第29話『奇跡とは』
人は時にして『奇跡』を求める。
ほんの些細な事で消費される『奇跡』もある。
だが、大きな事柄を変えてしまう『奇跡』は沢山の想いが必要になってくる。
星導剣はそれを確認するための道具でしかなかったのだが……。
あの子。アレク・ホードウィッヒが持つと、カミサマとの繋がりを断ち切る能力を得るのだ。
カムイ・シンバットは私を断ち切る用途でしか使わなかったが、私自身を断ち切る能力を得ていたことも想定外であった。
カムイがカミサマとの繋がりを断ち切る方法を知っている事が不思議でたまらないが、本人に聞くのは難しい。
「何をそんなに難しい顔をされているのですか?」
「いえ、別になんでもないの」
声を掛けて来た使用人に他所行きの笑みを見せ、私は持っていた本に視線を落とす。
人魔大戦前の古い本にはカミサマが出て来る事が多い。
この本は王都シーンレーンの廃図書館から博物館に寄贈されていたものだが、私の人脈で手に入れた物だ。
「難しい内容の本だから顔に出てしまったのかもしれないわ」
「ははは、古い本を好んで読まれているのは知っています。見聞を深める事も信者獲得に繋がりますから」
使用人は『星なる者たち』に関しているが、決して高い身分ではない。
教皇である私を敬ってはいるだろうが、一個人とでしか認識出来ていないだろう。
そもそも私は理外の存在である。
理外の存在と言っても、この世界に干渉出来ない訳ではない。
「お茶をお持ちしました」
「ありがとう」
慣れた様子で運ばれて来る紅茶と御茶菓子。
匂いや感触、温度や気温、視線や殺気、大体の感覚はこの世界に合わせられているはずだ。
ティーカップに注がれた紅茶の香りは変わりなく良い香りで、御茶菓子はまだほんのりと温かさを残した甘い香りが漂っている。
本を側に置き、紅茶の入ったティーカップに手を伸ばす。
この世界の物には本来なら触れない理外の存在である私だが、私が『奇跡』を使えば触る事が出来る。
「良い香りね、今日はイイコウチャ地方の物かしら」
「はいそうでございます、御茶菓子は言わずもながら、専属のパティシエに作らせたものです」
飲食を伴わなくても私は生きていられる。
しかしこの世界は娯楽も食事も以前私がいた場所よりも良いことづくめである。
味もさる事なから、香りも楽しめるのだ。
「良い香りに良い味付けね、パティシエにはよろしく伝えておいてもらえるかしら」
「かしこまりました」
御茶菓子を味わい尽くすために手を伸ばすと、信者の一人が隣に立ち、持っていた紙をペラペラとめくり始め、意気揚々と話し出す。
「次のスケジュールですが、ニューフロンティアで町長選挙の応援演説があります」
「ゴッデスが町長になれば、信者大量獲得も夢ではないわ」
選び好んだ茶菓子を口に運び、食感と香りを楽しんだ後、紅茶を飲み全てをリセットする。
「さて、行きましょうか。残りは貴方達で食べてちょうだい、残すなんて勿体無いから」
「もったいなき幸せ」
信者たちに褒美を与える形になったが、私にとってはどうでもいい。
ニューフロンティアに着いたのはちょうど昼下がりであった。
お気に入りの傘を差しながら現場に到着すると、いそいそとギャングの一員が現れた。
現場は屋外に設置された野営会場で、すでに人でごった返している。
「本日は宜しくお願いします、ボスが町長になれば我々としてもありがたい限りなので」
「私もよ、ギャングの構成員が信者になってもらえるのだから」
「いえいえ滅相もない。これは双方にとって契約のようなものですから」
「そうね、けど問題があるわ」
問題、と私の口から溢れるとギャングの構成員は不思議そうな顔をする。
「何が問題なのでしょうか、若頭はセラフィム様の『奇跡』で復活され、ボスは着実に支持率を上げていますし」
「紫電のカムイよ」
「はい……?」
ギャングの構成員は聞き慣れない態度を取り、辺りをキョロキョロと見渡して件の人物を探そうとする。
名前なのだから、誰かが命を狙っていると読み取ったのだろうが、それは違う。
紫電のカムイが取る行動は一つの意志によって完結している、それは。
「私たち『星なる者たち』の存在が解せない奴は、私たちの活動及び存在すらも消し去りたいみたい。その上」
「その上……?」
「最近になって後ろ盾が付いた、リブラ王国直属のリヴィング騎士団が」
「あの『星なる者たち』を毛嫌っている国の騎士団がなんでそんな一冒険者に?」
「一冒険者にまとめきれない人物よ、奴は」
日差しが入らない場所に移動して傘を閉じると、それをギャングの構成員に渡し、会場内へと入る。
