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【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第二章 三河侵攻

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第四話 同時進行に

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

〜信秀side〜


 三河侵攻の話し合いが終わり、坊丸がさっさと退室しようとしている。彼奴は、去り際に気配を消す。岩室の爺様たちは何を教えているのだ。あ、いや、昔からそうだったと聞いた事があるな。まぁ、良い。呼び止めて何を企んでいるか聞かねば。


「坊丸待て、お主は残れ。」


 このぉ、心底嫌そうな顔しおって。此奴こやつの綺麗な顔立ちでそれをされるとだいぶ傷つくのだぞ。見よ、弟たちの心底憐れんだ顔を。気づけ!お主の表情は他の者にどれだけ影響を与えているのかを!儂は父なのだ。もっと優しくしてくれても良いだろう。


「父上、某も忙しいのです。用件は手短にお願いしますぞ。」

「う、うむ。あ、権六は残れ。」

「わ、わし?!若の話は難しくて理解が追いつくのに時間がかかります。お力になりますまい。それよりも佐渡守様・・・いねぇ!逃げたぁ?!」

「権六は考えずとも良い。良い盾となってくれれば。」

「殿ぉ」

「父上、それは怒られる前提ですか?ならば、権六ごと潰しましょう。」

「わ、若ぁ?!」


 坊丸め、ノリが良いのぉ。権六は生真面目ゆえ揶揄からかいがいがあるのだ。だが、この肉だるまごと潰せるのか?土佐守殿から体捌きと歩行だけを習っているとは聞いているが、土佐守殿も割と本気で相手していると言っていた。五歳児ではなく元服前の子どもを相手しているつもりでと。そんなにヤバいのか?


「して、父上。戯れはこれくらいにして。」

「た、戯れぇ」

「うむ。三河侵攻だけを考えてはおるまい?何を企んでおるのだ。」

「武衛様を巻き込めないかと。いや、武衛様の出陣は遠江に向かえると分かった時点で良いのですが、これを機に大和守家を取り込めるほどに衰弱して貰えれば良いなと。幸い、大和守様には男子がおりませんし、冠者となった五郎三郎兄上を婿にして大和守になってもらえれば、尾張統一も早くなります。」

「策はあるか」

「ございます。」

「やってみよ。大和守家が参加するように流れは作ってやる。成功しても失敗しても良い。ある程度、弱まるだろうしの。」

「ははっ」


 相変わらず怖い事を考える。大和守家を取り込んで伊勢守家も潰す策か。坊丸には武衛様も邪魔なのか。暗殺でもするのか?それはないか。怖い事を言いながらも、手下てかの手を血で汚す事を好まない。忍び衆らは喜んでやるだろうに。どこまで出来るか楽しみよ。


〜坊丸side〜


 信秀の政務室での軍議が終わり、退室しようとしたら、父信秀に残るよう言われた。正直、嫌なのだが。田植えが終わる頃に出立するので、四ヶ月ほどしかない。忍び衆を任されているだけでなく、政務の方でも塩水選とその処置済みの種籾を各農村に配るのも私の仕事なのだ。今私の任された村は九つある。拝領した村は津島衆の山川・鈴木・真野・光賀・宇都宮・開田も同様に代官として配置している。九つのうち三つの村は流民・孤児、山窩衆・河原衆の余剰家族を帰農させて一から作った村だ。こちらは稲熊と稲熊の元にいた小出・木下は独立させて各村の代官にした。申し訳ないが引っ越ししてもらったのに、稲熊は私の一門衆に加わるから当たり前と受け取り、小出・木下は独立した武家になる為の契機となればと喜んで受け入れた。その村々で育てた種籾を苗として各村に配る。その差配は既に私の手を離れているとはいえ、何かあった時の責任は私にある。十全の準備が必要なのだ。一秒でも惜しいというのに。


「父上、某も忙しいのです。用件は手短にお願いしますぞ。」

「う、うむ。あ、権六は残れ。」


 生真面目な権六を一通り弄り倒して、やさぐれた気持ちを落ち着かせる。肉壁として残したはずの権六は四つん這いで凹んでいるが、放置で良いのだろう。


「三河侵攻だけを考えてはおるまい?何を企んでおるのだ。」


 信広兄上の元服の時に考えた暴論を現実とさせようと伝えた。そもそも信広兄上は大和守の実父織田 逵広みちひろの養孫なのだ。反対勢力を抑え込んで仕舞えば、なんとかなる。そして、信広兄上を三河ではなく尾張に留め、私が三河のどこかの城代になれば、信広兄上の汚点の歴史は消せるかもしれない。


「策はあるか?」

「ございます。」

「大和守家が参加するように流れは作ってやる。やってみよ。」

「ははっ。ただし、伊勢守家は残しましょう。あそこにはいずれ武衛様の排除を企んでもらいます。弾正忠家に大和守家を抑えられては焦るはず。武衛様の排除が成功しても失敗してもいい大義名分になりましょう。」

「相変わらず怖いのぉ。」

「褒め言葉と受け取りまする。では、失礼致します。」

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