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【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第二章 三河侵攻

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第十一話 斯波義統という男

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 女乗物の外で待っている。まだ、鳴海なるみからそんなに離れていない。広域地図が脳内に浮かぶので、この周辺に手下てかの忍び衆以外には、女乗物とその担ぎ手である十人の人足しかいないと分かっている。何かあっても忍び衆が排除するだろうが、どうしても考えてしまう。ここを襲われたらひとたまりもないな、と。


 各勢力の動員人数が分かった時点で、ジオラマを作ったのだが、その時、固有技能が二つ増えた。「広域地図」と「小地図」だ。「広域地図」はオートマッピング機能付きのゲームで言うところのマップだ。「小地図」は、いわゆるミニマップだ。村一つくらいなら確認可能だが、城や城下町、村の外だと脳内に浮かぶのは広域地図の方になる。


 この広域地図は、各地の等高線付き地図か立体地図を作る事で補完可能だ。今は、三河尾張は勿論の事、駿河・甲斐・南信濃・美濃・飛騨・近江・伊賀伊勢・志摩まで補完してある。急ぎ全国を補完したいものだ。


 ちなみに、前世の記憶との連結は出来たが、情報が不十分だった。前世では古地図としての知識や令和の頃の現代地図の知識はあったが、天文年間の現在地図は流石に記憶していない。古地図には等高線なんて入っていない。しかも伊能忠敬みたいな正確な地図でもない。これでは前世の記憶からの補完が出来ないのも当たり前であろう。


 さて、武衛さまと太田殿の話し合いは終わったようで、太田殿が女乗物から出てきた。中に入るように促されたが、通訳はどうした!まぁ、またわけが分からなくなったら、選手交代でいいか。


「坊丸殿、荒唐無稽と思われるかも知れませぬが聞いてくれるか?」

「なんでしょう、武衛さま。」

「儂は吉法師殿が生まれる頃から儂が弑逆しいぎゃくされるまでの生を何度も何度も繰り返しておる。」


 なるほど限定的逆行転生か。ならば私の元服後の通称を知っていても納得出来る。天文三年五月十二日から天文二十三年七月十二日までの約二十年と二ヶ月か。


「それでどうされたいのです。」

「信じてくれるか。」

「はい。呼名は勘十郎でかまいませぬよ?」

「三郎にはならぬということか?」

「なりませんよ。」

「そうか。」

「意気消沈してもなりませんよ?それで?」

「そ、それでな。もう、死にたくないんじゃ。」

「不老不死は流石に無理では?」

「あ、いや、長生きはしたいが弑逆されるのはもう嫌という意味じゃ。どうにかならんか?」

「ふむ。武衛として生きたいなら無理ですな。身分も名前も全て捨てても良いなら、考えなくもないです。」

「もしや、儂はもう死ぬ予定が決まっていたのか?」

「死にたくはないのでしょう?予定が決まっていたとして、逆らえば今がその時かも知れませんよ?」

「逆らわぬ。長生きは出来れば良い。」

「ご家族は何人か諦めてくださいね。」

「うぐ、妻や子は?」

「そこはなんとかしましょう。御舎弟たちは諦めてください。」

「ならば良い。彼奴らは、儂に何か有れば、武衛を継ぎたいと思うておるようじゃし。」

「ならば、今後の流れに身を任せてくださいますか?その都度、指示は出しますので。」

「ちなみに、予定ではどのくらいで死ぬはずじゃった?」

「早ければ年内には。」

「はや!危なかった!英断だった!よくやった左衛門佐さえもんのすけ!」

「では、これにて」

「このまま、乗ってゆかぬのか?」

「迎えは来ておりますれば、その者たちに任せれば、数刻で帰れましょう。」

「うぬ。さようか。では、先程の事、お願いするぞ。」

「あい分かり申した。」

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