「奴に目をつけられて早数千年、今まで大きな計画はことごとく奴に潰されて来た。どこから嗅ぎつけて来ているのかは不明だった。けど今回も前回もリヴィング騎士団が直々に命を下しているものだった」
「情報が漏れていると?」
「そう見た方が早い限りね。前々から関わっていた事象には手をつけず、目立った事象にメスを入れてくるあたり、かなりの情報が漏れているわ」
「わ、我々に出来る事はありませんか!」
私はバックヤードの中へ入り、スタッフの歓迎を受けると、他所行きの笑みを見せた。
「貴方たちに頼まなくても、私には部下がいるからその子たちに任せているわ」
「既に手は打っておられるのですね」
スタッフに衣装の着付けやメイク、髪のセットなどを見繕われた後に、ゴッデスの演説がピークを迎え、私の名前が彼の口から溢れ出た。
「さて行きましょうか」
ゴッデスの支持者に盛大な拍手と歓声で迎えられた私は、ステージ場にある演説台の前までしとやかに歩みを進めて、ゴッデスの隣に立つ。
「ご機嫌麗しゅう、皆々様方。セラフィム・シャラーフです」
「セラフィム様ー! こっちみてー!」
私は『星なる者たち』の教皇をしているが、表の顔は女優でありモデルでもある。
名は知れ渡っており、知らない者はいないほどである。
声のした方へと手を振り、歓声が上がる。
「お集まりの皆様! ゴッデス・ロッデスは偉大な男です! もうご存知の方もいらっしゃるようですが」
「言われなくとも!」
聴衆の中から返事が返り、息巻くように歓声が強くなる。
ゴッデスにはニューフロンティアの町長として居座ってもらい、西部地方の議員になってもらうのだ。
そうすれば中央議会にも取り入りやすくなり、さらに布教がしやすくなる。
これは言わば前哨戦なのだ。
「この私、ゴッデスが町長になればあの金山は我々が管理し、富を分配する事で更なる発展が望めるでしょう! ニューフロンティアは新たな地名を得て、この土地に住む皆様方には手厚い福利厚生が受けられる!」
「さらに男性でも女性でも平等に職に就く事が出来るようになります、種族は違えど魔族であっても」
「この町が更なる発展を遂げるには、みなの清き一票が必要なのです!」
ゴッデスが高々と拳を突き上げると聴衆は沸き立ち、ゴッデスコールが始まった。
「ゴッデス! ゴッデス!」
聴衆の沸き立ちように当選確実だと確信を持てたのか、ゴッデスは拳を何度も高々と突き上げ、聴衆に応えたのだった。
しかし私は沸き立つ聴衆の中に、一部分だけ異様に盛り上がっていない前方にいた人物たちに目が留まっていた。
この熱気に当てられず、冷めた目で聴衆を見てから、冷静にゴッデスと私のことを見ているのだ。
私はその人物たちに見覚えがあった。
(紫電のカムイ……!)
白髪に日に焼けたような肌色、他者に比べて高い背。
それに見合わない汚れ一つない白い服、黄金色の瞳は鷹の目のように鋭く輝き、見据えられた者は萎縮する他ない。
あとは星の器であるアレク。
他は有象無象でしかないが、なぜ奴らがここに。
「清き一票を! 更なる富と発展を貴方たちに!」
「ゴッデス! ゴッデス!」
ゴッデスは気づいていないが、私はあの存在が放つ異様な殺意に足がすくみそうになる。
奴に一度斬られたのがトラウマになっているのだろう。
勝てない相手ではないが、痛みを知ればそうもなる。
私がステージ上で固まってしまっていると、奴は鼻で笑ったような素振りを見せてから、指で何かを爪弾いた。
視認速度を上げて確認したが、危険性のある物では無かったので避ける事はせずそれを受け取ったが、私は思わず嫌な顔をしそうになった。
「セラフィム様ー!」
「ゴッデスコール!」
今の私は教皇ではない、女優でモデルのシャラーフとしてこの場にいるのだ。
「ゴッデス! ゴッデス!」
「ゴッデス!」
違和感なく引き出したコール会場の熱気に包まれかき消える。
右手に包まれたソレは、誰かの指であった。
応援演説は大成功を収め、私はゴッデスの邸宅へと帰宅した所である。
「ゴッデス様、若頭様のご様態は?」
「指を無くしたようで苛立っている。医者に見せたが悪い所はないようだ」
「では私は若頭様に会いに行かせてもらいます」
「構わない、今日の応援演説は感謝してもしきれない」
「私のほうこそ構いません、お互いにとって良い関係を築ければそれで良いのですから」
他所行きの笑みを浮かべて、私は部屋を後にする。
すると、部屋から出て来た私に追従するようにして誰かがついてきた。
「セラフィム様〜」
「何かしら、ガブリエル」
