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【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第一章 幼少期

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第十三話 意外な出会い

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


昨日(9/16)12時に20万PVを超えました。いつもお読みいただき誠に有難う御座います。まさか、半月足らずで20万PV超えするとは思っておらず、只々、驚くばかりです。本当にありがとうございます♪


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 中村村の魔改造は、本来三年から五年を想定していた。家・井戸・家と家の間の側道作りに自重せず編集を使ったとは言え、あともう少しかかると思っていた。どうやら【特性】の「政客」「土木名人」「築城名手」「独創」「人心掌握」がいい仕事をしたようだ。こうなると、前世でやっていたSLGシミュレーションゲームRTSリアルタイムストラテジーのようである。しかも、パワーアップキット又はチートツール付きの。


 前世で好きだったあのゲームでは、武将の能力値と内政に関わる技能を極限まで上げて、一区画をひと月くらいで仕上げていた。最初からオール百とかにして、成長は最高にしておくと、百以上のステータスになる。前線に出るより内政と外交をやっていたせいで、智力百三十・政治百五十とか全国統一の頃は内政お化けと化していたのはいい思い出だ。ゲームによってはミニゲームの御前試合とか山賊退治とか山狩(獣)とか海賊戦とかもして統率や武力も上げはしたが、統率は行っても百十五、武力は百二十五であった。それでも、一割五分や二割五分の恩恵は大きかったのだが。


 前世での人格や家族構成などはとんと覚えていないのに、なんでこんな事だけは覚えているのか。もしかすると、それが転生に関わっているのかもしれないが、それこそ神のみぞ知るである。今の私には関係ない。生き残るために、これからも自重せずやっていこう。


 とは言え、熱田から矢銭も取ったし、千秋せんしゅう紀伊守きいのかみ殿にも力を貸してもらった。御礼参りに、神を詣でた方が良かろう。勝幡から中村村で有れば、歩いて一刻と四半刻だったが、中村村から熱田で有れば一刻もかからない。無論、馬を使えばさらに短い。帰りは一泊して半日ほどで帰れば良い。


 熱田には、大学允と美作守を伴って向かい、他の者たちには帰ってもらう事にした。勿論、影守りたちはついてくる。


 熱田は、まるで祭りのように賑わっていた。神宮に向けて歩いていると刀が百振り以上並べられ売られていた。聞けば備前伝びぜんでんの太刀などが売られており、五十代くらいのじーさんと三十代くらいのおっさんが、商人に交渉しているようだ。体幹がしっかりしたいかにも兵法者ひょうほうしゃと言わんばかりの二人が気になり、すれ違い様鑑定してみる事にした。ところがである。今まで誰も気づかなかった鑑定を、まるで見破ったか如く、二人が振り返ったではないか。「何者?」と思うあまり、名前すら見る事が能わなかった。


「ほぉ」

わっぱ何をした。土佐守とさのかみ殿お気をつけなされ」


 三十代のおっさんが、刀に意識を持っていきながら、こちらをめ付ける。大学允と美作守が咄嗟に私を背後に押しやるが二人はおっさんのにらみで身動きが取れない様子だ。


---五十代くらいで土佐守

---熱田に来そうな人物

---心当たりがないではないが

---確信が持てない


伊勢守いせのかみ殿、童の護衛が警戒されておる、もそっと穏便にの」


---三十代のおっさんは伊勢守か

---まぁ、自称だろうが

---熱田は伊勢から三河を繋ぐ経済の要衝

---土佐守と伊勢守とを名乗る兵法家が

---二人揃って熱田にいる

---予想が正しければ

---剣術指南の行きか帰りのどちらかだ


「大学允、美作守下がれ」

「「しかし」」

「下がれ」

「「ははっ」」


 私は前世の記憶を総動員すると、義務教育の頃に習った剣道の立礼を行った。私は武家とは言え、数え年三歳なのでまだ刀を差していない。しかし、脇差わきざしをしている事を想定して、刀を抜く仕草をする。握った拳から力を抜いて帯刀たいとうから提刀さげがたなへ変える。これは立礼りつれい時に切っ先を上げない為だ。その後、神前の礼と相互の礼を行う。神前の礼はだいたい九尺先の地面を見る。相互の礼は相手の目から目を離さない。ここで注意する事は、肩の力を抜き、あごを引き、首をえりに付け、五指ごしを伸ばしたまま、身体の側面に置く。そしてかかとを軽くそろえて、自身の腰から上を一本の棒だと意識する。その状態で心の中で二秒間を「一、二、三」と数えながら頭を下げ、すっと頭を上げる。そして名乗る。


「某は織田弾正(だんじょう)左衛門尉(ざえもんのじょう)が一子、坊丸と申します。高名な兵法家のお二人に、身内が失礼致した。」

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