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第一話 美濃と飛騨のこと

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 天文二十四年十月、かねてより帝のご希望であった駿河御幸が実現した。余裕をもって五年後としておいた駿河御幸は、住民たちの頑張りにより、二年ほど期間を縮めることができた。帝の希望であった不破関ふわのせきをご覧になりたいとの意向叶えられた。


 不破関は太古に反乱者の侵入や畿内から東国への逃亡者を防ぐ目的で作られたものであり、反乱のない時代を迎えたい帝にとっては、重要なファクターであったようだ。


 ただ、それを実現するのは簡単なことではなかった。安全面を考えれば、南近江、伊賀、伊勢、(尾張)、三河、遠江、駿河の順番で行くのが良いが、帝のご意向を無視するわけにもいかず、美濃を安全にする必要があった。しかし、美濃は安全ではなかった。ちょうど、斎藤道三と斉藤左京亮が親子で争っていたのだ。争っていた斎藤親子を調停するという案もあったが、それでは、策が無駄になる。そう、美濃に対して幾つか仕掛けていた計略のせいで、美濃が非常に不安定だったのだ。


 致し方ないので、左京亮の方を爆発させて、完全に合戦状態にしてみた。そして、両方に手伝い戦という名目で、兵を送ることになった。代替わりして一年足らずの三木飛騨守も近隣の争いは困るという名目で、飛騨からも援軍が来る状況になった。親子で同じようなことをするものだと思ったものだ。


 三木飛騨守と嫡子四郎二郎が鷲山城に入ろうとしたところに、運悪く山津波が襲ってきた。稲葉山城も同時期に山津波に襲われたので、美濃はたまたまそういう時期だったに違いない。


 決して、初陣の諏訪宮益丸(元服後は信濃守四郎勝頼になる予定)と武田武央丸(元服後は甲斐守太郎勝信になる予定)と小笠原豊千代(小笠原都との子。元服後は左京亮彦太郎勝茂になる予定)と鵜殿助太郎(鵜殿雅との子。元服後兵庫助藤太郎勝持になる予定)はいう四人の息子(十歳)に発勁の指導中、「こういうことができるようになる」と手本として見せた、鹿島新當流「大極意」外伝「飛剣之事」の二振りが山津波になったとかではない。そう、きっと見間違いに違いない。はしゃぐ息子四人と副将の小五郎・平八郎のジト目との温度差が激しいが、気にしてはいけない。


 なお、残念ながら救援は失敗である。道三も左京亮ならびに喜平次・玄蕃兄弟、道三の救援に来た三木飛騨守・四郎二郎親子は山津波に巻き込まれて、亡くなってしまった。残党狩りで、幾つかの武家(久々利・明智・竹中)は滅びた。西美濃四人衆のうち、安藤家・不破家は当主隠居で代替わりし、稲葉・氏家は嫡子が元服前の為、領地没収で存続となった。斎藤家の残った幼子や降伏した武家(差し出された人質含む)は、一旦、東海探題領の学校へ放り込まれ、織田家家臣としての心得を叩き込まれる。


 美濃・飛騨は、東海探題直轄の建設業者たちが整備した後、織田本家に譲渡される。尾張は五郎信広兄上と十郎左衛門信清従兄殿が南と北を分割支配する。柴田・佐久間ら譜代は本家に従って、美濃へ移籍し、領地を再拝領となった。主力二家ではあるものの、特に功績を積んだわけではないので、貫高は変わらない。


 ここでようやく、帝を駿河にお迎えする準備が整った。

不破の関は反乱者の逃亡を阻止する働きはありましたが、入ってくるものを確認する防止するという史料はないため、入る分には入れたのだと思われます。そのため、侵入に関しては何も書きませんでした。もし、書き換わっていたら、何も考えず誤字報告通りにしたんだなと思ってください。

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