ついてきた人物――ガブリエルは深い緑色を基調とした服を着ていて、長い袖を垂らしていてずるずると床と擦らせている。
ふと袖を持ち上げたかと思えば、キラキラとしたあどけない翡翠の目が私に向けられた。
「内通者を見つけたので痛めつけたんですけど中々吐かなくて〜。いっその事騎士団に返した方が良いんじゃないかって思っちゃいました」
「内通者はいたのね。内通者がバレたことはまだ騎士団には伝わってはないわね」
「定期的な連絡を送り合っていると言っていたので、バレるのは時間の問題かと〜」
「そう、内通者は他の拠点にもいないか探し出してくれる? きっとまだ他にもいるだろうし」
キラキラとした目がさらに輝きを増すと、ガブリエルはコクコクと首を縦に振って背中から翼を出し、廊下から走って窓の枠に飛び移るとそこから抜け出して飛び立ち夜の空へと消えた。
「私が作った子たちは元気ね。愛着が湧いちゃうわ」
そんな独り言を言って、誰かが騒いで騒がしくなっている部屋へと入る前に一応ノックをしてから入る。
「こんばんは、誰が騒いでるかと思えば貴方でしたか」
「あぁ!?」
ドスの効いた声で返事をしたのはランサムで、無くなった右手の親指を何度も押さえる素振りを見せて、苛立ちを隠せないようであった。
「指さえありゃアイツらなんてイチコロだったんだよ! あの獣人風情が指を千切り飛ばしやがったから……!」
「そうかっかなさらないで、私が指を見つけて差し上げましたから」
ランサムの側まで行くと私は指を取り出し、そっと右手の指が千切り取られた部分に当てると『奇跡』を使って縫合してくっつけた。
「ありがとうよ、セラフィム」
「いえ、構いませんわ。きっと役に立って下さると私は期待していますから」
「この力があればどんなやつでも爆殺だ。期待以上の働きを見せてやるよ」
治った途端、親指でボタンを押さえるような仕草をとったランサムは、感触に違和感を感じたのか何度か押し込むがすぐにそれをやめた。
「アイツら死んでないな……! せっかく暗示師まで使ったのに」
「『奇跡』の力は強大だけどこの世界の理に則ります、紫電のカムイが解除出来ない訳がないですわ」
「あの野郎は俺に任せろ、絶対に爆殺してやるからよ」
無理ですわ。
貴方が今大きな気になっているからそう思えるだけ。
紫電のカムイはこの世界の理には則っているけれど、貴方ぐらいの『奇跡』じゃ敵わないわ。
呆れた私はランサムを頭の中で罵倒すると、ランサムに背を向ける。
「帰るのか?」
「紫電のカムイの動向が気になるの、一旦拠点に帰らせていただくわ」
「護衛を付けよう、おいお前ら、セラフィムにつけ」
「心配ご無用、私、別に襲われても大丈夫なもので」
「いや、一応だ。アンタに何かあったらギャングの名が廃るぜ」
「気持ちだけで良いですわ。では」
ゴッデスの邸宅を後にした私は、夜道を一人で歩く。
女性一人で歩く、それがどんなに危険なのか承知の上で歩いているが、私には関係がない。
何故ならば、
「よぉよぉ、こんな夜更けに良い女が歩いてんじゃんかよぉ」
「げっへっへ、見ろよ衣服に隠れちゃいるが、出るとこ出てんぜぇ」
こんな輩が現れた時、女性一人ならば抵抗虚しく美味しく頂かれるのがオチだが、私は違う。
「ご機嫌よう、そしてさようなら」
私がそう言うと背後から二つの人影が現れ、男たちは見るも無惨に切り刻まれると、その場に肉塊として陳列されたのである。
「全く、セラフィム様もお好きな人だ。害虫駆除のように呼び出してはまた帰す」
「失礼ですよ、ラファエル。お怪我はありませんか? セラフィム様」
二つの人影が互いに月明かりに照らされると、騎士のような風貌をした男女が立っており、ラファエルと呼ばれた方が男性で、もう片方は。
「ミカエル、いつもの事だから大目に見てあげて。ラファエルもありがとう、そう愚痴をこぼす割には仕事はそつなくこなすじゃない」
ミカエルと呼ばれた方が女性で、ラファエルの処遇に不服そうにしている。
ラファエルは冷めた目で肉塊を見てから、血がついていないか気にしている様子であった。
「下賎な男共だったな、発情期を迎えた害獣のような」
「貴方も男じゃないですか、同じ男性としての優しさとかはないんですか?」
「無い、そもそも天使に性別など無い」
「そうですけどー」
ムッとした顔をしたミカエルは、兜から覗いた顔立ちは幼なげで、瞳の色と髪が真っ赤に染まっていた。
ラファエルの方は顔が曝け出されていない為、どんな顔をしているかは見えないが、私は兜の下がどうなっているかは知っている。
「あのギャングたち、セラフィム様に利用されてるっていつ気づくんでしょうね」
