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【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第二章 三河侵攻

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第八話 小姓の辛い日々

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 時間の過ぎるのは早いもので、三河出陣前日となった。と言って、私が出陣するわけではない。しかし、前日軍議に参加せねばならんとか聞いてない。三河戦の為に父が調略した山口左馬助が鳴海城を貸してくれて軍議すると言う。武衛様も来ているらしい。父からは事前に「お前が三河を預かる正当性を主張せよ。」と言われた。


---全軍人数が分かった時点で

---図解しながら説明しましたよね?

---同じ事をあなたがすれば良いのでは?

---五歳児ですよ?

---侮られますよ?


 そしてその上で、後継でない事を示さないといけないらしい。面倒くさい。こんな事なら、まだハーレム候補の幼児たちと積み木でもしていた方が楽しい。幼児趣味ロリコンではないのだが、子どもは可愛い。この子たちを立派に育てて(他力)、良い嫁ぎ先を・・・と考えてはいけないのだったな。私の未来の嫁たちだったわ。ハーレムはオトコ浪漫ロマンとは言え、一緒に育つのはどうなんだろう?


 さて、現実逃避はこれくらいにして、軍議に参りますか。連れて行くのは、勘助を筆頭とした家来衆と長門、源左、次郎介などの近臣衆、それと小五郎、甚一郎といった小姓衆を連れてゆく。家来衆と小姓衆には尾張三河の立体地図ジオラマを運んで貰う。土と粘土とをにかわで接着して作った為、かなり重いのだ。


 そうそう、現在小姓筆頭は経験的な理由で小五郎だ。安祥次郎三郎の小姓もしていたという。松平十八家の嫡男たちで小五郎より年上な十代もいるが、奴等は御曹司だったので、小姓としては初心者だった。


 小五郎との面会初日、つい徳川四天王の上に存在したという、信玄出陣までの武田家の侵攻軍を長年抑え続けた左衛門尉忠次のつもりで、厳しく接してしまったせいで、オタオタする小五郎を見る羽目になった。考えてみれば今の小五郎は数えで十三歳。武田家の三河入りを抑えていた頃は四十二三よんじゅうにさん歳の頃だ。松平没落期や元康人質期を経て、武田家と交渉出来る胆力を培ったのであろう。最初からそれを求めてはいけないよな。反省反省。


 たった二ヶ月とは言え、我が館で肉を食い、土佐守に扱かれ、私の怒気・殺気に晒される日々が続いたせいで、古渡に来たばかりの頃とは変わったように思える。なんだか堂々としてきた。勿論、幼少期からそばに居る者達とは比べるべくもないのだが。


 この怒気・殺気に晒す行為は、戦場で怯まない為である。私の覚醒度が上がるにつれ、大人なら大丈夫だろうと思って放った怒気に気絶する小姓や文官たちを見続けて、私の怒気や殺気はヤバいのだと自覚した。勿論、土佐守は喜んで、獰猛な顔をしながら相手してくれるが、今や大学允すら逃げ出そうとする。鬼も逃げ出すってどうよ?と思わないでもない。夜叉や鬼以上に強面武将を表す特性が無いのがありがたい。え?言わないし、思わないよ?思ったら、特殊特性とか付きそうじゃん。いやだよ、そんな固有特性。


 そんなわけで修練場で、十歳以上の家臣嫡子や側近候補の三河者たちは、毎日それらに晒されている。勿論、手加減はしている。心臓が止まったら嫌だからね。各村の見回りに同行した時に現れた盗賊をひと睨みで心臓麻痺にしてしまったという過去は・・・皆無ふういんなのだ。

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