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第三話 一条と西園寺

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 西園寺と聞いて公家が浮かぶ人は一般人だろう。武家が浮かぶのは四国の人か歴史好きだろう。ちなみに長勝の前世はもちろん後者のうち、歴史好きの方だ。まぁ、長宗我部元親か伊予の河野家を絡めれば出てくるかもしれないというレベルが、武家としての西園寺家だ。


 西園寺氏は藤原北家閑院公季に発し、その子孫公経が山城国葛野郡北山に西園寺を造営して西園寺殿と呼ばれ、以後、家名となったといわれている。『吾妻鏡』に出てくる西園寺公経が、実質の西園寺家の祖であるが、まだ武家ではない。ちなみに、彼の姉は藤原定家の後妻で、小倉百人一首では、入道前太政大臣として有名だろう。


 公家と武家に完全に別れたのは、南北朝時代と言われている。そこそこ曖昧なので確実とは言えないが、伊予に下向したのもその頃と言われているから、伊予下向が公家と武家の別れ道なのだろう。


 曖昧な理由は、誰が下向したのかだ。ある系図では西園寺公良で、ある系図では西園寺公俊となっている。なお、公良となっている系図だと、公俊は公良の息子で、公俊となっている系図では公俊の父親は公重となっている。西園寺公重は、西園寺公良の兄である。


 確実なのは足利義満が出した、細川頼之討伐令で起こった伊予佐志久原の合戦で、伊予守護河野朝通の麾下に娘婿の西園寺公俊が出陣していることから、西園寺公俊が伊予にいたことは間違いないようだ。


 弘治元年の現在、伊予西園寺家の史実最後の当主は伊予来往寺で僧侶をしている。歳の頃は長勝の一つか二つ年下だ。現在の当主西園寺公高は史実通りなら来年十九歳の若さで死ぬ。現在、西園寺家は近隣の伊予宇都宮氏と争っている。その諍いの一つで命を落とし、最後の当主となる公広が還俗する予定だが、今世では、還俗させる予定はない。伊予西園寺家が滅んだのは天正十五年年末なので、三十年以上早い退場となる。


 西園寺宗家、現在の右大臣である公朝卿には許可を取ってあるので、伊予西園寺家は、伊予宇都宮家ともども滅ぼす。宇都宮家はついでみたいに聞こえるが、本家も滅んでいるのだ。庶流・分家は滅びても良いだろう(暴論)。もし西園寺家を存続させるにしても、公広ではない。東海探題領で文官武家として働いている公朝卿の三弟西園寺実雄を立てる。


 なお、土佐の一条家は存続予定だ。数年前にお会いした一条様の父親(病床)にお手紙を頂き懇願されている。お手紙には、次子(のちの内基)を見守ってして欲しいこと(後見は辞退した)と、余程勘気を被らない限り、土佐も存続させて欲しいとあった。おそらく、一条様はご存知なのだろう、当代の土佐一条の当主が阿保だということを。だから、こんな書き方なのだ。


 とは言え、四国攻めは九州・周防・長門・石見のあとだし、攻める場合は、道順を考えながら慎重に行う。三好を刺激することには変わりはないが、まだ、三好には役割がある。この世界が長勝の関わらないところでは割と某野望ゲーム通りで、割と史実通りに推移することは、これまでの経験上、理解している。ならば、足利将軍が平島公方でない限り、誰であろうと永禄の変は起きる。永禄の変は八年後のことだが、四国攻めは、早ければ来年だ。高砂や琉球に征った海軍の進捗にもよるが、別部隊の海軍を使う予定だ。

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