「知らん、そもそも私たちを利用出来ているなどと思う方が烏滸がましい」
二人は武器を納め、私の背後の影に足を踏み入れる。
「また用があったらお呼びくださいセラフィム様」
「今度呼ぶ時はもっとマシな者と戦わせてください」
はいはいと私は空返事をして、影の中へと二人を侵入させる。
そのまま二人の姿が影の中へと消え、私は再び歩き出す。
「この世界の人間はいつだって下らない、下等で愚か」
一人ごちるようにそんなセリフを吐き捨て、ニューフロンティアにある拠点へと歩みを進める。
夜風は気持ちが良く、昼間に比べてひんやりとした夏のような寒暖差に私は身を震わせた。
『セラフィム様、聞こえますか?』
『なぁに? ケルビム』
『セラフィム様の後をつけている者がいます』
『あらそう、報告ありがとう』
頭の中に響いてきたケルビムの声は淡々としており、監視が自分の専門分野だと自負しているかのようだ。
「さて、藪蛇なのは分かっているけれど、拠点の位置がバレるのは悪手極まりないわね」
ケルビムの報告から察するに、後ろから追ってきているのだろう。
紫電のカムイならば戦わざるおえないが、奴がこそこそ後をつけるなどしない、いつだって正面からやってくるからだ。
「隠れていても駄目ですよ、私には貴方の位置が分かっています。数を数えるのでその内に姿を見せなさい。十……九……」
私はカウントダウンをしながら魔法の詠唱を始める。
相手の位置は分かっているため、そこに向かって指を差し向けた。
「五……四……」
相手が出てくる気配はない。
しかし私は気にする事なくカウントダウンを続ける。
「三……二……一……!」
語尾を強め、こそこそ隠れている相手に向かって魔法を放つ。
その途端物陰から人影が現れて、勢いよく私に向かって走り出してきたのだ。
魔法の次弾の装填をしている暇はない、私は人影を引きつけてから攻撃の一手を引き出してから後ろに飛び退き、じっくりとその相手の姿を確認した。
「あらあら、まさかとは思っていたけれど、王都直属騎士団『リヴィング騎士団』の副団長様じゃない」
「貴女に様付けされる筋合いはありません」
「あらそう、気に障ったのなら謝るわ」
「謝られる筋合いもありません」
面倒な奴、と心の中で私は呟き、この場をどう収めるか考えた。
「私に喧嘩を売ったと考えてもよろしい? こそこそついてきて『星なる者たち』の拠点でも炙り出したかったのかしら」
「前者は不可抗力だ。けれど後者は肯定しよう」
「ガブリエルが見つけた内通者とはまた別だと考えるのが良いか」
「やはりすでに見つかっていたか」
リヴィング騎士団の副団長であるピュートは、私の中ではざっくりとした情報しかない。
気を気取ったのであれば、明らかな力量差を感じ取ってはいるだろう。
けれど退くだろうか。
「貴方、私に勝つつもり?、それか見逃してもらう方を選ぶかしら」
「前者は無いな、後者が一番ありがたいが……」
ピュートは道の先にある明かりに気づき、ハッとした顔をしてから暗い面持ちになり、私はピュートに向かって徐に歩き始める。
「気づいたわね、どこに拠点があるのかを」
「気づきたくは無かった、これも不可抗力だ。ツいてないな本当に」
嫌そうな顔をしてピュートは剣を構える。
ピュートの姿はざっくりとだが、鎧は身につけておらず、かなり軽装に近い格好であった。
肌は黒く、髪は少しパーマがかったように散り散りで、男には見合わぬ翡翠の色をした瞳が怯えたように光を反射していた。
「この世界の物では貴女は傷つけられないと聞いたが本当か」
「やってみれば分かることよ。けど貴方は近づくことすらも出来ないでしょうけど」
明らかな私の敵意にピュートは萎縮しているが、持ち得る全てを出そうとしているのは分かる。
今の最善手とすれば、
「逃げるが勝ち……!」
「そうなるわよね」
ピュートはすかさず剣を鞘にしまい、私に背を向けて走り出す。
しかし私は追うことなく、魔法の詠唱を始める。
「第十階位魔法、灼熱・業火」
ピュートを飲み込むようにして瞬く間に巨大な炎の渦が走り、余波で地面や建物が歪み焼けた。
『やりすぎです。町には信者になり得る可能性がある者たちが溢れているのに』
『生きてようが死んでようが関係ないわ。私に歯向かうって事がどう言う事か、見せしめになるわ』
『セラフィム様がそう言うのであれば……』
ケルビムとの連絡を断つと、辺りが騒がしくなり始め、私は夜の闇に溶けるようにして拠点へと向かうのであった。
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