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【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第一章 幼少期

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第十二話 中村村魔改造

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


9/15の12時頃のランキング

【歴史(文芸)】

日間1位、週間1位、月間3位、四半期12位、月間78位

【総合】

日間117位、週間126位


同じ順位キープって凄いことだと思うんです。それもこれも読んでくださる皆様のおかげです。感謝にたえません。明日の昼くらいには20万PVも達成できそうで嬉しい限りです。今後とも応援よろしくお願い致します。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。

 忍び衆を配下に加えた翌朝、案の定、大学允たちが寝こけた事を恥じて腹をそうとした。再三「構わぬ」と伝えた上で、忍び衆を配下に加えたことを伝える。その忍び衆の実力を確認する為に眠ってもらったとし、謝罪した。


 また、大学允には、急ぎ父信秀にこの事をお伝えせねばならぬと、使者に出てもらう。史実では今年行われる那古野城なごやじょう謀奪ぼうだつについての具体案だ。まぁ、史実に基づいた内容なので、本来なら信秀が考えた内容なのだが。言わぬが花。しかしのちに分かった事だが、中村村の開拓を終えて、勝幡に戻ってもさして準備は終わっていなかった。母が私のいない間に、新しい男の子を欲しがりガッつかれて、居城に寄り付かなかった事が原因だそうな。また、確実に増えてそうだ。


 さて、中村村の開拓に戻る。中村村にある七十の家は全てが、農民ではない。鍛治かじ師、鋳物いもの師それぞれの一家である加藤家、木地きじ師一家の福島家、彫金ちょうきん師一家の後藤家、番匠ばんじょう一家の岡部家がある。その為、全ての家に畑を作る必要はなく森・雑木林の近くに福島・岡部家を置き、その近辺に両加藤家と後藤家を配置して、他全てを農民の土地という風に持っていく。職人さんの家は、職種様々あれど、ややうるさいのだ。まぁ、極ありふれた村なので、こんなに職人一家があるとは思っていなかったが。


 当初は、今年は稲熊・木下・小出ともう一家の畑を整地して、次は収穫の終わった秋頃に追加を行う予定だった。綺麗に整備した田畑で正条植えを実施し、三割増くらいの豊作を見てもらって、随時、整地・田畑作り→接収→整地・田畑作り→・・・と繰り返し、三年から五年ほどで村全体を魔改造する予定だった。


---どうしてこうなった?!


 どのような村にするかの予定を全家主に図解し、畑や家の広さなど説明および新しい家畑と今の家畑を交換するという説明を行った。そして、稲熊ら以外の家を募ったところ、全家主が手を挙げている。下手すると喧嘩に発展しそうな勢いだ。特に加藤ら職人一家はそこまで必要性ないだろう。職人らの家は畑の代わりに工房になる予定ではあるが、ただ広い工房なだけで、最新設備みたいなものは用意出来ていないのにも関わらず、我も我もと争っている。


 美作守に場を鎮めてもらい、再度デメリットを説明する。今は二月、今月中に終わらないと田植えの準備に間に合わない。勿論、編集を使えば可能だ。自重はしないと決めてはいるが、自身の為ならいざ知らず、領民の為に使いすぎると依存してしまうのでは無いかと不安になる。しかし、今、中村村の住民たちの士気は最高潮と言って良い。これを損なわない状態で、編集を使わず、出来るところまでやってみようという話で落ち着いた。


 しかし、資金が心許ない。蔵からは出しづらい。かなりせしめたとは言え、昨日の人数分では十日も保たない。だが、既に大学允を使いに出した後だ。さて、どうしたものか。


「若」

「どうした、美作守?」

「資金不足を悩まれるなら、熱田の商人どもから矢銭を求めて参りましょうか?」

「ふむ、羽豆崎はずさき城主の紀伊守殿が熱田神宮の大宮司だいぐうじであったな。紀伊守殿を通してどうにか出来るか?」

「可能かと」

「頼む。その銭で、米・味噌・塩もな。」

「ははっ。」


 美作守の見立て通り資金を調達し、中村村の魔改造は、ひと月ほどで完成する。しかし後日、御礼に赴いた熱田で、あんな目に遭うなど予想もしていなかった。

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