカムイ……! 貴様はカミサマを侮辱するだけでなく妹までも……!」
「話が通じんようじゃな。ワシが許せないのはカミサマじゃ。『星なる者たち』を招き入れ信者を増やせばいずれヒガシ国は『自然教』も消え、アマテラスの名を冠する者が統治出来ない状況に陥る。貴様が望む新世界などは夢物語でしかない」
「私の夢を笑うな!」
マタネの額にあるタトゥーが光を帯び、イツカが苦しみ始める。
カムイが魔刃剣を展開してマタネに向かって走り出し、それに次いでアレクたちは各々が出来得る行動に移す。
「姉上っ……! いけません……! この力を制御するなんて無理です……!」
「紫電のカムイだろうがその弟子だろうが、この力の前では赤子同然だ!」
イツカが声にならない声を上げると、空に方角を表したような召喚陣が現れ、カムイが空を見上げて立ち止まり、横を通り抜けようとしたアレクの襟を掴むとアレクが不満げな声を漏らす。
「何してるんですか師匠! 今が縄を断ち切るチャンスなんですよ!」
「アリシア! それにトト! 今奴らに手を出すでない!」
アリシアとトトがカムイの迫真な声音に手を止め、ハーフェッドとフリジールも同じく手を止めた。
「手を出せばどうなるか、それを知っているのか紫電のカムイ」
「知っている。過去に一度奴らと戦った事があるからな」
「なら早く手を出さないと取り返しがつかなくなるぞ。十二の方角を守り、アマテラスの名を冠する二人とヒガシ国民を守護する虎の子たちが完全な状態で降臨するのだから」
「手を出さないのは甘えではない」
アレクたちが空に浮かぶ魔法陣を見上げ、瞳に映ったのは、それぞれの方角の先から産み落とされるように現れた召喚獣であった。
「師匠……!」
「アレらが虎の子と呼ばれる所以、それは矛盾を体現したものだからじゃ」
「矛盾、ですか?」
「必ず守護する者である奴らを一度ワシは倒した事があるが、今奴らにはカミサマの加護がある。完全体で召喚されれば、ワシらが勝てる要素は確実に無い」
「なら今縄を断ち切れば」
「よく聞けアレク。ワシは必ず守護する者が召喚者を守らないはずがないじゃろうと言っておるのじゃ。星導剣のカミサマとの繋がる縄を断ち切ると言う唯一無二のアドバンテージを失う事になる」
アレクは頭の整理がつかなかったが、カムイは続ける。
「矛盾じゃ。最強の守護者と最強の破壊者がぶつかると整合性が取れなくなる。じゃから守護者は耐性を持つことによって上回る」
「耐性を持つ……!?」
「破格な能力じゃな。しかし召喚儀式を行う所は召喚士と同じ、召喚した者には魔力とカロリーの消費が襲う」
「カミサマの加護がある今なら……だけど勝ち筋はあるんですね」
十二の方角を表した召喚陣から現れた召喚獣たちは、イツカとマタネを中心にして降り立ち、カムイはアレクをアリシアたちがいる後ろに放り投げ、構える。
「師匠一人で良いんですか!」
「お主らはまずドンの船に関係者たちを避難させい! 犠牲者は出したく無いからのう!」
アレクたちはひとまずカムイに言われた通り、島に取り付いた船へと関係者たちを避難させ始めるのであった。
次回の投稿は一週間後ではなく、こちらのペースで決めます
一度も作品を最後まで書き切った事がないので、とりあえずこれが限界なのかなと思い、次回でこの作品は打ち切ります
新しい作品を書こうとは考えていますが、今はとにかくこの作品を終わらせる事に集中します
長文失礼しました




