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第五話 薩摩のことと婚姻事情

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

 戦略シミュレーション系のゲームをしたことのある方ならご存知かと思うが、優秀な人材が家臣や在野にいる国だろうと、その戦略・内政・進行(侵攻ではない)いかんによっては、史実では考えられない時期に滅亡することはよくある。三國志系における○備とか陳留しかない時に董○がガンガン攻めてくる曹○陣営とか。蒼狼・白鹿系における序盤のテ○ジンとか。日本舞台ゲームでも信長と信勝で勢力の分かれていた織田家も滅びやすかった。尾張に織田三つってどうよ?と思ったものだ。


 さて、そういう意味では、薩摩も似たようなもの。九州は三國志になぞらえられることが多いが、それは島津と龍造寺が強くなったあとのこと。ゲーム序盤は大友一強時代である。それ以外の九州は、小名豪族同士の小競り合いであり、難易度は高いが、少弐氏が勢力を伸ばしたり、肝付が勢力を伸ばしたりする。ちなみに、現状は少弐は勢力を伸ばしているが、肝付は大隈に止まっている。代わりに島津陸奥守八郎左衛門尉が薩摩を治めている。


 原因は長勝と織田水軍のせいである。しかし、長勝は言いたい。少弐は仕方ないとしても、薩摩は水軍のやらかしだと。薩摩は徐々に優秀な人材が遠江に亡命し続けて、薩摩での内乱を抑えられなくなった結果、天文十九年に島津伊作家は滅びた。犠牲になった親族は、愚谷斎(史実の日新斎)、右馬頭又四郎、左兵衛尉又五郎の三人で、史実より十数年早い退場となった。


 現在、旧伊作家は遠江で、島津薩摩守勘六郎勝歳を当主として存続している。薩摩守は空位だったので、内蔵頭様を通じて賜った。勝歳の父親は、幕府から薩摩守護を認められ、朝廷から修理大夫は賜ったが、薩摩守は自称だったようだ。


 なお、例の献金は毎年続いている。朝廷からは、金額が金額だったし一度きりのことだと思われていたようで、だいぶ驚かれていたが、受け入れてもらっている。その代わり、長勝自身の官位官職以外の拝領(家臣に名乗らせる分)は賜るようにした。平安京の完全復興にはまだ時間がかかるし、織田家が京都支配するまでにはまだ時間がある。少なくとも、東を統一してからではないかと思われる。これは三郎様と話し合って決めたことだ。父親(種馬)は、例によって、愛妾のところに行っていたので、二人で話し合いだったが、その場に立ち合い人がいた。


 完全に騙されていたが、あの人のお花畑は演技だったようだ。それにしても、この人はすごいものだと思わされる。普通、この時代の正室は、正室以外の側室・愛妾が夫の子どもを産むか産まないかの承認と出産後の認知に関する全ての権限(権利)を持っている。織田家の子どもたちは、歴史的に見れば、認知された人だけしか分からないのだが、武家出身の女性の子どもは、全て認知したのではないかと思うほど、信秀には子どもが多い。その晩年には、身分も問わなくなった感じすらする。


 この正室の権限(権利)だが、割と有名な拒否例で言うと、家康の正室築山殿が出てくるだろう。家康の次男の母は、拒否されて、城から追い出され、築山殿が死ぬまで認知されなかった。色んな逸話で家康と次男の邂逅などは描かれているが、家康の居城に迎えいれたのは、築山殿の死後のことである。


 ちなみに、史実の築山殿こと、関口の瀬名ちゃん十一歳は、四国攻めのおりは人質(側室候補ではない)で、その後研修を経て、虎の身の回りの世話焼きをしたあと、長勝の養女となって、勝歳の正室になっている。よく歴史物語などで、家康と瀬名姫を取り合ったと言われている氏真(こちらでの今川駿河介彦五郎勝範)さんは、同じ時期に人質で、瀬名ちゃんと同じ経歴ののちに、長勝の養女となった井伊の祐ちゃん十三歳を正室とした。

2023.5.17 島津歳久の名前を島津薩摩守又四郎勝歳から島津薩摩守勘六郎勝歳としました。通称が間違えていたので。

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